バックアップ運用も簡単、即座に開始が可能
さらに特筆すべき点が、オプションとしてバックアップ機能を提供していることだ。物理環境から仮想化環境への移行に際しては、バックアップでも頭を悩ませられることが少なくない。例えば、従来は物理サーバにDAT(Digital Audio Tape)やLTO(Liner Tape-Open)などを付加することでバックアップが行えていたが、仮想化環境に移行する場合、専用のバックアップサーバを構築しなければならなくなるなど、従来と異なる方法を採らなければならないケースも多い。
それに対してUCP かんたん仮想化モデルでは、「JP1/VERITAS Backup Exec」による仮想化環境のバックアップ環境構築メニューを用意している。仮想マシン全体のバックアップ、週次、日次といった実行スケジュールなど、必要な設定が施されたうえで提供されるため、導入後容易にバックアップ運用が開始できる。
また、JP1/VERITAS Backup Execの「GRT(Granular Recovery Technology)」により、仮想マシンの全体イメージバックアップとファイル単位でのリストアも可能だ。同機能を活用することで、ファイル単位のバックアップも不要となる。これらの機能により、従来の物理サーバの時と変わらない、バックアップ運用が行えるわけだ。

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このほかHA(High Availability)機能と仮想マシンの無停止移動機能にも触れておきたい。まずHA機能は、ハードウェア障害が発生して仮想化サーバがダウンした際、そのサーバ上で稼働していた仮想マシンを別のサーバ上で自動的に再起動させる機能だ。
そして仮想マシンの無停止移動機能は、稼働中の仮想マシンを停止させることなく、クライアントからのセッションを維持したまま、別の仮想化サーバ上に移動させることができる。可用性、保守性を高める機能として、どちらも非常に有効である。
このような特長から、迅速な導入と簡易な運用を実現するUCP かんたん仮想化モデルは、さまざまな仮想化ニーズに対応する。はじめて仮想サーバを導入する企業はもちろん、特定の部門や拠点におけるサーバ仮想化の用途でもうってつけだ。さらに、Windows Server 2003などのレガシーOS上で稼働しているアプリケーションの延命措置や、Hyper-V 1台構成の環境を複数運用しており、それらについて手間をかけることなく統合したい、といった要件にも最適なソリューションとなるだろう。
今後、UCP かんたん仮想化モデルでは、企業のさらなる仮想化ニーズ、さらにはワークスタイルの革新と業務効率化を支援していくために、デスクトップ仮想化モデルの提供も計画しているという。サーバ仮想化を簡単かつ迅速に導入、運用できる製品として、ひいては、経営の俊敏性を高め、成長をさらに加速させるソリューションとして、ぜひ検討すべきである。
ユーザーのUCP評価・検証を支援--センターを開設
UCPの導入を検討するユーザーは、こちらのセンターにて、実機を用いた検証やデモンストレーションを体験することが可能だ。2013年5月より日立の横浜事業所内に開設されており、ぜひ利用を検討して頂きたい。

UCP評価・検証支援機

横浜事業所/情報・通信システム社ITプラットフォーム事業本部