参加することで勉強になる--開発者コミュニティがForce.comの将来を左右する - (page 2)

日川佳三

2015-07-16 07:00

開発者コミュニティから得られる知見がエンジニアのキャリアに

 次の議題は、開発者コミュニティのメリットと開発者自身のキャリア形成についてである。

讃岐行氏
テラスカイ ソリューション部 讃岐行氏
吉川大樹氏
テラスカイ ソリューション部 吉川大樹氏

 開発者コミュニティのメリットについてForce.com MVPの国内第1号であるテラスカイの讃岐氏は、「知見や世界が広がる」と指摘。讃岐氏は、自らの知見を広く外部に公開する活動を評価されてForce.com MVPに認定された人物。Force.com MVPになったことで世界が広がり「社外でも社内でも声をかけてもらえることが多くなった」(讃岐氏)

 Force.comの開発者コミュニティとしてはDeveloper User Group(DUG)がある。DUGについて讃岐氏は「業務アプリケーション開発のコミュニティだが、オープンソースのコミュニティと変わらない。参加することで勉強になる」と説明。テラスカイではこうしたコミュニティへの参加を開発者に対して推奨しているという。

 実際にコミュニティ活動に参加したことによって自身がどう変わったかについてテラスカイの吉川氏は、「コミュニティへの参加でモチベーションが上がった。海外の開発者と交流することもできた」とメリットを強調した。「Q&Aサイトに寄せられる質門に回答することで自らの知見も広がった。海外の開発者との交流も広がった」(吉川氏)

 エンジニアのキャリア形成についてDUGのリーダーである米井氏は、「開発者コミュニティの人脈がキャリア形成に役立つ」と指摘。「コミュニティに参加していれば、万が一会社が倒産しても、どこかに就職できるのではないか」としている。「DUGで存在価値を示すことが開発者としての市場価値を高める、というようになるといいなと思っている」(米井氏)

 今後の開発者に必要なマインドセットについて冨田氏は、「(下のレイヤである)インフラエンジニアを育成しつつも、(上のレイヤである)顧客の需要を汲み取れるエンジニアも育てなければならない」とした。実際に、Force.comのようなクラウドを使えば、インフラの知識がなくても業務アプリケーションを構築できる。

 一方で、インフラエンジニアの知識も重要と冨田氏は力説する。インフラ全体のアーキテクチャを学んでおけば、次の世代のクラウドを自分たちの手で作り出せるようになるからである。

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