人道危機:金融サービスが人々の回復力を向上させるとCGAP・世銀報告

CGAP

From: 共同通信PRワイヤー

2017-05-02 15:06

人道危機:金融サービスが人々の回復力を向上させるとCGAP・世銀報告

AsiaNet 68379 (0637)

【ワシントン2017年5月2日PR Newswire=共同通信JBN】貧困層支援協議グループ(CGAP)と世界銀行グループの国家・平和構築基金(State and Peacebuilding Fund、SPF)は、人道危機の際の質の高い金融サービスの重要性に光を当てるタイムリーな報告を発表した。シリア危機のようなグローバルな緊急事態は多くの弱い立場の人々を危険にさらす。この報告は、短期の人道支援を長期の金融包摂にどのようにつなげていけばよいかについて、開発当事者、政府、金融プレーヤーへの具体的な指針を提供している。

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国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の推計によると、2015年以降、戦争、紛争、自然災害により、強制的に避難させられた人々は史上最高の6500万人に上る。こうした危機の性質や発生状況はさまざまだが、危機の頻度、重大性、複雑さは確実に増大している。途上国はこうした難民の90%以上を受け入れており、その結果こうした途上国のインフラ、公的サービス、市場に負担を強いている。人道危機は、開発の大きな難題であり、金融包摂(社会のすべての所得層に質の高い金融サービスへのアクセスとその利用を可能とする)は、このような危機にさらされた人々を支援するための1つの潜在的な基本的な機会である。

「The Role of Financial Services in Humanitarian Crises(人道的危機における金融サービスの役割)」と題する報告( (リンク ») )は、経験的証拠と現場からの教訓を総合している。危機の影響を受けた人々にとって、ショックの不安定なインパクトはしばしば脆弱で不安定な環境によって拡大されることが多いことから、ショックに対処する能力は特に重要となる。危機の際には正規の金融サービスへの強い需要があるものの、これらのサービスへのアクセスは限られている。金融サービスは危機の影響を受けた人々が多様な方法で対処するのを支援する。

*送金は生計の維持を支援する:ケニアでは2007、2008年の選挙後の争乱時に、人々はモバイルマネーサービスM-Pesaを利用して友人や家族に送金した。
*貯蓄は復興力を向上させる:フィリピンの台風ヨランダの災害では、貯蓄口座を持つ世帯がより早く回復した。
*保険は脆弱性を低減する:セネガルとブルキナファソの干ばつ地域では保険を購入した農民がより高い収穫をあげた。
*バウチャーと送金が経済に多様な効果を生む:デジタル送金は配送を加速し、漏れを減らす

金融サービスが危機の影響を受けた人々にポジティブな役割を果たすことができるにもかかわらず、依然として対処しなければならない重要な障害がある。これらの障害には、次のようなものが含まれる-危機後に増大した量をさばくには準備不足の限られた脆弱な金融インフラ:モバイルネットワーク運用者など一部当事者が支援の配送チャンネルとしてモバイルマネーを提供する能力を制限する貧弱な政策と規制の枠組み:危機にしばしば伴う流動性やインフラの負担に耐えるリスク管理システムを十分に整備していない金融サービス・プロバイダー-である。

CGAPの指導、戦略、研究、開発責任者マヤダ・エルゾグビ氏は「危機への準備・対応をサポートするために金融システムを活用する大きな潜在的な可能性がある。われわれは活動家およびドナーのコミュニティーとして、危機状況に最もさらされた人々を支援するためになすべき事のほんの表面をひっかき始めたに過ぎない。この報告が活動家やドナーや政策立案者の適切な投資と政策選択に役立つことを希望する」と述べた。

この報告は、ドナーやその他の主要な当事者が、人道計画のなかに金融包摂の目標を明確に組み込むことにより、金融サービスを危機状況に対する準備および管理のためのツールとして活用することができる方法を詳述している。

世界銀行グループの金融・市場グローバルプラクティス担当シニアディレクターのセイラ・パザルバショグル氏は「この報告は多大な貢献をした。それはグローバルな政策討議を推進し、危機に瀕した人々のために持続可能な生計を構築する際の金融サービスの役割についてさらに研究するよう鼓舞することをサポートするだろう」と語った。

貧困層支援協議グループ(Consultative Group to Assist the Poor、CGAP)は、金融包摂を進めることを目指す30超の有力組織による世界的パートナーシップである。CGAPは実践的研究と大規模なアプローチを可能にする金融サービス・プロバイダー、政策立案者、資金提供者との積極的な関わりを通じて、革新的ソリューションを開発する。CGAPは世界銀行の中に居を構え、責任ある市場開発への実践的アプローチと、貧困層が生活向上に必要とする金融サービスの利用を高める証拠に基づく支援プラットフォームを結びつける。詳細はwww.cgap.org を参照。

2008年に設立された国家・平和構築信託基金(State and Peacebuilding Trust Fund、SPF)は、脆弱性や紛争、暴力にさらされた地域での国家・平和構築への革新的なアプローチを資金援助するために設立された世界銀行グループの最大のグローバル、マルチドナーの信託基金である。詳細は (リンク ») を参照。

ソース:CGAP

▽問い合わせ先
Esther Lee Rosen
CGAP
erosen@worldbank.org
+1 (202) 458-0147

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