高度なSD-WAN技術が中堅中小日本企業のネットワーク事情を救う

シンプルなSD-WAN技術で通信を気軽にオフロード

 クラウド利用の高まりを受け、ネットワークソフトウェア開発を手掛け、NTTPCコミュニケーションズでも2017年からSD-WANサービス「 Master’sONE CloudWAN®」を提供している。

 月額1万7,000円(税別)で、エッジ装置やオーケストレーター、Webコントロールパネルなどの機器・ソフトウェアを一括して利用できる。一般的なエントリーVPNと同様に、アクセス回線はユーザー自身で用意する必要があるが、気軽にSD-WANを利用できる"クラウドのようなネットワークサービス"として注目された。

 しかし大野氏によれば、高価なネットワーク費用に悩まされてきた大企業ならばともかく、非常に安価なエントリーVPNを使い続けてきた中堅中小企業にとって、 Master’sONE CloudWAN®も高価に見えてしまうという。エントリーVPNの月額費用は回線費込みで、2万円/回線程度。 Master’sONE CloudWAN®に回線は含まれず、回線費を加算すると、エントリーVPN利用企業からは、費用が倍程度に見えてしまうと考えれば、確かに負担増は否めない。

 NTTPCコミュニケーションズは、中堅中小規模の企業が本当に必要とする機能に絞り、より安価でより気軽に利用できるサービスの拡充が必要だと考えた。

 「そもそもエントリーVPN利用中の中堅中小企業にとって、SD-WANへのニーズはトラフィックのスケールアウトが中心で、ハイブリッドWANやQoSなどの高度なネットワーク技術が必要というわけではありません。複数のネットワークサービスを使い分けるのも、負担が大きくなる原因です。そこで、厳選されたシンプルな機能を有し、アクセス回線・閉域網・SD-WANをワンストップで提供する『Master’sONE CloudWAN®セキュアパッケージ』を開始しました。価格は月額1万9,000円(税別)と、従来のエントリーVPNと同程度に抑えているため、通信費が増大することもありません」(大野氏)

 Master’sONE CloudWAN®セキュアパッケージでは、エッジ装置とアクセス回線(「フレッツ」)がセットに含まれており、NTTPCコミュニケーションズが提供する閉域網を介して拠点間を接続する。加えて、Windows UpdateやOffice 365のような外部サービス向けのトラフィックは閉域網内で制御され、インターネット側へブレイクアウトされる。管理者視点では、Webからリモートで設定が変更できるほか、トラフィックの可視化機能も備えているのが特徴だ。

図:セキュアパッケージ
図:セキュアパッケージ

ネットワーク可視化だけでも大きな価値

 Master’sONE CloudWAN®セキュアパッケージでは、閉域網を用いて拠点間接続を実現しているため、インターネットVPNよりも安全性が高い。またアクセス回線はNTTの「フレッツ」網に対応し、「IPoE(IP over Ethernet)」を採用しているため、PPPoEを利用しているサービスと比べて輻輳が発生しにくく、遅延のない安定的な通信が実現されている。

 エッジ装置は、SD-WAN機能の1つである「ゼロタッチ・プロビジョニング」に対応しており、「フレッツ」に接続するだけで本サービスの閉域網を利用できるようになる。細かな設計や設定が不要のため、導入期間の大幅な短縮が可能だ。

 特に注目したいのは管理機能だ。企業にとって、拠点間接続は事業の可否を担う重要なインフラである。にもかかわらず、従来のエントリーVPNなどでは十分な可視化がなされてこなかった。そこでMaster’sONE CloudWAN®セキュアパッケージでは、トラフィックの可視化機能が実装され、管理画面から個々のアプリケーションの通信状況を細かに見ることができるようになっている。そこで大野氏は、まずはトラフィックを可視化して現状を把握して、適切な対策を講じるという方法を勧めている。

図:主な機能~アプリケーション可視化 図:主な機能~アプリケーション可視化
※クリックすると拡大画像が見られます

 Master’sONE CloudWAN®セキュアパッケージの管理画面は、完全に日本語で提供されており、クラウドサービスのようなインタフェースで直感的に利用できるのも大きな特長の1つだ。大野氏によれば、ネットワーク・スペシャリストでなくとも利用できることを目標に開発されたという。

 NTTPCコミュニケーションズでは、Master’sONE CloudWAN®セキュアパッケージへの移行を検討している企業向けに、細かな切り替え設計などのサービスを提供するマネジメントプランの提供も開始予定としている。人材不足で専任のネットワークエンジニアを確保できない中堅中小企業にとって、大きな助けとなるだろう。

より幅広いユーザーが満足できるサービスへと進化

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提供:株式会社エヌ・ティ・ティピー・シーコミュニケーションズ
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2018年12月31日
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