1.背景
放送局においてコンテンツの多様化への対応を行うために、高速かつ大容量の放送番組システムを効率的に確保しなければならない状況となっています。
2.実験内容
本実証実験では、HOTnet の「S.T.E.P 札幌データセンター※2」内のプライベートクラウドサービスの仮想マシンにTVhの編集機ソフトを構築し、セキュリティが確保された高速かつ低遅延なイーサネット回線を用いてTVh本社からリモートデスクトップで接続及び編集作業を行うと同時にコンテンツや作業内容の種別に応じて仮想マシンの仮想リソース(CPU、メモリー)を柔軟に変更させて物理リソースを効率的に利用できる放送番組制作システムを実証しました。
3.実験結果
汎用業務用のリモート端末から仮想マシン経由にて編集操作がストレスなくできることを確認し、現行システムの編集機とクラウド型の仮想編集機がほぼ同等の編集速度であることを確認しました。また、映像素材(4K・2K、素材数)と仮想マシンの仮想リソース(CPU、メモリー)の組み合わせを変更させて編集操作(通常再生、早送り再生、指定時間へのジャンプ、書き出し)の時間や回線帯域を確認することで編集素材と編集操作内容に応じた必要なリソースを定量的に把握することができました。
編集機の業務繁忙に応じて仮想編集機の台数を柔軟に変更するなどにより編集機の効率化ができることや新型コロナウィルス感染対策として密を避けたリモート編集操作を実証できたことは評価できると考えております。
4.今後の展開
TVh、HOTnetは本実証実験の結果からプライベートクラウドを活用した放送番組制作システムの構築に取り組んでまいります。
※記載されている会社名および製品名などは、各社の商標または登録商標です。
このプレスリリースの付帯情報
用語解説
※1 4K・2K
4Kは、横3,840画素×縦2,160画素の画面解像度のことです。2Kは、横1,920画素×縦1,080画素の画面解像度のことでフルハイビジョンとも呼ばれます。4Kは2Kの4倍の画面解像度を持つことになります。
※2 S.T.E.P札幌データセンター
( (リンク ») )
自然災害の被害を受ける可能性が低い札幌市に立地しており、首都圏災害発生時の同時被災リスクを低減することが可能です。また、交通の便がよく、アクセスし易い都市型データセンターのメリットを併せ持っています。免震構造を備えた建物や、複数の通信キャリア・経路による冗長化した通信回線、異なる変電所からの2 系統受電、72 時間無給油連続運転可能な自家発電機などを完備し、万が一の災害時に備えています。
<株式会社テレビ北海道について>
テレビ北海道(TVh)は1989年10月、道内で5番目の民放テレビ局として誕生しました。チャンネルは「7」、テレビ東京ネットワークの一員で、日本で一番東にある地上波民放テレビ局です。
皆様の暮らしと心に寄り添うテレビ局を目指して、放送通信融合時代のローカルテレビ局として新しいビジネスモデルを構築していきます。
株式会社テレビ北海道 Webサイト: (リンク »)
<北海道総合通信網株式会社について>
北海道総合通信網(HOTnet)は北海道の情報通信サービス会社として1989年4月に設立されました。自らの光ファイバネットワークを基盤に高品質な企業ネットワークインフラからシステム構築・運用までトータルなネットワークソリューションを提供いたしております。
2017年9月にはS.T.E.P札幌データセンターを開業し、通信事業者としてのノウハウや強みを活かして、自社・他社を問わず、各種のクラウドサービスなどと、お預かりしたお客様のITシステムとを連携させることが可能な環境を提供いたします。
北海道総合通信網株式会社 Webサイト: (リンク »)
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