【岡山大学】5分間見流すだけの英単語学習が英検(R)スコアを向上させる世界初の成果~潜在記憶理論を基盤としたeラーニングの効果検証~

国立大学法人岡山大学

From: PR TIMES

2024-05-26 16:46



2024(令和6)年 5月 26日
国立大学法人岡山大学
(リンク »)

[画像1: (リンク ») ]



<発表のポイント>
言語能力や知識は長期記憶の中でも潜在記憶が基盤で、それは一般的な記憶と大きく異なる特徴を持っています。岡山大学は、潜在記憶の特徴を考慮した学習法と新たなテスト原理を導入した新型eラーニング(マイクロステップ・スタディ:以下、MSS)の開発と社会実装を進めてきました。

このたび学校法人柏木学園柏木学園高等学校(神奈川県大和市)と共同し、見流すだけの1日5分程度のMSSに取り組むことで、英検スコアを上昇させられることを科学的に支持できる世界初の成果を得ました。

英語学習用eラーニングは多数ありますが、英検スコアを確実に上げられる科学的根拠が示されたのは初めてです。これは語学力の習得に潜在記憶理論が適用できることを意味しています。

現在一般に推奨されている学習法は潜在記憶の特徴から再吟味する必要があります。




◆概 要
 国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)大学院教育学研究科実践データサイエンスセンターの寺澤孝文研究室は、潜在記憶の理論と新たなテスト原理を土台として、知識習得の効率化と意欲向上を実現する新しいタイプのeラーニング(MSS)を開発・運用しています。

 学校法人柏木学園柏木学園高等学校(神奈川県大和市)はいち早くMSSを導入し、年単位で日々収集される高精度教育ビッグデータを利用した効果的な学習法と指導法を共同開発してきました。

 今回、各生徒のMSSの学習量と英検スコアのデータを解析した結果、1日5分程度のMSSの学習量の増加に伴って英検スコアが有意に上昇する研究成果が得られました(日本心理学会第87回大会で発表:2023年9月)。

 英語力向上を目的としたeラーニングは数多く存在しますが、英検スコアの向上に有効であるとする科学的報告はありません。GTEC(R)の成績にも同様の成果が得られています(同時プレスリリース)。

 1日5分程度の英単語学習が有意な結果をもたらせた理由は2つあります。一つは新しいテスト原理による自動評価技術で、それについては同時プレスリリースで紹介します。もう一つは潜在記憶研究をベースにしたユニークな学習法にあります。柏木学園高等学校のMSSは「かしみるメソッド(柏木見るだけメソッド)」と呼ばれているように、生徒には「覚えようとせず、見流す程度で学習をサクサク進めていく」ことが求められています。

 一般に、時間をかけて覚えようとしないと記憶は残らないと思われていますが、それは一夜漬けの学習効果(顕在記憶)にあてはまることで、語学能力や資格試験の成績の基盤にある潜在記憶には覚えようとする/しないがほとんど影響しないことが学術的に知られています。このような潜在記憶の特徴を考慮して開発されたMSSは、従来の学習法や指導法と大きく異なる方法を採用しています。

 さらに、柏木学園高等学校の教員が、岡山大学から毎週送信される学習量データを加工し、生徒の意欲向上に役立てる指導法も開発しました。岡山大学はMSSをモデルとして、新たなテスト原理と潜在記憶理論を教育系企業やNPO等を通じて普及させていくことを計画しています。

 引き続き、地域中核・特色ある研究研究:岡山大学の取組に、そして教育現場の変革を進める寺澤教授らの取り組みにご期待ください。

 本情報は、2024年5月23日に開催された岡山大学定例記者会見において公開されました。


・英検(R)は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
・GTEC(R)は株式会社ベネッセコーポレーションの登録商標です

[画像2: (リンク ») ]



◆詳しい内容について
 5分間見流すだけの英単語学習が英検(R)スコアを向上させる世界初の成果~潜在記憶理論を基盤としたeラーニングの効果検証~
  (リンク »)


◆関連プレスリリース
・わずか1日5分のeラーニングが総合的英語能力試験(GTEC(R))スコアを上げられることを支持する研究成果が主要雑誌に掲載(世界初)新たなテスト原理により知識習得はコンピュータに任せられる時代が到来
  (リンク »)


[画像3: (リンク ») ]



◆参 考
・岡山大学大学院教育学研究科・教育学部
  (リンク »)
・岡山大学 学術研究院 教育学域(教育心理学)寺澤孝文研究室
  (リンク »)
・マイクロステップ・スタディ ホームページ
  (リンク »)
  (リンク »)
・岡山大学大学院教育学研究科附属実践データサイエンスセンター 
  (リンク »)


◆参考情報
・大学院教育学研究科の寺澤教授が「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期 ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術」に採択
  (リンク »)
・寺澤教授(教育)が教育ビッグデータによる教育の個別最適化の社会実装活動で文部科学大臣賞を受賞
  (リンク »)
・文部科学大臣賞を受賞した寺澤教授(教育)が記念講演 「全ての学習者に実質的メリットを提供できる新しいeラーニング」
  (リンク »)
・【岡山大学】FOCUS ON(No.27)「記憶のメカニズムとビッグデータによる教育改革」を発行しました
  (リンク »)


◆参考動画
  (リンク »)
[動画1: (リンク ») ]


(リンク »)  
[動画2: (リンク ») ]



[画像4: (リンク ») ]

[画像5: (リンク ») ]

[画像6: (リンク ») ]



◆本件お問い合わせ先
 岡山大学学術研究院教育学域(教育心理学)
 岡山大学大学院教育学研究科附属実践データサイエンスセンター 
 教授 寺澤孝文
 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中3-1-1 岡山大学津島キャンパス
 TEL: 086-251-7433(担当:田邊/山際)
  (リンク »)
 実践データサイエンスセンター教育・心理支援サービス部門
  (リンク »)

 学校法人柏木学園 柏木学園高等学校
 〒242-0018 神奈川県大和市深見西 4-4-22
 TEL:046-260-9011(担当:水谷泰朗)
  (リンク »)

<岡山大学の産学官連携などに関するお問い合わせ先>
 岡山大学研究・イノベーション共創機構 産学官連携本部
 〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟
 TEL:086-251-8463
 E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
  (リンク »)

 岡山大学メディア「OTD」(アプリ): (リンク »)
 岡山大学メディア「OTD」(ウェブ): (リンク »)
 岡山大学統合報告書2023: (リンク »)
 岡山大学SDGsホームページ: (リンク »)
 岡山大学SDGs~地域社会の持続可能性を考える(YouTube): (リンク »)
 岡山大学Image Movie (YouTube): (リンク »)
 産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2024年4月期共創活動パートナー募集中:
  (リンク »)

 岡山大学「THEインパクトランキング2021」総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
  (リンク »)
 岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
  (リンク »)
 岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
  (リンク »)
[画像7: (リンク ») ]

[画像8: (リンク ») ]

国立大学法人岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」特別賞を受賞しています。地域中核・特色ある研究大学として共育共創を進める岡山大学にご期待ください
岡山大学 文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~
(リンク »)



プレスリリース提供:PR TIMES (リンク »)
本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

【企業の皆様へ】企業情報を掲載・登録するには?

御社の企業情報・プレスリリース・イベント情報・製品情報などを登録するには、企業情報センターサービスへのお申し込みをいただく必要がございます。詳しくは以下のページをご覧ください。

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ対策で注目の「OSINT」、自組織の防御に役立つ基礎知識と活用方法を解説

  2. セキュリティ

    攻撃者は侵入ではなく“ログイン”する、エンドポイントとアイデンティティセキュリティを連携すべき理由

  3. モバイル

    目前の「Windows 10」サポート終了、「Windows 11」への移行負担を解消する最適解とは

  4. セキュリティ

    こんなにあった!従来型SIEMが抱える課題──次世代SIEMに必須の“8つの要件”とは?

  5. ビジネスアプリケーション

    データリーダーが知っておくべき、AI活用の投資対効果を高める「実効性のある戦略策定」の進め方

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]