ハードウェアリソースが大幅に追加、さらに性能が向上したOracle Exalogic X3-2~より多くのアプリケーションを集約したければ、高い処理性能に加え、複数アプリケーションを適切にコントロールできなければならない~

管理面ではクラウド管理の機能が大きく進化

 管理面で注目したいのは、クラウド管理の機能が大きく進化したことだ。たとえば、ExalogicのリソースをIaaS(Infrastructure as a Service)的に配布、管理できる機能が追加された。Exalogicの管理機能はOracle Enterprise Manager 12cに集約されており、一元的な操作でExalogicのすべての動きを監視し適切な管理が行える。「Exalogicの内部で何が起こっているかは、Oracle Enterprise Managerを使えば手に取るように分かります。ダイナミックにリソースを増やしたり減らしたりといった、Elasticならではの管理も簡単に行えます」と、数多くのアプリケーションを集約した際にも高い管理性が提供されることを清水氏は強調した。

 もう1つ、大きく改良されたのがEECSにおいて通信部分を担うExabusだ。新たにJavaやC++のプログラムで、ダイレクトメモリIOを実現しており、通常のハードウェアであればアプリケーションバッファを介してメモリにアクセスするところを、カーネルバイパス機能でバッファコピーをせずにダイレクトにメモリにアクセスできる。これにより、スループットで4倍程度の性能向上がなされているとのこと。この極めて高速なExabusを介し、ExalogicとExadataは接続できるので「SOAの環境を9倍程度高速化して実行できます」と清水氏は言う。

アプリケーションを集約する際には性能だけでなく適切なリソース管理ができなければならない

 アプリケーション性能を向上させようとした際に、たとえばデータベースをExadataに置き換えることでもちろんレスポンスは大きく向上する。とはいえ、単独のアプリケーションであればExadataだけで問題はないかもしれないが、たくさんのアプリケーションを集約する場合には、集約したがためのデメリットが発生するかもしれない。「アプリケーションの性能をビジネスプロセスというスケールで見た場合には、たくさんのアプリケーションを物理的に1つの高性能サーバーに集約すると、必ずしもそのプロセスは迅速化しないかもしれません」と清水氏は指摘する。

 複数のアプリケーションで複数のビジネスプロセスが動いているような場合には、すべてのアプリケーションがとにかく速くなればいいというわけではない。それぞれがきちんと協調し、適切にリソースをコントロールして制御する必要があるのだ。場合によっては、重要度の高い処理にリソースを適切に割り当てて、それを優先させる必要がある。優先度の低い処理が、優先度の高い処理に影響を与えるようなことがあってはならないのだ。

 「Oracle Exalogicは、単にハードウェアを積み上げたブレードサーバーのようなものとは、根本的にアーキテクチャが違います。複数のアプリケーションを最適に動かせるように、すべてが事前に調整済みなのです」と清水氏。Exalogicなら、複数アプリケーションで実現するビジネスプロセスが、最適化するようにエンジニアが手作業で煩わしい設定をする必要はない。ルールやポリシーを決めて設定すれば、Exalogicが自動的にコントロールしてくれるのだ。アプリケーションの集約を考えた際には、高い処理性能を持っていることと同時に、複数アプリケーションの適切で高度なコントロールができなければならないのだ。

 また、アプリケーション開発という視点からも、この事前最適化されていることは大きなメリットになる。あらかじめ最適化されているので、アプリケーション開発者はハードウェアの組み合わせや仮想化サーバーの設定、さらにはネットワーク機器の調整などに手間取ることがないのだ。「アプリケーション開発者は、アプリケーションを動かす環境をどうするかに頭を悩ませる必要はなく、アプリケーションそのものの中身をよくすることに集中できます」とのこと。

 さらに、「Exalogicなら大抵の場合リソースに余裕が出るので、開発とテスト、さらに本番環境をそれぞれきちんと隔離した形で1つのExalogicの中に共存させることも可能です」と清水氏は言う。これもまた、アプリケーション開発をExalogicで行う際の大きなメリットとなりそうだ。

 Oracle Exalogic X3-2では、新たに1/8ラック構成での提供も開始された。これまでオーバースペックでなかなか手が出ないと思っていたユーザーにとっても、この1/8ラック構成はExalogicの良さを手にするための敷居を大きく下げることになりそうだ。

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