日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)が新たに開発した油井管用特殊継手「NSMAX™-GR-PS」が、株式会社INPEX(以下、INPEX)と独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下、JOGMEC)が、INPEX南阿賀鉱場(新潟阿賀野市)において計画している新規坑井の掘削向けに、世界で初めて採用されました。
NSMAX™-GR-PSは、日本製鉄が独自に開発した特殊な継手デザインにより、スムーズ且つ高い締結安定性を実現しています。加えて、締付け位置管理によるシール性能の確保と高速締付けによる降管効率向上を可能にしました。開発段階で実管試験を行い、シール性能の確認も行っています。
INPEXとJOGMECは、2021年4月より、INPEX南阿賀油田において二酸化炭素(CO2)を用いた原油回収促進技術(EOR)の実証試験に向けた共同研究を開始しており、CO2 EOR効率改善技術を用いて地下に残留した原油の回収促進効果と、温室効果ガスの一つであるCO2の削減効果について検証することが予定されています。
日本製鉄は、上記実証試験のうち2022年に新規掘削が予定されている2坑井で使用される電縫油井管および継目無油井管の全てを受注しました。特にSurface Casing※1に使用される電縫油井管において、日本製鉄が新規に開発した特殊継手NSMAX™-GR-PSを世界で初めて採用頂きました。
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昨今、脱炭素化の動きが急激に広がっている中で、地球環境に配慮した地熱発電用やEOR / CCUS※2向けの掘削活動が世界的に増加すると見込まれます。多様化するニーズに対応し得るNSMAX™-GR-PSは、海外需要への展開も見据え、生産体制の拡充を推進してまいります。
日本製鉄は、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、国連で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs)にも合致した活動(「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」)を通じて、これからも社会の発展に貢献していきます。
※1:Surface Casing:浅層部の坑壁を保護するケーシング
※2:Carbon Capture (Utilization) and Storage:CO2を回収・輸送して地下の地層など大気影響がない場所へ貯留する技術
問い合わせ先:総務部広報センター TEL:03-6867-2977
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