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なぜ営業部門へのIT導入は難しい、と言われるのか--ITツールを使って営業を強くする勘所 - (page 3)

小池晃臣 小松恭郎

2014-11-10 11:00

効果を実感できるかどうかが、営業改革へのモチベーション維持の鍵

 営業プロセスを効率化するためにITを導入する--。実はここまでは、目的や手順さえしっかりとしていればさほど難しいことではない。しかし一番難しいのは、新たなプロセスを実際に営業マンに実行させることなのである。過去に内山氏が営業改革を支援したある企業では、13ある支社のうちの1支社だけで新しい営業プロセスを実行するようにし、そこから4年の歳月をかけて全支社へと定着させていったという。

 「そのぐらい営業のやり方を変えるというのは時間と労力がいることなのです。もし新しいプロセスに従った結果、売上が落ちたりすれば、改革のモチベーションは一気に下がってしまうことでしょう。なので、営業改革に向けた気運を高め続けながら進めて行けるかどうかが一番のポイントとなります」(内山氏)

 この企業への支援の際に内山氏が凝らした工夫は、パイロットプロジェクトの対象となる支社に最も成績の悪い支社を選定したことだった。それまで数字の悪かった支社が、ITの支援を受けた新たなプロセスへと変えたことで瞬く間に成績を上げた。すると、他の支社も眼の色が変わり、自分たちの仕事のやり方を変えることへの抵抗感がなくなっていったのだという。

 「パイロットプロジェクトでいかに花型スターをつくるかというのも、営業改革を成功に導くコツの1つだと言えます」と内山氏。

 こうした小さく始めるアプローチは、SFAやBIなどのシステムの選定にも有効だという。

 内山氏は語る。「営業マンの特徴として、直感的なものでないと評価してなかなか行動に移さないという性格があるので、システムにも直感的な見え方が問われます。カスタマー・エクスペリエンスをかなり意識したSFAやBIツールでないと、活用度が落ちてしまうでしょう。操作性はもちろんのこと、見た目のわかりやすさや情報の検索性、そうしたところまでちゃんと意識して選定しないといけません。だけどこれらの要素には感覚的な部分も大きいため、カタログスペックを見ていただけでは把握することが困難です。なので、まずパイロットプロジェクトで試行的に営業マンに使ってもらうことが重要になります」

 現在、SFAやBIのパッケージ/クラウドサービスには、基本機能を期間限定かつ低価格で利用できるものが多い。そこで、まず試験的に導入して営業マンにとって直感的に使いやすいかなどを評価してもらい、良い結果が得られれば本格的に導入するという手順を踏むことで、成功率が飛躍的に高まるのである。

 最後に内山氏は、「営業企画部門やその他のバックヤード部門の担当者が、システムに蓄積されたデータをBIツールなどを使って分析・ビジュアル化し、営業マン一人ひとりに発信してあげるようにすれば、知恵の有効活用をもう一歩進めることができるでしょう」とアドバイスする。

 企業にとって営業マンは収益力の源泉となる存在だ。その生産性を高めるためには、最初にツールありきではなく、まずは営業マンの目線を共有することから始めるべきだと言えるだろう。

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