物理サーバー上で複数の仮想サーバーを稼働させるには、より多くネットワークポートが必要になります。ここで物理NICを何枚も追加するのではなく、10ギガビットNICの帯域を分割して複数の用途に割り当てる方法がかなり一般的になってきました。この"I/O仮想化テクノロジー"がSR-IOVをサポートしたのは注目すべき事実です。これによりスループットの向上とCPU負荷の低減が期待できます。サーバー導入の際は、そのサーバーがSR-IOV対応のBIOSを備えているかご確認ください。
I/O仮想化テクノロジーは、様々なメリットを提供します。分割したNICをサービスセグメント、ストレージ(iSCSIおよびFCoE)、ライブマイグレーション、管理系など様々な用途に割り当てることができ、一日の中で変動するトラフィックに合わせて自動で帯域を調整することも可能です。たとえば日中はサービスセグメントに、夜間はバックアップ用に広い帯域を割り当てることで、それぞれの要求に最適化できます。
I/O仮想化テクノロジーは、サーバー周辺のネットワークをシンプル化して管理を容易にするとともに、Hyper-Vによる仮想サーバー環境により高い柔軟性をもたらします。
ITに対するビジネス要求が多様化する中で、I/O仮想化への期待がかつてないほど高まっています。「この物理サーバーを仮想化基盤に転用したい」「仮想化基盤のストレージをiSCSIからFCに変更したい」というような要求にも最小限の構成変更で柔軟に応えることができるからです。I/O仮想化テクノロジーといえば「HPバーチャルコネクト」。圧倒的な実績に裏付けられた製品ラインアップは、2007年の登場以来、5年以上に渡って業界をリードし続けています。