特別対談:ヴイエムウェア ×日本ヒューレット・パッカード ここが間違っている!日本の仮想化活用

日本企業における仮想化テクノロジーの使い方には世界標準と比べて大きなギャップがあり、それを見直すことで大きな経済効率アップ・運用効率アップが望める――そう公言してはばからないのが、日本ヒューレット・パッカードのテクノロジーエバンジェリストの小川 大地氏と、ヴイエムウェアのチーフエバンジェリスト、桂島 航氏だ。いったい、日本の仮想化の使い方はどこが間違っているのか──。2氏の対談を通じて、その答えを導出する。

疲弊する"スーパーエンジニア"たち


桂島 航氏
ヴイエムウェア
チーフエバンジェリスト

桂島氏(以下、敬称略):小川さんは、エバンジェリストの活動の中で、日本企業における仮想化のあり方の問題点をよく指摘されています。まずは、その問題点から改めてお聞かせください。

小川氏(以下、敬称略):最大の問題は、トラブル対応に時間がかかり過ぎていることです。背景にはさまざまな要因がありますが、中でも深刻なのは、一部の"スーパーエンジニア"に仮想環境のトラブル対応の負荷が集中している点です。

 周知のとおり、仮想環境は、サーバ(ハードウェア)やストレージ、ハイパーバイザ、OSなど、さまざまな要素から成る多層システムです。ですから通常は、ハードウェア、仮想化、OSなどに精通した、いわば"スーパーエンジニア"でなければ、トラブル発生時に問題の切り分けができず、適切な措置が講じられないわけです。

 ところが、日本ではそのようなエンジニアはSIerやベンダー側に在籍していることが多く、一般企業では数人いれば良い方です。結果として、彼らの負荷が過剰と言えるほど膨れ上がり、多くの企業でトラブル対応への遅延につながっているのが現状です。

桂島:その点は、私も強く懸念しています。仮想化運用を巡るエンジニアの過負荷は日本で特に見られる傾向ですが、とりわけ、中堅・中小の企業の場合、仮想化の分かるごく少数のエンジニアが、システムの導入・構築から運用、トラブルシューティング、場合によっては、予算の策定までも担わされているケースが少なくありません。結果、エンジニアの疲弊が進み、すべてが属人的になり、運用の非効率性やシステムの可用性低下をもたらしているのです。


小川 大地氏
日本ヒューレット・パッカード
テクノロジーエバンジェリスト/シニアソリューションアーキテクト

小川:ですから、企業の大小を問わず、テクノロジーをもっと有効に活用するべきです。要は、テクノロジーによる運用管理の機械化(自動化)・効率化によって、エンジニアたちの重荷を取り外してあげることが、仮想環境の可用性を確保するうえでも、その運用効率・経済効率を上げるうえでも不可欠と言えるのです。

桂島:おっしゃるとおりです。最近では、機械学習のアプローチによって、問題の発生・予兆を検出したり、アラートの数を減らしたりすることができるようになってきています。こうした技術を用いれば、トラブルが未然に防げるようになりますし、トラブル対応も効率的に行えるようになるはずです。

小川:日本企業の多くは、システム環境の監視には力を注いでいますが、多くが監視だけにとどまり、そのデータを用いた状態の分析にまで活用している企業は少数派です。もちろん監視は大切ですが、監視は今の状態が見えるだけで、その状態の危険度は分析しないと判断できません。とはいえ、トラブルが起きてから分析を始めるのでは遅すぎます。VMware vRealize Operations(vR Ops)は、そうした分析を自動で行い、予兆を察知・可視化して、トラブルへの対応を迅速化する仕組みが、とてもいいですよね(下図参照)。

VMware vRealize Operations ダッシュボード VMware vRealize Operations ダッシュボード
※クリックすると拡大画像が見られます

桂島:ありがとうございます。これなら、エンジニアの数に限りのある企業でも、トラブルへの的確な対応が図れるようになると、お客さまから好評をいただいています。

小川:日本の場合、仮想化のコストを抑制するために、こうした管理システムの導入を控える向きも少なくありません。私は、それは明らかに間違った判断だと考えています。

 実際、欧米のユーザー企業は、テクノロジーによる仮想環境(の運用管理)の自動化・効率化を当然の施策として講じています。確かに、管理ソフトウェアの導入で初期コストは上がるかもしれません。ですが、のちの運用やトラブル対応の手間を考えれば、しっかりとした管理ソフトウェアを導入するほうが、仮想環境のTCO(所有総コスト)は確実に小さくなっていくはずなんです。

桂島:おっしゃるとおりです。実際、VMware vSphereとvR Opsを併用すると、vSphere単体の場合に比して、ダウンタイムを大幅に減らしながら、投資回収率を高め、かつ、ITコストのさらなる抑制が可能になることが、ユーザ調査から明らかになっているんです(下図参照)。

vRealize Operations の効果 vRealize Operations の効果
※クリックすると拡大画像が見られます

機械化でITの無駄を排除する

提供:ヴイエムウェア株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2016年6月30日
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]