この度の協業では、DLR –ドイツ連邦の国家航空及び宇宙研究センターが、偏微分方程式(PDE)を解くにあたりCQCの量子アルゴリズムを使用し、リチウムイオンバッテリーセルの1Dシミュレーションをレンダリングします。
これは量子コンピューターでバッテリーセル全体を対象としてマルチスケール・シミュレーションを行う基盤となり、完全3Dモデルをレンダリングする有望な手法のひとつであると考えられます。マルチスケール・アプローチは、異なったシステムレベル(例:原子論、分子、及び巨視的)からの情報を包含することにより、シミュレーションをより管理しやすく、そしてより現実的なものにします。これにより、種々の持続可能なエネルギーソリューションのためのバッテリー研究と開発を加速させる可能性があります。
バッテリーセルを改良することは、スマートフォン、ウエアラブル電子デバイス、そして電気自動車のようなモバイルでの使用や携帯アプリケーションに対して、また、分散化した太陽発電用蓄電インフラ及びエネルギーグリッドの周波数安定化への貢献など、応用が多岐に渡る重要な研究課題であります。また、当分野での研究は、商用バッテリーで使用されている原料であるリチウムの産業界の依存度を将来的に低減することに繋がる可能性もあります。
DLRは、これまで従来のコンピュータを使用して、リチウムイオン技術やリチウムの後継技術を含め、様々なバッテリータイプを研究してきました。
この度の共同研究は、バッテリーのシミュレーションにおける偏微分方程式モデルの研究と、現在利用可能な量子コンピュータを組み合わせた初期の研究のひとつです。DLRの研究チームは、CQCの開発したNISQ型量子コンピュータ用ソフトウェア開発フレームワークを活用し、量子シミュレーションをIBM Q量子コンピュータ上でレンダリングします。
DLRについて
DLRはドイツ連邦共和国の航空・宇宙研究センターです。55の研究所と施設の専門知識を活用し、グローバルな課題、気候、モビリティ及び技術に対するソリューションを生み出しています。DLRエンジニアリング・熱力学研究所では、科学及び技術職員、エンジニア及び博士号取得候補者らのスタッフ180名が、自然資源と次世代のエネルギー変換技術を保全する効率的なエネルギー保存システム分野の研究を行っています。この活動は、理論研究から基本的研究のための実験室での作業、またパイロットプラントの運用と、幅広い領域に渡ります。ヘルムホルツ・ウルム研究所(HIU)では、計算電気化学部門が、バッテリー用の理論に基づく材料、電極、及びセルデザインを行っています。詳細は、 (リンク ») または LinkedIn (リンク ») をご覧ください。
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ケンブリッジ・クオンタム・コンピューティングについて
ケンブリッジ・クオンタム・コンピューティング(CQC)は、世界をリードする量子コンピューティング・ソフトウエア企業です。ケンブリッジ(英国)、サンフランシスコ、ロンドン、東京のオフィスに、60人以上の博士号保有者を含む80人を超える科学者を擁し、世界中に大きな影響を与える量子技術の商業化ツールを構築しています。
CQCは、量子ソフトウエアにおいて、とりわけ量子開発プラットフォーム(t|ket⟩TM)、量子化学分野のエンタープライズ・アプリケーション(EUMEN)、量子機械学習(QML)、量子自然言語処理(QNLP)及び量子サイバー・セキュリティー・デバイス(IronBridge TM)などを提供する専門知識を有しています。
ケンブリッジ・クオンタム・コンピューティング・ジャパン株式会社は、その日本法人です。
ケンブリッジ・クオンタム・コンピューティングの詳細については、www.cambridgequantum.com を参照ください。
t|ket⟩ TMの詳細については、 (リンク ») をご覧ください。
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