*本内容は、2024年11月5日(スペイン時間)にBroadcomが発表した報道資料の抄訳版です。
多くの企業がAI(人工知能)/非AIワークロードをより連携させ、サポートできる準備態勢を加速出来るよう、Broadcom Inc.(NASDAQ:AVGO)は、VeloCloud製品ポートフォリオ全体の主要な機能強化と、新しいパートナープログラムを発表しました。主な内容は次のとおりです。
- AI/ML(機械学習)を活用し、分散AIワークロードのパフォーマンスとセキュリティを向上させるVeloRAIN(Robust AI Networking)アーキテクチャの発表
- 新しいVeloCloud Edge 4100および5100アプライアンスの発表。大企業や複雑なユースケース向けに最大100Gbpsの拡張性を持つハイエンドのAI対応エッジアプライアンスを追加
- VeloCloud マネージドサービスプロバイダー(MSP)向けのBroadcom Advantage Partner Program「Titan」の発表。お客様企業間でのAI導入が進む今、プロバイダーのビジネス成長を支援
- レポート「State of the Edge(エッジの現状)」を発行。企業におけるエッジワークロード導入の推進要因とネットワークへの影響について詳述した新たな調査結果を発表
さまざまな業界で生成AIの導入が進む中、企業における生産性向上と、手作業の負荷が高いプロセスの自動化によるコスト削減が期待されています。製造業では、AIが成長とイノベーションを促進すると考える調査回答者の割合は93%に上ります*1。小売業では、経営層の80%が2025年までにAIの自動化を利用すると予想しています*2。通信業では、生成AIの活用が、AIを導入した企業の成長に大きく貢献すると期待されています*3。Broadcomは、継続的にVeloCloudポートフォリオを進展させ、企業が新しいAIアプリや既存のエンタープライズアプリに組み込まれたAIワークロードを進化できるよう支援します。AIワークロードは、ITとOT(運用技術)の両方のユースケースで使用され、分散型の企業全体にわたって実行されています。これらのAIワークロードは、従来のITワークロードとは異なり、大部分が自律的で、管理下に置かれることなくオーケストレーション型で運用されます。データが生成された場所で使用され、活用は事業部門主導で行われています。
Broadcom Inc. VeloCloud部門 上級副社長 兼 ゼネラルマネージャ、サンジェイ・ウパール(Sanjay Uppal)コメント:
「VeloRAINはBroadcomのAIネットワーキング革新の基盤として、企業のAIワークロードの需要によりよく対応するために、ポートフォリオ全体を強化します。VeloRAINの高度な機能の活用により、分散型推論やエージェント型ピアツーピアアプリから、上流の重いRAGトランザクションに至るまで、AIワークロードにおいて、企業のすべてのエンドポイントにわたってアプリベースの体験品質(QoE)とセキュリティを改善できます。Broadcomは、現在および将来のAIワークロードのサポートに必要不可欠な次世代インフラをより多くの企業に提供するため、新しいパートナープログラムであるTitanを通じて、グローバルパートナーエコシステムとの協業を進めていきます」
新しいVeloRAINアーキテクチャでエンタープライズAIワークロードの高速化と最適化を実現
Broadcomは本日、VeloCloud製品ポートフォリオの一環として、AIを活用したネットワーキングの大幅な進化を発表しました。新しいイノベーションとなるVeloRAINは、よりスマートなアプリおよびトラフィックに優先順位を付けて、企業がAI主導のネットワークを構築/管理する方法を支援します。主な機能は次のとおりです。
- AIと機械学習(ML)によるAIアプリの検出:VeloRAINはネットワーク最適化ソリューションに対応し、これまで解析できなかった暗号化されたアプリケーショントラフィックを識別する新しいインテリジェント機能を搭載しています。これにより、新しいエッジAIアプリの特定と優先順位付けのプロセスが簡素化され、最新のアプリにおけるサービス品質(QoS)とエクスペリエンスが向上します。
- ネットワーク効率とトラフィックの最適化:VeloRAINは、5Gや衛星を含む無線リンクでのネットワーキングのための新しいチャネル推定インテリジェンスを搭載しています。これらのイノベーションは、ワイヤレスリンクがプライマリリンクとして使用される場合、プライマリ有線リンクと組み合わせて使用される場合を問わず、動的に変化するネットワーク状況に直面する際に、有線と同等のQoS実現を支援します。この技術により、企業は支店や遠隔地でのネットワークのセットアップ時間を短縮できるメリットもあります。
- アプリの優先順位付けのためのAI駆動型ダイナミックポリシーフレームワーク:新しいアプリには自動的にビジネスの優先順位が割り当てられるため、ネットワーク管理が効率化され、重要なアプリは、手動で操作しなくても確実に注意が払われるようになります。Dynamic Application-Based Slicing(DABS)は、ネットワーク層のスライシングのサポートの有無にかかわらず、複数のネットワーク基盤にわたってアプリごとのQoEを保証します。DABSにはユーザプロファイルが追加され、ユーザのIDと属性に基づいたトラフィックの優先順位付けが可能になります。これにより、主要ユーザが求めるQoEを確保し、全体的なパフォーマンスとユーザ体験を向上させます。さらに、ポリシーフレームワークでは、ユーザIDを利用してトラフィックをさらに優先順位付けできます。
VeloRAINが実現するAI主導型ネットワーキングにおけるこれらの最新イノベーションにより、企業ネットワークにかつてない可視性、優先順位付け、自動化を実現できるため、企業はより効率的な運用を行い、優れたユーザ体験を提供できます。
新しいVeloCloud Edge Applianceでパフォーマンスと耐障害性を最大化し、ワークロードを一括サポート
Broadcomは新しいVeloCloud Edge 4100/5100アプライアンスを発表しました。大規模拠点、地域拠点、データセンター向けに設計されたVeloCloud Edge 4100/5100アプライアンスは、SD-WAN、セキュリティ、AIネットワーキング機能の充実したセットを提供し、企業における最も要求の厳しい環境をサポートします。
- VeloCloud Edge 4100アプライアンスは、最大30Gbpsのスループットに加え、最大12,000トンネルの接続を実現し、従来製品(3400および3800/3810)と比べてパフォーマンスとスケーラビリティが300%向上*4
- VeloCloud Edge 5100アプライアンスは、最大100Gbpsのスループット、最大20,000トンネルの接続を実現
VeloCloud Edge 4100/5100アプライアンスは、ビジネスニーズの拡大に伴うネットワークとセキュリティサービスの拡張に対して、必要とされるデバイス数を削減し、ネットワークアーキテクチャを簡素化します。いずれのプラットフォームも、必要に応じて超低遅延で100Gbpsを超えるスケールを実現するクラスタリング技術をサポートしています。さらに、エンタープライズ領域で実績のあるVeloCloudの技術を活用して堅牢な耐障害性と高速フェイルオーバーを実現し、エッジAIワークロードおよび非AIワークロードを大規模にサポートします。
パートナーエコシステムの成功に向けMSP向けの新プログラムに投資
Broadcomは、従来のVMware VeloCloudパートナープログラムに代わる、VeloCloudパートナー向けの新しいBroadcom Advantage Partner Program「Titan」を発表しました。このプログラムは、マネージドサービスプロバイダー(MSP)向けに特化し、3つのレベル(Pinnacle、Premier、Registered)に分かれ、パートナーのビジネス成長を支援する特典を用意しています。主な特典は次のとおりです。
- 共同ソリューション開発、市場での認知度、安定的かつ予測可能な事業成長など実績に基づくリワード
- 革新的な技術や市場ルートの利用
- 新しいライセンスモデルによるライセンスポータビリティ、管理の簡素化、価格の安定性
- コアバリュードライバー、垂直統合、利益率向上に焦点を当てたサービス創造プログラム
- 新しい「ホワイトレーベル」のサービスにより、トップティアパートナーは地域および専門チャネルパートナーを通じてVeloCloudベースを拡大可能
パートナーはマネージドサービスとして、VeloCloud SD-WANポートフォリオを世界中の幅広い企業に提供できます。また、実績のあるVeloCloudポートフォリオを活用して広域ネットワーク事業を確立または拡大し、エンドユーザに革新的なサービスを提供できます。お客様は、パートナーが提供する専門知識、価値、強靭性といったメリットのもと、エッジでの高度に分散化され、遅延の影響を受けやすいワークロード、アプリ、デバイスのサポートを強化できます。さらに、VeloCloud製品ポートフォリオに新たに追加されたVeloRAINの機能強化により、エッジにおけるAI/非AIワークロードのサポートに必要な接続性、デプロイ、ランタイム、ライフサイクルを管理する機能を獲得できます。
レポート「State of the Edge(エッジの現状)」で明らかになったエッジでのAIワークロードの急増
Broadcomが実施した最新の調査によると、分散型エッジにおけるエッジソリューションとAIワークロードの採用を推進する要因として、拠点間のネットワーク接続の問題への対応が挙げられています(57%)。また、企業がこれらのエッジソリューションを導入する場合の最優先事項は、遅延に敏感なアプリの応答時間の短縮(68%)と、帯域幅の改善/ネットワーク混雑の緩和(65%)でした。エッジで高速な帯域幅と信頼性の高い接続を提供することにより、データの効率的な処理が可能になり、より迅速でスマートな意思決定を実現できます。これにより、エッジとAIのワークロードのデプロイがさらに促進できます。「State of the Edge」レポートは、VeloCloud Edgeのテレメトリと、北米、南米、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、ニュージーランドの192名の回答者を対象とした調査に基づいて作成されています。Broadcomは2024年9月~10月にこの調査を実施しました。詳しくはレポート(英文)をご覧ください。
Windstream Enterprise CTOアート・ニコルズ(Art Nichols)氏のコメント:
「Windstreamは2016年以来、VMware(現在はBroadcom)の長年のパートナーであり、顧客のニーズに応じて進化する、適応性の高い高性能なSD-WAN技術を提供してきました。VeloCloud Titanパートナー向けの新しいBroadcom Advantage Partner Programは、特にパートナー限定のライセンスプーリングモデル、包括的なサービス創出パートナーシップにおいて、非常に大きな価値があると考えています。今後も協力的なパートナーシップを継続し、より多くの企業を支援していきます」
ZK Research 創設者 兼 主席アナリスト ゼウス・ケラバラ(Zeus Kerravala)氏のコメント
「ここ10年の大半を通じて、数多くの企業はエッジに注力してきましたが、最近ではAIとAIワークロードの導入が加速し、エッジにおけるPoC(事前検証)とより多くのデプロイに関心が移っています。AIワークロード導入拡大における課題のひとつは、複雑性とパフォーマンスにあります。企業は適切なテクノロジーを適切な場所にデプロイする必要があるからです。Broadcomが発表した新しいエッジアプライアンスは、企業が現在必要としているものをデプロイし、需要の変化に応じて拡張できる、理想的なソリューションといえます。今回の新しいパートナープログラムは、サービスパートナーがさまざまなタイプの顧客向けに提供内容をカスタマイズできるため、デプロイをさらに簡素化できます」
出典:
*1 Deloitte, Deloitte Survey on AI Adoption in Manufacturing
*2 Forbes, Artificial Intelligence in Retail: 6 Use Cases and Examples, Amanda Spencer, April 2024
*3 McKinsey & Company, How Generative AI Could Revitalize Profitability for Telcos, Stephen Creasy, Ignacio Ferrero, Tomas Lajous, and Benjamin Vieira, February 2024
*4 Broadcom Internal Testing, October 2024
プレスリリース提供:PR TIMES (リンク »)
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