富士通とお茶の水女子大学がAI倫理社会連携講座を設置

富士通株式会社

From: PR TIMES

2023-03-17 19:16

AI倫理技術とジェンダード・イノベーションで社会課題を解決



富士通株式会社(注1、以下、富士通)と、国立大学法人お茶の水女子大学(注2、以下、お茶の水女子大学)は、ジェンダー課題に対してAIを活用した解決策の立案を目指す連携拠点として、「富士通・お茶の水女子大学 AI倫理社会連携講座」を2023年3月1日に設置しました。本連携拠点は、富士通が推進する「富士通スモールリサーチラボ」(注3)の取り組みの一環であるとともに、お茶の水女子大学における産学連携制度のひとつである社会連携講座(注4)の枠組みの下で設立するものです。
お茶の水女子大学は、ジェンダー平等の課題について長年にわたる研究知見の蓄積があり、2022年4月には「ジェンダード・イノベーション研究所」を設立し、性差の視点を取り入れた先駆的な研究に取り組んでいます。また、富士通も、信頼できるAIを実現するためのAI倫理技術の研究開発を進めており、特にAIが偏ったデータによりマイノリティを不当に扱うことを防ぐ交差バイアス緩和技術(注5)を確立しています。
本連携拠点では、富士通のAI倫理技術とお茶の水女子大学のジェンダード・イノベーション研究の知見をもとに、世界に先駆けて、AIを活用した定量的かつ客観的なジェンダー平等施策を可能にする共同研究を行うとともに、その遂行を担う広範な領域に精通した人材の育成を進めます。

【 背景 】
ジェンダー平等は、SDGsのひとつにもなっている世界的に重要な社会課題ですが、日本では、ジェンダー・ギャップ指標(注6)で世界146か国中116位とジェンダー不平等が著しい評価となっています。その改善を目指し、内閣府による第5次男女共同参画計画(注7)などの施策が進められていますが、その推進への抵抗や障害という問題も少なからずあるのが現状です。その問題のひとつが、女性活躍施策の導入が新たな不公平感を生じさせる可能性であり、同様の問題は海外でも解決することが難しい課題と認識されています。その課題解決のために、本連携拠点ではAI活用の可能性を探る共同研究を行います。
しかし、AIの活用においても、学習データに潜在している偏りにより、AIによるマイノリティのグループに対する判断が偏向してしまう倫理的リスクの存在など、ジェンダーに関する重要な問題が指摘されています。AIの偏向が引き起こす諸問題は重大なリスクと見なされており、社会的に信頼できることがAIにとって必須要件となりつつあります。
このふたつの問題を、それぞれの専門家たちの協働により解決することが、本連携拠点設立の目的です。富士通とお茶の水女子大学は、両者の強みであるAI倫理技術の研究開発とジェンダード・イノベーション研究を組み合わせる先駆的な試みにより、ジェンダー課題の解決に取り組むとともに、情報科学と社会科学の領域横断による社会課題の解決をリードする人材の育成を目指します。

【 「富士通・お茶の水女子大学 AI倫理社会連携講座」について 】
1. 期間:
2023年3月1日(水曜日)から2026年3月31日(火曜日)までの3年間

2. 拠点設置場所:
お茶の水女子大学 ジェンダード・イノベーション研究所(所在地:〒112-8610 東京都文京区大塚2-1-1)

[画像1: (リンク ») ]


3. 研究内容:
両者はまず、2023年度末を目標に、「多様な人材が活躍できる社会の実現」に向け、信頼性の高い人材評価AIの開発を行います。具体的には、AIの倫理的リスクに対処するためのAI倫理技術として富士通が独自に研究開発した交差バイアス緩和技術を人材評価AIに適用し、その評価結果の公平性をお茶の水女子大学が長年培ってきたジェンダー課題に関する社会学、心理学、経営学的分析手法(インタビューやワークショップ)により検証し、その結果をもとに人材評価AIを改良します。例えば、女性に対する評価が不公正にならないように漏れなく偏りを是正する一方で、多様性の確保を考慮した場合にマジョリティ側に新たな不公平感が生じる倫理的なリスクの可能性も含めて、人材評価AIが公平感を定量的に分析してその判断プロセスや根拠を客観的に提示することで、人材の多様性を社会的に公正とみなされる範囲内で適切に確保できる技術を開発します。
両者は、本共同研究を通じて開発した実現方法や技術をジェンダー格差是正の具体策として政策提言を行い、社会問題解決への貢献を目指します。
また、本連携拠点では、AIに関する技術領域および様々な社会課題に関係する広範なテーマによるセミナーやワークショップを開催し、領域横断的に社会課題に取り組む人材とリーダーの育成に取り組みます。

4. 両者の役割:
富士通 :AI倫理技術の研究開発とジェンダー課題への適用、主に技術課題に関する解決策の検討
お茶の水女子大学 :AIの判断や評価に対する社会受容性の検証、主に社会課題に対する解決策の検討、政策提言

[画像2: (リンク ») ]


5. 体制:
・拠点長 : 斎藤 悦子 教授 [お茶の水女子大学 ジェンダード・イノベーション研究所]
・副拠点長 : 稲越 宏弥 プロジェクトディレクター [富士通 研究本部 AI倫理研究センター AI共生社会プロジェクト]
・参画教員 : 新田 泉 主任研究員 [富士通 研究本部 AI倫理研究センター AI共生社会プロジェクト]
大森 美香 教授 [お茶の水女子大学 基幹研究院 人間科学系]
伊藤 貴之 教授 [お茶の水女子大学 基幹研究院 自然科学系]
・その他、富士通とお茶の水女子大学双方から合計17名の研究者が参加予定。

【 商標について 】
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。


【 注釈 】
(注1) 富士通株式会社:本社 東京都港区、代表取締役社長 時田 隆仁 (補足:掲載先メディアや閲覧環境の仕様によっては、 「隆」の文字が正しく表示されない場合があります。 正しくは、 「隆」の「生」の上に「一」が入ります。 )
(注2) 国立大学法人お茶の水女子大学:所在地 東京都文京区、学長 佐々木 泰子
(注3) 富士通スモールリサーチラボ:富士通の研究員が大学内に常駐または長期的に滞在し、共同研究の加速、新規テーマの発掘、人材育成および大学との中長期的な関係構築を目指す取り組み
(注4) 社会連携講座:共同研究の一環として、研究機関や民間企業などから運営経費や研究員を受け入れ、特定の目的及び課題について一定期間継続的に協働して教育研究を行う制度
(注5) 交差バイアス緩和技術: 富士通が開発した、年齢や性別、国籍などの属性が特定の条件で組み合わされた時に現れる交差バイアスを軽減する技術
(注6) ジェンダー・ギャップ指標:出典「ジェンダー・ギャップ指数2022」 (リンク »)
(注7)第5次男女共同参画計画:第5次男女共同参画基本計画~すべての女性が輝く令和の社会へ~(令和2年12月25日閣議決定) (リンク »)


【 関連リンク 】
文化やビジネス慣習によって異なる公平性を設計段階から考慮するAI開発手法Fairness by Designを開発(2021年3月31日株式会社富士通研究所プレスリリース) (リンク »)
※株式会社富士通研究所は、2021年4月1日付で富士通株式会社に統合。


≪本件に関するお問い合わせ≫
富士通コンタクトライン(総合窓口)
電話:0120-933-200
受付時間:9時~12時および13時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・当社指定の休業日を除く)
お問い合わせフォーム:
(リンク »)

お茶の水女子大学 ジェンダード・イノベーション研究所
電話:03-5978-5597
E-mail: ocha-igi@cc.ocha.ac.jp


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プレスリリース提供:PR TIMES (リンク »)
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