<技術開発の背景について>
2017年に文部科学省より発表された「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」内のネットワークを「学習系」「校務外部接続系」「校務系」といった3つのセグメントへの分割が推奨されたことにより、現在では多くの教育機関にてこの環境での運用が行われています。
3つに分離されたネットワークセグメント間において、ファイルの授受は業務上必要不可欠でありながら、セキュリティや利便性に多くの課題が存在していました。特に、ユーザーの負荷をできるだけ小さくしながら、いかにセキュリティポリシーを徹底させるかという点が課題となっていました。
例えば、重要ネットワークからリスクのあるインターネット接続セグメントへ持ち出す場合は上長承認を実施、インターネット接続セグメントから重要ネットワークにファイルを持ち出す場合は、安全を担保するためファイルの無害化(CDR)を施す、といったセキュリティポリシーに基づいた運用をユーザーに強制すると負担が大きくなり、反対に自由な運用をさせるとポリシーの徹底がしにくくなるといったジレンマがありました。今回当社では、このように組織が設定するセキュリティポリシーに合わせた制御を、ユーザーの負荷なく自動的に行うための機能を開発し、特許を取得いたしました。
<取得特許の概要について>
■特許名称
ファイル転送システムおよびファイル転送装置
■特許番号
特許第6502542号
■登録日
平成31年3月29日
・適切な端末へのファイル送信
3つのネットワーク間で発生する6通りのファイルのやり取りを Smooth File ネットワーク分離モデル1台で実現します
・悪意のある不正動作を防止するファイル無害化
特定拡張子に含まれるバイナリデータ、メタデータ、マクロスクリプトなどの領域除去や、拡張子偽装の判別などによって、ファイルを安全なデータへと変換します
・送信先のポリシーに合わせたファイル転送
上長承認の有無やファイル無害化の有無など、ネットワークごとにあらかじめ設定された受信ポリシーに則って判断し転送します
<今後の展開について>
教育機関はじめ様々なユーザーの意見を取り入れ、更に安全な運用環境を提供できるよう、蓄積したノウハウを活かしつつ先端技術を駆使した唯一無二の技術力を武器に、今後もユーザビリティを重視した機能拡張を随時行ってまいります。
<Smooth Fileネットワーク分離モデルについて>
プロットが開発・提供する、分離されたネットワーク間での安全なファイル交換を実現するソリューションです。Microsoft OfficeファイルやPDFファイル、画像ファイルから、マクロ領域やメタ領域・スクリプト領域、埋め込みオブジェクトなどを除去することで、安全に利用できる状態に消毒を行う「ファイル無害化機能」の実装を特徴とし、自治体をはじめとして300を超える導入実績を持っております。双方での交換だけでなく、3セグメントでの分離環境でも1台で対応可能となっているため様々な現場での導入が進んでいます。
インターネット系ネットワークと基幹系ネットワーク間での全てのファイルのやり取りのログを蓄積することはもちろん、ファイル移動時の上長承認機能や各種制限などを、導入組織のセキュリティポリシーに合わせた、柔軟な運用利便性も評価されています。
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<株式会社プロットについて>
プロットは2018年に創業50周年を迎えた情報セキュリティ専門家集団です。「私たちにしかできないことで、社会をセキュリティの脅威から守る」というミッション実現に向け、ファイル送受信の効率化、ファイルやメールの無害化対策、標的型攻撃メール対策など民間企業、公共機関問わずご利用いただけるソリューションを自社開発にて提供しています。( (リンク ») )
<商標について>
※記載されている会社名、商品名は、各社の登録商標または商標です。
※プレスリリースに記載された仕様、サービス内容などは現在のものです。
その後予告なしに変更されることがあります。予めご了承ください。
本件に関するお問い合わせ
広報担当:坂田、上田
Tel 03-5730-1400、052-228-6655
E-Mail sales@plott.co.jp
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。