IBM InterConnect

IBM、数々のクラウドサービスを発表--ハイブリッドクラウド戦略の一環

Larry Dignan (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部 2015年02月24日 13時04分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 IBMは米国時間2月23日、クラウドやオンプレミスのデータセンターをまたがったデータの移行を容易にすることを目的とする一連のテクノロジを発表し、関連サービスを提供開始した。またIBMは自社のクラウド開発者の半数をオープンなサービスやプラットフォームの構築に専念させることも明らかにした。

 今回の発表は、IBMによるクラウドへの本格投資の2年目のスタートを飾るものとなる。同社は2014年、パブリッククラウドインフラ「SoftLayer」を増強し、数多くのデータセンターを新設することで、顧客を増やしている。

 企業においてビッグデータを実現するにはさまざまなコンピューティングリソースを適切に組み合わせる必要があるため、IBMは複数のサービスを1カ所に統合したハイブリッドクラウドプラットフォームを構築しようと計画している。IBMはクラウド界で「普遍的な存在」になれるというのが同社の見方だ。こういった戦略は、エンタープライズITを手がける他の大手企業も採用するようになってきている。Cisco Systemsは自社を、クラウドサービスにおける企業の強力な接続ポイントだと位置付けている。またHewlett-Packard(HP)は業界のその他の企業と同様に、「OpenStack」に賭けている。さらにVMwareは、クラウドサービス向けに数々の提携関係や協力関係を築き上げている。

 IBMがハイブリッドクラウドという旗印の下で今回開始した主要なサービスには以下のものがある。

  • 「IBM DataWorks」。データの検索や洗練、調達のためのツール。同ツールを使用することで開発者は、データセットがプライベートクラウドからのものか、パブリッククラウドからのものかに関係なく管理できるようになる。
  • 「Collaborative Operations」。これにより、ハイブリッドクラウドのデータに対する単一のビューが提供される。
  • ハイブリッド環境を管理するための、サービスとしてのオーケストレーション機能。
  • 企業やクラウド、サービスを横断してリスクを分析するセキュリティ機能。
  • 「Watson Zone」。コグニティブ(認知)コンピューティングアプリを開発するためのトレーニングやコンテンツ、コード、ユースケースを含むIBMの「Bluemix」プラットフォーム上のリソースセンター。
  • 「Watson Personality Insights Service」。Bluemixで利用可能なベータ版のサービスであり、パブリックなデータストリーム中のパターンやトレンドを分析する。
  • ベータ版の「Watson Services」の一部となる、音声からテキストへの変換や、テキストから音声への変換、視覚認知、トレードオフ分析。これらのサービスはユースケースを検討している開発者に無償で提供される。
  • 「IBM Enterprise Containers」。「Docker」のAPIをサポートすることで、ネイティブなLinuxコンテナを拡張できる。
  • 「Secure Passport Gateway」。開発者がBluemix上のデータとサービスを関連付けられるようにするセルフサービス型のツール。
  • 「API Harmony」。APIのマッチングや管理、公開のためのサービス。
  • 「Bluemix Local」。Bluemix環境の管理ツール。

 これら多くの新サービスを支えるべく、IBMはシドニーとモントリオールにSoftLayerクラウドデータセンターを開設することも発表した。両センターとも1カ月以内にオープンする予定だという。同社はここ数カ月のうちにフランクフルト、メキシコのケレタロ、東京に新センターを開設しており、年内にはイタリアのミラノ、インドのチェンナイにもセンターを設けるとしている。

CSC、Tech Mahindraとの提携拡大

 これまで自力でクラウド事業を拡大しようとしてきたIBMだが、このたびCSC、Tech Mahindraとクラウドインテグレーションパートナーとして提携を拡大することも発表している。

 ハイブリッドクラウドの導入を支援するサービスを幅広く提供するCSCは今回の提携により、顧客のIBM BluemixやSoftLayerの導入を支援する意向だ。

 Tech Mahindraとの提携でも、BluemixとSoftLayerを扱う。IBMがTech Mahindraの開発者にクラウドアプリケーションのプラットフォームを提供し、Tech MahindraはBluemix上にアプリケーションを作成する開発者5000人のトレーニングをする。Tech MahindraはBluemixを活用したDevOpsとモノのインターネット(IoT)関連のアプリ開発に力を入れる意向だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]