耐久性に優れた超小型DRAMが高度な宇宙通信、観測、科学衛星の発展をサポート
8 GBの DDR4エンジニアリングモデル(EM)の提供を開始、フライトモデル(FM)は2024年より提供開始を予定
仏グルノーブル - Media OutReach - 2022年12月5日 - Teledyne e2vは、本日、宇宙空間のエッジコンピューティングソリューションとして、8GBの宇宙用DDR4メモリを発表しました。この発表は、放射線/ラッチアップ試験を含む社内における全てのリスク回避活動の完了を受けて行われたものです。小型で高密度なメモリに対する需要は急増しており、Teledyne e2vでは同社の最新のメモリチップが現存する全ての宇宙用高性能プロセッシング・コンポーネントと互換性がある点を強調しています。また、AMD/Xilinx VERSAL(R) ACAP等の宇宙用 FPGA、MPSOCs、Microchip RT PolarFire(R)を始めとする多数の専用ASICとも互換性があります。
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超高速、高密度の8 GBの宇宙用DDR4メモリ、従来の4GBオプションと同様のフォームファクターとピン互換で、次世代の宇宙開発に適したデータ処理機能を提供。
最新の衛星ペイロードは膨大な量のデータを保管し、毎分、毎時間、データを移動させる必要があり、地球観測などのミッションの多くは数10GB(ギガバイト)規模のストレージを必要としています。これは既存のメモリソリューションにとって、帯域幅、アクセス時間、消費電力、物理的サイズ、ストレージ容量の点で、大きな負担となります。さらにマイクロサットやキューブサットといった小型衛星には特定のサイズや電力の制約がありながらもリアルタイム処理を行う必要があるため、ますます広いメモリ帯域幅を求めるようになっています。
Teledyne e2vのデータプロセシング製品担当マーケティングおよび事業開発マネージャー、トーマス・ギルマン(Thomas Guillemain)は次のように述べています。「近年のデータ集約型の衛生システムにおいては、高速のDDR4メモリは不可欠なリソースになっています。4 GBの宇宙用DDR4に加えて新たに供給を開始する8GB品のフライトモデルは、4GB品と同じ小型でピン互換のフォームファクターでありながら、ストレージ密度を2倍に高めて2024年に提供を開始する予定です。さらに、Teledyne e2vは最大でNASA Level 1に及ぶ温度グレードと適格性で最も堅牢で汎用性の高い宇宙用メモリ製品を提供します。」
新しい8 GB DDR4メモリは、シングル・イベント・ラッチアップ(SEL)が60MeV.cm²/mgを超えています。さらに、デバイスのトータルドーズ効果(TID)の目標値を100kradとして、シングル・イベント・アップセット(SEU)とシングル・イベント・ファンクショナル・インタラプト(SEFI)も60MeV.cm²/mgを超過しています。物理的に、8GB版は先行の4GB版と同様のサイズ(15mm x 20mm x 1.92mm)で、ストレージ密度を2倍に高めながらもピン互換性を維持しています。また、メモリは2400 MT /秒のデータ転送速度に対応します。
リスク回避活動とは?
リスク回避活動(de-risking)とは、新しいシリコン製品について宇宙での耐障害性を検証するために実行する内部エンジニアリングを指します。また、宇宙グレードのコンポーネントは繰り返し行う性能試験に合格しなければなりません。
8GB版デバイスの提供時期:
2022年第4四半期よりエンジニアリングモデルの提供を開始し、最終フライトモデルは2024年上半期の提供開始を予定しています。
Teledyne e2vについて
Teledyne e2vは高性能、高信頼性の半導体ソリューションを通して、シグナルチェーン全体で最も困難な問題の解決に貢献します。エレクトロニクスからパッケージソリューションまで、広範なアプリケーションを宇宙、軍事、民間航空、産業、医療、サイエンス等の市場に提供しており、Teledyne e2vの半導体製品は、成功をもたらすシステムのための最高品質のICを求める顧客に選ばれています。
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