TVISION INSIGHTS (東京都千代田区大手町、以下TVISION)では、独自に計測した視聴質データを基に、視聴者がどのようなCMを注視していたかを分析しています。
今回は、「ブランド別 2020年3月~5月CM視聴質ランキング(動画配信サービス)」を作成いたしました。
このランキングは、VI値(滞在度)とAI値(注視度)をかけあわせた「VI値×AI値」の高い順に順位づけしています。これは専念視聴度合いを示す指標であり、数値が高いほどそのCMがより注視されていることを示します。
2020年3月~5月に放送された動画配信サービスカテゴリーのCM(属性:個人全体)で、最もよく見られていたのは、NTTぷららの『ひかりTV』でした。また、1位と12位のプレゼントキャストの『TVer』には、23%の差があることがわかりました。
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<視聴質コンサルタントによる考察>
NTTぷららの「ひかりTV」のスコアがトップであった要因としては、個人がテレビの前にいて、かつ、よく見られる番組や時間帯に多く出稿できていたことが挙げられます。
具体的にはTBSの「Nスタ」、「世界ふしぎ発見」等の番組枠でCMがよく見られていたことがわかっています。
加えて、テレビの前に人も少なくあまり見られない番組・時間帯の出稿を避けることができていた、ということも要因の1つと考えられます。
さらに、クリエイティブの内容としては、ひかりTVの新番組「日向坂46です。ちょっといいですか?」の告知CMとなっていて、男性の若年層によく見られていたことがわかっています。
■データについて
VI値(滞在度=Viewability Index)
テレビが点いている際に、どれくらいTVの前に滞在しているかの度合いを示しています。数値が高いほど、テレビの前の滞在人数が多く、滞在時間が長いことを表します。
AI値(注視度=Attention Index)
テレビの前に人が滞在している際に、どれくらいテレビ画面に人の顔が向いているかの度合いを示しています。数値が高いほど、画面を注視した人数が多く、注視秒数が長いことを表します。
VI値×AI値(専念視聴度)
テレビが点いている際に、どれくらいテレビ画面に人の顔が向いているかの度合いを示しています。
※VI値、AI値ともに、2016年4月から2016年9月の半年間における、放送局(NHK/ETV/NTV/TBS/EX/TX/CX)の平均値を1.00としています。
■データの収集方法
一般視聴者宅に人体認識アルゴリズムを組み込んだセンサーを設置し、顔認証システムを用いてテレビの前に人がいるか、番組のどこで画面に注目したかといった視聴態勢を判断・計測しています。2015年6月より計測スタートし、2020年6月現在、地上波関東6局7チャンネル、地上波関西6局7チャンネル、MXテレビ2チャンネル、BS8局9チャンネルの全番組について、毎秒レベルで視聴質の計測を行っています。
■注釈
集計期間は2020年3月1日~2020年5月31日です。
期間内に500GRP以上放送されたブランドの、全投下時点のVI値×AI値でランキング化しています。
集計対象CMは、集計期間内の動画配信サービスカテゴリー(TVISION独自の分類)に存在するCM(タイム+スポット)です。
タイム/スポットの区分は、エム・データ社のメタデータに準拠しています。
このランキングでは、CM尺やGRPパーコストなどによる影響は考慮しておりません。
小数点3位以下は四捨五入しています。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。