トピック(3)
フラッシュストレージ7TB搭載モデルが700万円以下に--VDIも低コスト時代へ
宮原:以前は「いいストレージであるのはわかるけど、コストが高すぎるから見送り」という例が以前は多かったのですが、こうしたテクノロジーの進化で変化は出てきていますか?
松浦:とてもありますね。小規模導入でも将来的に無駄がないことは必ず条件になりますから、ストレージ部分は最初から大きくとって頭でっかちなものにするしかなかった。それが、スモールスタートがやりやすくなりました。
中村:CPU、メモリ、ストレージという基本部分の議論が早く終わらせられるので、セキュリティやプリンタ、モバイルへの対応といった、ビジネス的な課題にしっかり取り組めるようになりましたね。
宮原:導入の規模感も部門だけという状態から全社規模的なものなど増えてきましたね。ユーザー数が増えると端末管理も難しくなりますが、それに合わせた機能進化もしているのでしょうか。
中村:VDIの場合、エンドユーザーから問い合わせがあった時、どの物理サーバ上で動いているのか、どのストレージ上で仮想マシンが動いているのかを特定しなければならないわけです。大規模になるほど、その特定が難しくなるという問題があったのですが、管理ツールからユーザーが利用している仮想マシンの特定がすぐできるようになりました。大規模なデスクトップ環境であっても、管理者が負荷なく運用管理できるかことが導入のポイントになるかと思います。
宮原:たしかに、大規模導入だと手元で一元管理ができると言いますが、管理者側だってそんなに詳しくはないですし、やることも増えますよね。ネットワークなどのインフラまで全てわかる人をヘルプデスクに配置するというのは難しいです。
松浦:VDIの全面導入だと、全部門の方が関わる必要があります。それぞれの部門の要望をうまく吸い上げなければなりません。以前はコスト削減にこだわってストレージの数を減らしたせいで失敗、というようなケースがありましたが、今はもうそういうことはありません。
宮原:ストレージ関連ではコスト感はだいぶ改善されましたね。PCでは半日から1日はりついてサポートしていたようなところも、すぱっと端末やログインするサーバを切り替えてしまうことで迅速に処理できるようになって、コストも削減できるというメリットはありますよね。でも、なんでもVDIにすればいいというわけでもありません。
一丸:そうですね。この1年半くらい、非常にみなさんの興味が強いことは感じていて、コストとのバランスだけが課題ですね。
宮原:コスト面のバランスはかなりよくなってきた時期と感じていますが、デルの場合は具体的にどのくらいで出していますか?
一丸:たとえばキャンペーンでDell Storage SC4020 ALL Flashスタートアップ SSD 12ドライブ構成として出しているものだと、実行容量6.9TBで700万円以下です。以前はコントローラーが別体になっていたもので、1千万円を切ったら拍手という感じでした。かなりお手頃です。
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中村:高性能なテクノロジーが入手しやすくなってきたのですね。