システム更改を機に、集約と管理効率の向上を図るには?

仮想化を前提にサーバを再定義

 仮想化技術に基づくIT基盤の実態は、依然としてサーバやネットワーク、ストレージといった個々のハードウェアを集積したものである。サーバを仮想化するハイパーバイザー、ネットワークを仮想化するSDN、ストレージを仮想化し集約するiSCSIなど、個々の技術を組み合わせて連携させるために、複雑なソフトウェア・スタックを導入・運用しなければならない。柔軟なIT基盤を手に入れるために、むしろ運用負荷が高まる結果にもなりかねないわけだ。

 また、Windowsサーバの入れ替え先の模索や、構築技術として仮想化を利用するという視点だけでなく、より早くサービスやサーバインフラが提供できるようになるか、さらに、ITとしてシステムの拡張性、変化への追従性を確保しつつ、シンプルな管理できるかという視点が重要です。こうした目的意識と仮想化、クラウド基盤として対応するのがシスコシステムズの「Cisco UCS(Unified Computing System)」シリーズだ。その開発コンセプトを中村氏は次のように説明する。

 「サーバ、ネットワーク、ストレージアクセスを仮想環境を前提に、全体システムとして一から設計、システム化したものがUCSです。これら3つの構成情報を1つのプロファイルとしてまとめて設定・管理できるのが特徴です。従来型のシステムでは、サーバ管理者がサーバを設定して、次にネットワーク管理者がネットワークの構成を変更してはじめて動かすことができましたが、UCSでは、プロファイルを適用することでシステムのセットアップが短時間で行えます」

 UCSは、Hyper-Vだけでなく、VMwareやkvm、Xenといったマルチハイパーバイザーに対応し、また、EMCやNetAppなどの主要なストレージとあらかじめ検証された構成情報をもとに安心してシステム統合できる。前述のプロファイルの設定・管理は、「USC Manager」というシステム全体で1つの統合管理ツールで行うことができ、USC Managerから、複数のラックシステムに分散搭載されたブレードやラックサーバ筐体の違いなどを意識することなく管理することが可能だ。

 「UCS Managerの管理情報をすべてアクセスできるAPIが公開されています。MSのSystem CenterをフロントエンドとしてUCS Manager連携モジュールも提供されており、その他、自社管理ツールや、その他管理ソフトとも簡単に連携することができます」(中村氏)

UCS Managerの画面 UCS Managerの画面
※クリックすると拡大画像が見られます

 さらに、DR対策や分散データセンター化による、リモートで複数UCSの配置に対しては、「UCS Central」というUCS Managerの上位管理ソフトも用意されており、複数データセンターにまたがったプロファイルの統一管理と、ローカル事情に合わせた分権管理のどちらにも対応する。また、システムインフラの迅速な設定と管理者負担の軽減として「UCS Director」が 用意されている。これは、UCSに対するプロファイル利用指示、上位ネットワークスイッチ(CiscoNexusなど)の設定、EMC、NetAppなどのストレージ側の設定など、システムとして設定状況の可視化と一気通貫で設定処理を行うツールである。

エッジ環境やクラウド基盤にも裾野を広げたUCS

提供:シスコシステムズ合同会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2015年7月15日
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