東京理科大学(学長:藤嶋 昭)は5月24日から、松竹芸能株式会社(代表取締役社長:井上貴弘)が開発した教育プログラム「笑育」の特別講座を開講する(全9回)。教職を志している同大の学生を対象として実施。漫才作りを通して、アクティブラーニングに対応できる教員を育成する。「笑育」の授業づくりを監修してきた同大の井藤元講師がファシリテーターを務め、同社所属の芸人がゲスト講師として参加する。
東京理科大学は昨年、大学としては初めて「笑育」を導入した。昨年度に引き続き、教師を志す学生を対象に「笑育」を実施。漫才作りを通して、アクティブラーニングに対応できる教員を育成することを目ざす。
漫才を作り出すためには、思考力や発想力、イメージ力、共に舞台に立つ「相方」と協働する力、観客を味方につけるための力など、高度に複合的・総合的な力が必要とされるが、それらの力は学校教員に求められる力と重なっている。また、漫才の台本作りに際して必要な知識やテクニックの中には、授業づくりに応用可能なヒントが数多く含まれており、舞台上での振る舞いについても、学校教員が教壇に立つ上で意識すべきポイントと一致する点が多い。
最終的には人前で漫才を披露することを目標に、学生たちは自らの手でゼロから漫才の台本を作成し、授業の第7回では書評を漫才形式で行う「ビブリオ漫才」を披露。第8回の授業では「第3回理‐1グランプリ」を開催する。
※報道関係の皆様には各授業を開放します。ご多忙中とは存じますが、ご取材を賜りたくお願い申し上げます。なお、ご取材いただけます場合には、諸準備の都合上、別途ファックス用紙にて各授業日前日までにご連絡いただければ幸いです。「笑育」実施概要は下記のとおりです。
◆「笑育」特別講座
【授業会場(毎回)】 東京理科大学神楽坂キャンパス8号館5階851教室
【参加資格】 東京理科大学の教職課程履修学生
【参加人数】 28名
【ゲスト講師】
・じなんぼ~いず(第1回、第2回)
・セバスチャン(第4回)
・たぬきごはん(第6回)
【ファシリテーター】 井藤元(東京理科大学教育支援機構教職教育センター専任講師)
略歴: 1980年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。専門は教育学(教育哲学・教育人間学)。著書に『シュタイナー「自由」への遍歴―ゲーテ・シラー・ニーチェとの 邂逅』(京都大学学術出版会、2012年)、編著に『ワークで学ぶ教育学』(ナカニシヤ出版、2015年)、『ワークで学ぶ道徳教育』(ナカニシヤ出版、2016年)、『ワークで学ぶ教職概論』(ナカニシヤ出版、2017年)などがある。
【実施日程(全9回)】
第1回 5月24日(水) 10時30分~12時
イントロダクション
第2回 5月24日(水) 12時50分~14時20分
仁を知り、仁を磨く
第3回 5月31日(水) 10時30分~12時
コンビ結成!
第4回 5月31日(水) 12時50分~14時20分
ビブリオ漫才をつくる
第5回 6月7日(水) 10時30分~12時
物語は一つのフレーズから生まれる
第6回 6月7日(水) 12時50分~14時20分
物語はキャラから生まれる
第7回 6月14日(水) 10時30分~12時
ビブリオ漫才の発表
第8回 6月21日(水) 10時30分~12時
第3回理‐1グランプリ開催
第9回 6月21日(水) 12時50分~14時20分
笑育のふりかえり―アクティブラーニングの担い手を目指して
●笑育(わらいく)
プロの漫才師による出前授業を通じて、漫才師による「漫才」の実演とともに、「笑い」の仕組みを学ぶプログラム。このプログラムを通して、児童・生徒は漫才づくりに際して求められる発想力・想像力・文章の構成力・コミュニケーション力・プレゼンテーション力などを養うことができる。松竹芸能は2012年から笑育に取り組んでおり、子どもたちが読んだ本を漫才形式で書評する「ビブリオ漫才」や、「笑育」を通して食の大切さを学ぶ「食育」活動なども実施してきた。
「笑育」の実践は、現代社会で求められるさまざまな能力を楽しみながら身につけることができる新しい取り組みとして、注目を集めてきた。既に「笑育」を実施した学校からは、「授業を受けた児童が積極的に発言するようになった」「些細なことから喧嘩に発展することが無くなった」「日直の発表が漫才になった」などといった声が寄せられている。今回の教職課程履修者向け「笑育」の成果については、井藤元講師によって今後、論文等で発表される予定。
・笑育公式facebook: (リンク »)
・笑育公式twitter: (リンク »)
(参考) 東京理科大学が松竹芸能株式会社の取り組む「笑育(わらいく)」を実施 -- 大学初、プロの芸人から学ぶ「漫才づくり」を通して発想力・プレゼン力・コミュニケーション力を育む
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