武蔵大学(東京都練馬区/学長:髙橋徳行)はこのたび、東京都国立市の国立第二小学校から、桜ともみじの樹木を譲り受けました。この桜は、同校の校舎建て替え工事の際に伐採予定だったところ、市民10名が樹木の保護を目的とした「~つづく つながる~ くにたちみらいの杜プロジェクト」を立ち上げ、受け入れ先を募っていたものです。譲渡された樹木は4本で、去る4月13日に武蔵大学の敷地内に矢野智徳 氏(造園家/環境再生医)によって植樹されました。
■樹木が生きやすい環境はすべての生き物にとって生きやすい環境 (~つづく つながる~ くにたちみらいの杜プロジェクト 事務長 前田せつ子 氏)
武蔵大学さんから植樹場所ご提供のご連絡をいただいたときは、本当に嬉しく、プロジェクトのメンバー全員で喜びました。詳しいお話をしに大学を訪ねると、自然豊かな校内にたくさんの大木、古木があり、小川が流れ、たくさんの生きものたちがいて、素晴らしい環境に改めて感激しました。プロジェクトを応援してくださっている方の中に武蔵大学の卒業生がいらして「母校からそんな申し出があったなんて、誇らしく、嬉しい」と仰ってくださいました。
植樹に提供してくださった場所は、以前あった樹木が弱って伐採・伐根された場所でした。つまり、大地の「脈」(空気と水の通り道)が塞がれたところ。そのため、まずは植樹場所に「脈を通す」ことから始めました。大学に到着したのが14時半くらいでしたが、2箇所目を終えたのは24時過ぎ。長時間の作業になりましたが、立ち上がった4本の木々は、胸を張って喜んでいるように見えました。
桜たちの大きな根っこと通した「脈」は、自分たちのみならず周辺環境をも再生すると思います。樹木が生きやすい環境はすべての生き物にとって生きやすい環境です。大事に見守っていただけると嬉しいです。
■桜、もみじの植樹を終えて (本学施設課長 今井啓一郎)
今回の植樹は、様々な事情から本来は移植に適さない時期での実施でしたが、土を柔らかくし、炭、腐葉土などを施してそれぞれに適した土壌をつくるなど、矢野氏によって念入りな準備が行われました。植樹当日の作業は昼過ぎから深夜にまでおよび、作業に携われたみなさんからは、樹木に対する情熱、真剣な思いを感じました。
本学は緑豊かなキャンパスですが、樹木の中には倒木の恐れがある老木もあり、昨年イチョウを伐採・除去したところに今回の桜やもみじが移植されることとなりました。来年の春には、桜が無事に芽吹き、花が咲くことを期待しています。
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