~建設技術者編:2040年の人材需給ギャップを独自試算~ 建設技術者は2040年に最大4.7万人が不足と推計、人材不足解消には生産性向上が一層重要に

ヒューマン

From: PR TIMES

2024-06-21 11:16

「建設技術者・技能工の2040年の人材予測(2024年版)」



総合人材サービス会社で、建設業向けの人材紹介・人材派遣・海外人材派遣サービスを展開するヒューマンリソシア株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:高橋 哲雄、以下「当社」)は、建設技術者および建設技能工の人材動向について調査し、「建設技術者・技能工の2040年の人材予測(2024年版)」として発表しました。

今回は調査結果より、建設技術者の人材需給ギャップにおける試算結果についてお知らせいたします。なお、本調査では、建築技術者および土木・測量技術者を建設技術者としています。

【本件のポイント】
- 国勢調査結果や経済予測、雇用関連データ等をもとに、ヒューマンリソシアが独自試算
- 将来の就業者数および人材需要数を試算し、2040年までの人材需給ギャップを推計
- 2040年時点において、建設技術者は最大4.7万人が不足する試算に

<調査結果概要>
人材不足が大きな課題である建設業では、高齢化が進み、長年の経験が求められる建設技術者の将来の人材確保に、危機感が高まっています。このような建設技術者について、内閣府の経済成長予測に応じたベースラインケースと成長実現ケースの2つのパターンで、2040年までの人材市場動向について推計しました。

試算の結果、「ベースラインケース(※1)」においては、建設技術者の不足数は徐々に減少するものの、人材供給の充足には約10年を要し、2033年頃に需給ギャップが解消すると試算されました。一方で、「成長実現ケース(※1)」においては、労働生産性が現状維持となった場合、約4.7万人が不足するとの試算結果となりました。

ベースラインケースでは10年後に人材が充足すると試算されましたが、要因の一つに、昨今の建設業各社の新卒採用拡大による就業者数の押し上げ(※2)が影響していることがあげられます。生産年齢人口の減少などにより、新卒採用競争は一層厳しくなることが予測されるほか、「2024年問題」への対応が必要とされるなど、懸念材料は依然多く、人材不足解消には、DX推進による生産性向上が一層重要になると考察されます。

※1:内閣府の経済成長予測にもとづき、「ベースラインケース」および「成長実現ケース」の2つのケースで試算しています。
※2:当社発表レポート参照 「建設技術者への新卒就職動向レポート」(2024/03/12発表) (リンク »)

<本レポートの資料版について>
本調査では、「ベースライン」「成長実現」の2つのケースで試算したほか、労働生産性に応じて、「A.現状維持」「B.10%向上」「C.20%向上」の3つのシナリオでの推計、また2024年問題を考慮した試算も行っています。本レポート全編につきましては、以下よりダウンロードいただけます。
●資料ダウンロードページ:  (リンク »)

■建設技術者の人材予測、2040年には最大で4.7万人が不足 
内閣府の経済成長予測の「ベースラインケース」(実質GDP成長率0.4%~0.8%)にもとづき、建設技術者の将来の人材市場動向について推計したところ、徐々に人材需給ギャップは解消に向かい、2033年頃に人材供給は充足すると試算されました(図表1)。一方で、内閣府の経済成長予測における「成長実現ケース」(実質GDPの成長率1.3%~1.9%)に準じて試算した結果、2030年には人材不足数が4.1万人までやや縮小するものの、不足数は再度拡大し、2040年には4.7万人が不足すると推計されました(図表2)。
[画像1: (リンク ») ]
図表1: ベースラインケース/労働生産性現状維持シナリオにおける建設技術者需給ギャップの試算

[画像2: (リンク ») ]
図表2: 成長実現ケース/労働生産性現状維持シナリオにおける建設技術者需給ギャップの試算


<建設技術者の需給ギャップ試算におけるシナリオについて>
内閣府「中長期の経済財政に関する試算」におけるベースラインケース(実質GDP成長率0.4%~0.8%)と成長実現ケース(実質GDPの成長率1.3%~1.9%)をもとに経済成長すると想定して将来の建設投資額を推計した2つのケースにて人材需要数を試算しています。さらに労働生産性に応じて「現状維持」「10%向上」「20%向上」の3つのシナリオで、人材需給ギャップを推計しています。全シナリオでの試算結果は、資料版のレポートで公開しています。

■2024年版 「建設技術者・技能工の2040年人材予測」 調査の結果について
本調査では、2020年国勢調査結果の詳細データをベースに、2040年までの建設技術者および技能工の人材需給ギャップを試算しました。建設技術者は、中長期的に経済が低成長であるとした「ベースラインケース」においては徐々に人材が充足していくと試算されましたが、「成長実現ケース」においては、2040年で4.7万人が不足すると試算されました。しかしながら、昨今建設各社が新卒採用を強化しており、新規での入職者が増えていることが試算に影響しています。このことを踏まえると、生産年齢人口が減少していく中においても現状の新卒採用数を維持する必要があるほか、定着率の向上も重要であり、依然人材充足への課題は大きいと考えます。
本調査結果が、建設業各社の人材戦略ならびに事業拡大の参考となれば幸いです。


[画像3: (リンク ») ]
ヒューマンリソシア株式会社 人材紹介事業部 事業部長 高橋 良久

<参考1:人材供給数の試算について>
建設技術者数の供給数(就業者数)の将来シミュレーションは、2020年の国勢調査の結果をもとに試算しています。また、就業者数の増加・減少については、下記の考え方をもとに独自試算しています。
[画像4: (リンク ») ]


<参考2:人材需要数の試算について>
人材需要数(必要人数)は、建設投資額に比例して増減すると仮定し、「I.ベースラインケース」「II.成長実現ケース」の2つのケースで試算しています。いずれも、内閣府「中長期の経済財政に関する試算」および、国土交通省の「令和5年度 建設投資見通し」、株式会社野村総合研究所「2040年の住宅市場と課題」等を用い、経済成長率、消費者物価上昇率を加味し、独自に試算しています。
<出典について>
総務省「2020年国勢調査」抽出詳細集計、「労働力調査」、内閣府「中長期の経済財政に関する試算」(令和6年1月 22 日 経済財政諮問会議提出)、文部科学省「学校基本調査」、厚生労働省「雇用動向調査」、「外国人雇用状況」の届け出状況まとめ、「一般職業紹介状況」、国土交通省「令和5年度 建設投資見通し」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」等を参考に試算しています。


<ヒューマンリソシアについて>
総合人材サービス会社として、人材派遣、人材紹介、業務受託サービスを全国27拠点で展開しています。1988年創業以来、教育事業をバックボーンに多彩なサービスを展開するグループの総合力を活かし、「人材」に関する幅広いサービスを提供しています。
●ヒューマンリソシアWEBサイト:  (リンク »)
<ヒューマングループについて>
ヒューマングループは、教育事業を中核に、人材、介護、保育、美容、スポーツ、ITと多岐にわたる事業を展開しています。1985年の創業以来「為世為人(いせいいじん)」を経営理念に掲げ、各事業の強みを生かし、連携しながらシナジーを最大限に発揮する独自のビジネスモデルにより、国内330拠点以上のネットワークでお客様に質の高いサービスを提供しています。
●ヒューマンホールディングスWEBサイト:  (リンク »)
会社概要
ヒューマンリソシア株式会社
●代表取締役:高橋 哲雄
●所在地:東京都新宿区西新宿7-5-25 西新宿プライムスクエア1階
●資本金:1億円
●URL: (リンク »)

プレスリリース提供:PR TIMES (リンク »)
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