駒澤大学(東京都世田谷区/学長:各務洋子)総合情報センターではこのたび、問い合わせ対応における生成AIの活用を目指したPoC(Proof of Concept:概念実証・概念検証)を行った。これは、教職員や学生からの問い合わせ対応における属人化の解消や作業時間の削減を目的としたもので、ジーアイクラウド株式会社(東京都港区/代表取締役社長:清原延高)の協力のもと、Vertex AIを使用して検証。その結果、特に対話形式の学習精度が高いことが確認されたことから、今後はAIチャットボットとして実装し、業務効率化を図っていく。
駒澤大学総合情報センターには、グループウェアへの掲示やシステムのマニュアル作成、委員会などの資料・議事録作成、その他多くの事務業務が存在する。
その傍ら、同センターには日々、学内システムやアカウント・セキュリティ関連などの問い合わせが寄せられており、業務改善策として生成AIを活用した自動問い合わせ対応ツールの導入を検討していた。
こうした中、同センターではジーアイクラウド株式会社の協力のもと、Google Cloud のVertex AIを利用したPoCを実施した。
同大では Google Workspace を利用しているため、Googleのプラットフォームのみで完結できること、アプリケーションを構築する際にアクセス制御やユーザー認証を容易に組み込めることなど、連携のしやすさを考慮して Google Cloud を採用。Google Cloud を用いたアプリケーションの開発実績を多数有し、要件整理から開発・サポートまで一気通貫で対応可能なジーアイクラウド株式会社にPoCを依頼した。
PoCでは、Google Cloud 上に保管した学内の各種ドキュメントに対してVertex AI Search and Conversationによる検索・要約・対話形式でQ&A対応する検証環境を用意。また、チャットボットWebアプリケーションの開発も行った。
検証観点については、問い合わせに対する回答内容の"精度"を定量的に判断することは難しいため、定量的な検証観点はあえて定めず、これまでに発生した質問や想定される質問を整理し、その質問に対してAIの回答内容が「実用的」であるか判断するという、定性的な手法とした。
検証の結果、問い合わせ業務における一次対応という観点において、解決すべき課題はいくつかあるものの、十分に活用が可能であるという判断に至った。これにより、同センターの業務プロセスの改善と、迅速で正確なサービスの提供が期待される。
駒澤大学では、ICTやDXがさらに発展していくであろう今後の時代にふさわしい人材を育成するため、全学の英知を結集して、デジタル技術を活用したさまざまな取り組みを行っている。
今回のPoCはその一環として行われたものであり、今後はAIチャットボットとして実装を目指すとともに、本格的にGoogleの生成AIを総合情報センターの業務に活用していく。
■主要採用サービス
Vertex AI Search and Conversation
Google App Engine
■ジーアイクラウド株式会社 (GI Cloud, Inc.)
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