大手ISVとの強力なパートナーシップで世界中のユーザーが認める信頼性を実現
「デルに対して『ハードウェアの販売のみで、システム導入や稼働後の運用に関与しない』といった認識が今も一部の方々に見受けられますが、それは誤解です」と木村氏は言う。
「システム導入については、世界をリードする独立系ソフトウェアベンダー(ISV)各社とのパートナーシップを通じて高度な検証を継続的に実施し、信頼性を向上させ続けています。製品ラインアップも多彩で、RDBやストレージ、さらにハイパーコンバージドインフラストラクチャなどの形で、非常に多くのお客様から基幹系システム基盤としてご採用いただいています。クラウドサービスの基盤や、アプライアンスのベース製品などとしての採用例も豊富です。すでにグローバルに使用されている実績数が、その信頼性の裏付けになると思います」(木村氏)
同社に協力するISVとしては挙げられるのは、マイクロソフトやVMware、Red Hatなど世界的な大手だ。これらのISVが持つOSやハイパーバイザなど基盤ソフトウェアとの相性をしっかり検証し、ハードウェアからBIOS、ドライバなどに至るまで品質を高めてきている。近年では中堅企業でも仮想化基盤が広く使われているが、デルではサーバ主要製品において、細かい点も含めあらゆる取り組みをしている。一例として、ハイパーバイザ起動用SDカードを2枚搭載可能とし、冗長化させている。
「さらに、各コンポーネントの信頼性向上に取り組み続けるだけでなく、ハードウェア管理などの面でも改良を加え続けています。例えば、障害検知や自動通知を行う『SupportAssist』機能は、2017年7月にリリースした第14世代『Dell EMC PowerEdge』サーバでさらに強化されました。前世代まではSupportAssistのためのサーバを別途用意する必要があったのに対し、
インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーを搭載した第14世代 PowerEdgeサーバーでは単体でのサポート連携が可能となり、サーバ1台からでも利用できるようになったのです」(木村氏)
SupportAssistは、デルの保守サポートサービスとオンラインで結ばれ、ハードウェア故障時のアラートはもちろん、ハードウェア情報やログなどを自動で収集・転送できる自動故障通知機能を持つアプリケーションだ。従来のサポートだと、問題が発生したことに気づいたお客様がメーカーに連絡し、詳細情報を知らせることによって対応してもらっていたが、SupportAssistではデルが障害発生を検知し、あらかじめ詳細を把握したうえでお客様に連絡してトラブルシューティングを行う。サポートメニュー「ProSupport」「ProSupport Plus」と組み合わせることで、ユーザーがログの収集や問題切り分けなどの手間をかけることなくプロアクティブな措置を自動化できるという(図1)。
「これにより、日常的な監視業務の負荷軽減と、障害発生時の工数削減の両方の効果が得られます。お客様の中には、障害発生時の人的工数を72%削減できたという話もありました。ひとり情シスにとって、大きなメリットがある機能です」(木村氏)
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