「Windows Server 2003」の製品サポートが、2015年7月15日(日本時間)で終了する。その後は、同OSに脆弱性が発見されたとしても修正パッチは配布されず、セキュリティ・リスクは高まる。
また、ハードウェアの老朽化も懸念材料の1つだ。現在Windows Server 2003が稼働しているマシンの中には、2015年7月までにリプレース時期を迎えるものも多い。老朽化したハードウェアは故障率が上昇し、修理する場合でも交換部品が調達できるとは限らない。
さらに拡張性の制限も、考慮しなくてはならないだろう。Windows Server 2003は64ビット版もリリースされているが、市場で利用されている大半は32ビット版である。32ビット版の場合、利用できるメモリは、OSが4GB、ユーザーが2GBに制限されており、今後の利用に支障を来すことが予想される。
また、すでにターミナルサービスやCitrix Presentation Server / XenAppなどのアプリケーションやデスクトップ仮想化環境を利用している場合、その課題は、企業や組織を取り巻く環境の変化に対応できず、ワークスタイルの変化に対し、適切な環境を提供できないことだろう。Windows Server 2003が登場した当時、仮想化は単にアプリを配信する“手段”の1つに過ぎなかった。しかし、現在ではモバイル・デバイス向けアプリケーション・プラットフォームや、セキュリティ強化のためのインフラとして、重要な役割を担っている。在宅勤務や外出先なのでのモバイルワークなど、多様な働き方をサポートするプラットフォームが必要だ。
シトリックスではこれらの要件を満たし、現在利用している仮想化ソフトウェアをWindows Server 2012/R2に移行するシナリオを提供している。次からは、最新のアプリケーションやデスクトップ仮想化がもたらすメリットと、移行のシナリオについて紹介したい。
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