Clouderaもアクセスツールを現在開発していて、Karmasphereと競合する可能性が将来出てくるかもしれない。ただ、ビジネスインテリジェンスツールの分野でSAP BusinessObjectsやCognosがあるように競争があるのはいいことだと思っている。
Gartnerのマジッククアドラントというものがある。縦軸に計画を実現できる能力を取り、横軸にビジョンの完全性を示すものだ。データウェアハウスの分野でわれわれTeradataは右上にプロットされている。つまりリーダー企業として評価されている。
実際われわれは必ず計画を実行している。どの通信事業者も銀行もeBayもTeradataの製品を活用している。大企業はTeradata製品を使うことで成功している。AT&TやWalmart、Amazonもそうだ。しかし、ビジョンはどうだろうか?
Teradataには、(企業の基幹系システムなどのデータソースからデータを抽出して、変換処理を行い、データウェアハウスなどのデータベースにロードする)ETLツールがないし、ビジネスインテリジェンスツールもないし、データマイニングツールもない。なのに、なぜビジョンがしっかりしているのか? 実はリーダー企業と評価されていることに悩むくらいだ。ひょっとしたらOracleの方がビジョンがあるのではないのか。だが、完全なビジョンを持っているとしてTeradataは評価されている。
ここで重要なのは、完全なビジョンとビジョンのオーナーシップがあるということは区別する必要があるということだ。Teradataは全部自前でやっているわけではない。だが、ビジョンは完ぺきだ。すべての分野をカバーしている。すべてを自前でやらなくてもいい。足りない部分はパートナーシップを組めばいいからだ。すべてを自前でやろうとすると、Best of Breedにならない。Teradataには、いいとこ取りができるようなチョイスがある。
Larry Ellison氏(Oracleの最高経営責任者)は「全部Oracleのものを使ってくれ」と言いたいのだろう。だが、すべての分野でベストだということではない。Teradataの場合、すべての分野でソリューションがある。必ずしもTeradataのブランドではないかもしれないが、ビジョンがすべてそろっている。