今回の発表の背景には、世界中のサービスプロバイダが新たなデジタル環境に対応しようとしている状況があります。F5が最近発表した「2018年版 アプリケーションデリバリの状況 (リンク ») 」レポートでは、回答者の55%が今後2~5年間における最も重要な戦略的トレンドとしてIoTを挙げています。83%がデジタルトランスフォーメーション関連のプロジェクトを推進中であると回答し、そのようなプロジェクトがITシステム全体やプロセスの自動化とオーケストレーションにすでに影響を与えているという回答は56%に達しています。
「BIG-IP(R) i15000シリーズ」の特長
「BIG-IP(R) i15000シリーズ」は、大企業やサービスプロバイダ向けに設計された、F5最高の性能を持つアプライアンスです。このシリーズは2RUのフォームファクタでセキュリティとサービス向けにハイエンドのパフォーマンスを提供します。300M (3億) のL4同時接続に対応したi15000シリーズは、TCP/IP最適化、トラフィックステアリング、ファイアウォール、DDoS、CGNAT、DNSを含む複数のサービスをひとつのデバイスに統合することができます。このシリーズはアプライアンスとして最高のL4スループットを持ち、320/160GのL4/L7スループットと最高10M (1000万) のL7 RPSをサポートしています。また4個のTurboFlex FPGA、2基の14コアIntel Xeonプロセッサ、1.6TBのストレージ、および512GBのDDR4 RAMを備えています。4系統の100Gと8系統の40Gファイバーポートが、ラックユニットあたり最も多くの高速ポートを提供します。
また、新しいELA(Enterprise Licensing Agreements)と、仮想アプライアンスのサブスクリプションが選択可能なことも5Gへの移行リスクを軽減します。さらにF5は、ニーズの変化に合わせて既存の投資を活用できる、iシリーズのクラウドレディのオファリングも提供します。
MWC 2018で発表予定のその他のソリューションおよび新機能は以下の通りです。
・ハイパフォーマンス仮想アプライアンス:F5のBIG-IP仮想アプライアンス
(リンク ») (VE)が最大24(従来は16)のvCPUとSR-IOVによるNICチーミングに対応し、クラウドとNFV環境のパフォーマンス最大化とコスト削減を実現します。
・デバイス認識型のIoTファイアウォール:デバイスとサブスクライバーを認識する新しいIoTファイアウォールにより、モバイルオペレーターはGi LAN経由でIoTデバイスごとにセキュリティポリシーの管理と制御を行えるようになりました。ひとつのIoTアクセスポイント名(APN)を使ってさまざまなユースケースを集約し、ネットワークの再構築を回避するとともにサービス展開の簡素化を可能にします。
・GTP(GPRS Tunneling Protocol)Session Director:5Gアーキテクチャの重要な特徴のひとつに、無線ネットワークからコアにいたるネットワークを複数のセグメントに「スライス」できることがありますが、F5のGTP Session Directorは、ローカルに設定されたポリシーに基づきスライスする機能を備えています。これにより、サブスクライバーのセッションをモバイルコアのエレメント上に分散する際のコントロールが改善します。これはIoTとMVNOソリューションの管理に最適です。
・IoT MQTTトラフィック管理とセキュリティ:F5は新たにSSLオフローディング、MQTTメッセージの妥当性確認、MQTTメッセージの変換、およびインテリジェントなMQTTロードバランシング機能を発表しました。これらの新機能によって、サービスプロバイダや企業によるIoTブローカー、プラットフォーム、およびアプリケーションの拡張とセキュリティ確保が容易になります。
・振舞い検知型のDDoS検出と被害軽減:F5はL4とL7両方のDDoSプロファイルを対象とし、人工知能(AI)と機械学習を使った自己学習型の振舞い検知型のDDoS軽減技術を備えた新しいソリューションを発表しました。これによりDDoSコンフィグレーションが大幅に簡素化されます。また強力なインラインのL4-L7 DDoS軽減ソリューションをアウトオブパスNetflowベースのDDoS検出エンジンにより補うため、F5はFlowmon NetworksおよびGenie Networksとの間に強固な提携を結びました。これにより、ボリュメトリックなブルートフォース攻撃から高度に洗練されたアプリケーションレイヤ攻撃まで、あらゆるものからサービスプロバイダを守る、強力なエンドツーエンドのDDoS対策が実現します。
・アンチボット・モバイルSDK:ウェブとAPI向けの既存のProactive Bot Defenseソリューションを、ネイティブのモバイルアプリケーションを対象としたSDKにより拡張しました。これにより(実際のモバイルデバイス上で有効なモバイルアプリケーションを使う)人間のみがモバイルアプリケーションのAPIにアクセスすることができ、ボットによる悪用を排除できるようになります。
またF5はTech Mahindra VNF-Xchangeプログラム (リンク ») のメンバーに承認されました。VNF-Xchangeは、特定のベンダーに偏らない中立的な立場で、仮想ネットワーク機能(VNF)設計、VNFスタック、およびVNFのパフォーマンス検証のための参照環境を提供します。通信産業へのネットワーク機能仮想化(NFV)とソフトウェア定義ネットワーク(SDN)普及促進を目的として作られたこの環境は、VNF、NFVリファレンスアーキテクチャーのコンポーネント、およびそれらが可能とするエンドツーエンドのソリューション、ユースケース、およびネットワークサービスを検証するためのプラットフォームを提供します。
F5のアプリケーションデリバリコントローラ(ADC)担当シニアバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャーであるキャラ・スプラーグ(Kara Sprague)は、次のように述べています。「サービスプロバイダのネットワークでは、ハードウェアとソフトウェアの集約解消とともに仮想化と自動化が進んでいます。F5はこのような未来に備え、ネットワーク機能の統合と最適化、TCO(総所有コスト)の削減、さらにデバイス、ネットワーク、およびアプリケーションにわたる複数レイヤ、かつエンドツーエンドのセキュリティを推進しています」
その他の関連情報
・BIG-IP(R) i15000シリーズ データシート(日本語)
(リンク »)
・F5 Service Provider Solutions(日本語)
(リンク »)
・The State of Application Delivery Report 2018: Service Provider Edition(英語)
(リンク »)
・Perspectives on Multi-Access Edge Computing and the BIG-IP i15000 Series - F5 blog post(英語)
(リンク »)
・IoT Infrastructure, Empowered by F5’s IoT Solution - F5 blog post(英語)
(リンク »)
F5ネットワークスについて
F5は、世界最大規模の企業やサービスプロバイダ、政府機関、消費者ブランドが、アプリケーションをより速く、よりスマートに、そしてより安全に提供することを可能にします。F5はクラウドとセキュリティに関するさまざまなソリューションを提供しており、これらを活用することでスピードと管理性を犠牲にすることなく、セキュアかつハイブリッドクラウドに対応したアプリケーション基盤を実現できるようになります。
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※本報道資料は米国で2月21日に発表したプレスリリース (リンク ») の抄訳版です
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