Norbert Preining氏による【数学の知識のいらないブロックチェーン紹介】を公開

アクセリア株式会社の研究開発部社員であるNorbert Preining氏による、コラム連載を更新しました。 https://www.accelia.net/column/research/

アクセリア株式会社

2019-03-01 09:00

第18回:数学の知識のいらないブロックチェーン紹介
「ブロックチェーン - 技術」
 この連載では、数式や複雑なプログラミングコードを恐れている人のためにブロックチェーンを紹介します。ブロックチェーンテクノロジーの基本概念の多くは数学的背景を理解しなくても理解できます。

 まずはじめに、ブロックチェーンはビットコインと同じではないことに注意してください。 ブロックチェーン技術は、ビットコインや他の暗号通貨に利用されている技術の1つです。

 この違いをより明確にするために、Webベースのアプリケーションとその技術との簡単な比較を示します。
技術 応用分野 例
JavaScript ウェブ・アプリ GMail
デスクトップ UI Gnome
サーバー・アップ Node.js
ブロックチェーン 暗号通貨 ビットコイン
資産トラッキング Everchain (ダイヤモンド)
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 では、テクノロジー(ブロックチェーン)とアプリケーション(ビットコイン)の違いを理解したので、ブロックチェーンとは何かを定義しましょう。

 ブロックチェーンシステムとは、未知数のピアや未知の信頼性のピアが存在する場合でも整合性を保つ、元帳分散型のピアツーピアネットワークです。

 最初は怖いように思えるかもしれませんが、この定義を明確にするために単語と概念を1つずつ説明していきます。


「元帳(ledger)」
 この場合の元帳は、在庫リストと最も対照的です。 在庫リストは単にどのアイテムが誰に属しているかを示すのに対して、元帳はアイテムの所有権のすべての変更を示します。
在庫 元帳
ユニット 1 Aさん ユニット 1 生産 工場 1
ユニット 2 Aさん ユニット 2 生産 工場 1
ユニット 3 Bさん ユニット 3 生産 工場 1
ユニット 3 販売 工場 1 Bさん
左側の在庫の情報は、現在誰がどのユニットを所有しているかのみを示しています。
右側の元帳の情報は、全ての取引きを記し、ユニットの履歴をたどることによって在庫のデータと全く同じ情報が得られます。
 ブロックチェーンは、すべての履歴がチェーン状に繋がり、履歴をたどることが可能という意味で、元帳のようなものです。


「分散型ピアツーピアネットワーク」
 何人かの利用者が同じデータにアクセスする必要がある場合、必要な情報へのアクセスを提供する中央集中型サーバーがあるのが典型的な構成です。
 例として、クライアント、Webサイト、パートナー、およびサーバーからのデータにアクセスする内部装置(管理)を持つ会社の構成を考えます。

 分散型アーキテクチャでは、利用者の要求を処理するサーバーは複数あり、このサーバーグループは外部の利用者にとっては1つの大きなサーバーのように機能します。

 ピアツーピアシステムでは、中央サーバーまたはサーバーのグループはありませんが、情報はそれぞれの利用者の元にあり、特別な通信プロトコルを介して同期され続けます。

 これらのピアツーピア(P2P)システムは、音楽共有サービスであるNapsterによって世界的に有名になりました、そしてP2Pネットワークは現在、ネットワークをセットアップするための一般的な技術となっています。その最近の例がビットコインなのです。
未知の信頼性
 理想的な世界では、P2Pネットワーク上のすべての仲間がいい利用者になるでしょう。ルールを守り、詐欺や盗難を試みないでいます。

 しかし、残念ながらこれは現実とはかけ離れており、分散型システムでは常に存在している悪意のある利用者からの攻撃に対して対策を講じる必要があります。


・・・ここから先は、アクセリア株式会社で公開中のコラム本編でご覧ください。 (リンク »)


【アクセリア株式会社の研究開発部社員:Norbert Preining氏のコラム】
・第1回:今さら聞けない、機械学習/ディープラーニングとは!? (リンク »)
・第2回:最新の機械学習の代表、ニューラルネットワークとは (リンク »)
・第3回:手書き数字を認識する機械学習 (リンク »)
・第4回:畳み込みニューラルネットワーク (リンク »)
・第5回:機械学習における今後の展開 (リンク »)
・第9回:Analyzing Debian packages with Neo4j (リンク »)
・第10回:Analyzing Debian packages with Neo4j - Part 2 UDD and Graph DB Schema (リンク »)
・第11回:Analyzing Debian packages with Neo4j - Part 3 Getting data from UDD into Neo4j (リンク »)
・第12回:Specification and Verification of Software with CafeOBJ - Part 1 - Introducing CafeOBJ (リンク »)
・第13回:Specification and Verification of Software with CafeOBJ - Part 2 - Basics of CafeOBJ (リンク »)
・第14回:Specification and Verification of Software with CafeOBJ - Part 3 - First steps with CafeOBJ (リンク »)
・第15回:Specification and Verification of Software with CafeOBJ - Part 4 - Modules (リンク »)
・第16回:DebConf 2018 in 新竹 レポート
(リンク »)
・第17回:グラフデータベースの入門例:TeX Live データベースからNeo4jグラフデータベースへ (リンク »)

【アクセリア株式会社の研究開発部社員のコラム】
・第6回:アクセリアが手がけるP2P (Peer-to-Peer) (リンク »)
・第7回:効率的な検索を可能にする、グラフデータベース (リンク »)
・第8回:アクセリアにおけるディープラーニング適用例 (リンク »)
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