三井住友DSアセットマネジメント株式会社(代表取締役社長 兼 CEO:猿田隆)は、経済イベントや市場動向に関するマーケットレポートを日々発行しております。このたび、マーケットレポート「『需給・テクニカル指標』から日本株をみると?」を2020年4月10日に発行いたしましたので、お知らせいたします。
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新型コロナウイルス感染の世界的な拡大を背景に世界的に株価が大幅に下落し、その後各国の金融・経済対策を受け株価が反発するなど変動が極めて大きい展開となっており、日本株も同様な状況にあります。また現状も感染の動向や経済への影響など見通しがたい状況にあります。こうした局面では『需給・テクニカル指標』が市場急落時の株価底入れなどの判断材料として有効とみられます。
【ポイント1】相場大幅変動時には『需給・テクニカル指標』が有効
日経平均VI、騰落レシオ、ネット裁定残高などに注目
■相場が大きく変動している時の底入れなどの判断には『需給・テクニカル指標』が有効と言われます。これらをみることにより、投資家センチメントや市場参加者のポジションなどをある程度見通せるからです。
■不安心理の拡大を受けた先物などの売りによる市場急落時には、日経平均VI(将来1カ月の変動を推定した指数)は上昇、騰落レシオは低下、ネット裁定残高は急減する傾向があります。
【ポイント2】テクニカル指標は極度の混乱を示唆
ショートポジションも高水準
■テクニカル指標をみると、日経平均VIは40%を上回ると底入れサインといわれますが、3月16日には、60.67%となりました。また値上がり値下がり銘柄の割合を示す騰落レシオ(25日移動平均)は70%を下回ると売られすぎのサインとされますが、同日に40.12%まで低下しました。どちらもリーマンショックなど特別な暴落時にしか出ない水準であり、市場参加者が極度の混乱状況にあると同時に混乱はかなり織り込まれたことが確認できます。
■ネット裁定残高は4月7日時点で▲4.24億株で依然マイナスにあり、異例な状況です。また空売り比率は一般に40%を超えると高水準とされますが、3月6日には52.1%を示すなど高水準のカラ売りが続いています。
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【今後の展開】底入れの条件は整いつつある
■日本株は急落後株価が戻り基調にありますが、コロナウイルスの世界的な感染拡大などは予見しがたい要因であるため、落ち着きを取り戻すには今少し時間を要すると思われます。ただ日経平均VI、騰落レシオ、ネット裁定残高などは特別な株価急落時にしか発生しない水準にあり、今回の混乱はかなり織り込まれたとみられます。またショートポジションは高水準にあります。このため『需給・テクニカル指標』からみると底入れしてもおかしくない状況にあると考えられます。
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