お客様のDXを支援する「デジタルソリューション創出プラットフォーム」を活用した継続的な価値創出「協創」への挑戦

 顧客企業との「協創」を掲げ、次々と新しいデジタルサービスを生み出している日立ソリューションズでは、その基盤としてVMware Tanzu Application Serviceを採用した「デジタルソリューション創出プラットフォーム」を構築している。これは、素早く、継続して価値創造できる環境と体制を顧客とともに構築するというもの。「協創」こそが日本企業のDXの鍵となる、という同社の考えを聞いた。

最新プラットフォーム技術をいち早く取り入れる

 VMware Tanzuは、VMwareの各製品による仮想化環境と、コンテナ化されたワークロードを管理できるKubernetes環境を統合し、クラウドネイティブのアプリケーション開発・実行・管理のためのプラットフォームだ。

 ヴイエムウェアでは近年、Kubernetes関連技術の企業を買収しているが、クラウドプラットフォームのホスティングやアジャイル開発のコンサルティングを行っていたPivotal Softwareも2019年にヴイエムウェア傘下となった。これまでPivotal Softwareでは、リーンスタートアップやデザイン思考を熟知したメンバーが顧客とともに伴走することで、アジャイル開発の文化を企業に根付かせるコンサルティングを提供してきている。

 日立ソリューションズは2017年ごろから当時Pivotal Softwareが提供していたクラウドアプリケーションのPaaS「Cloud Foundry」に注目し研究・利用してきた。

株式会社日立ソリューションズ
ITプラットフォーム事業部デジタルシフト開発支援本部デジタルソリューション創出プラットフォーム部 部長
丸山 高志氏
株式会社日立ソリューションズ
ITプラットフォーム事業部デジタルシフト開発支援本部デジタルソリューション創出プラットフォーム部 部長
丸山 高志氏

 「デジタルソリューション創出プラットフォームは、単にVMware Tanzuのプラットフォームを提供するのではなく、お客様企業とともに『協創』し、アプリケーション開発によって新たな価値を創造するための基盤です」と語るのは日立ソリューションズITプラットフォーム事業部デジタルシフト開発支援本部デジタルソリューション創出プラットフォーム部 部長の丸山 高志氏だ。

 また、日立ソリューションズ 産業イノベーション事業部グローバル本部第3部 グループマネージャの山本 貴之氏は「Cloud Foundryは、アプリケーションの成長に伴って必要となるさまざまな仕組みがセットとして提供されています。PaaSは選択肢がいくつかありましたが、長期間安定してお客様に価値を提供し続けるために、将来性が高いと判断できる「Cloud Foundry 」を選択しました」と話す。早期にアジャイル開発に注目して、エンタープライズ向けにも使えると判断しての選択だった。

DXの重要さは理解しているが、その一歩を踏み出せない企業は多い

 デジタルトランスフォーメーション(DX)を求める企業は多いが、実態としてはまだ始まったばかりか、未着手の企業は多い。経済産業省が2020年12月に公表した「DXレポート2」でも、95%の企業がDXに取り組んでいないか、始めたばかりの段階で、意識改革は進んでいないことが指摘されている。こうした状況について丸山氏は、「コロナ禍によって移動が制限されリモートワークが普及しつつある中で、お客様のDXへの意識が従来より高まり、DX推進に現実味を帯びてきた段階にあると考えています」と話す。

株式会社日立ソリューションズ
産業イノベーション事業部グローバル本部第3部 グループマネージャ
山本 貴之氏
株式会社日立ソリューションズ 産業イノベーション事業部グローバル本部第3部 グループマネージャ 山本 貴之氏

 現在、ITと業務は密接に関わっている。DXの意欲は高いが、初めの一歩を踏み出せない企業は多い。山本氏も「グランドデザインを描くことができたとしても、どこからどのように手を付ければ良いのか悩まれていると思います。現行システムを統合し全体最適化する取り組みは今までも実施されてきましたが、費用や対応する社内人員の不足などから、成功とは言えないケースが散見されます。そこで私たちがお客様IT部門相当の立場で全面的に参画し、当社ノウハウを積極的に活用することで、強いIT部門を持つ会社が自社開発するようなスピードと柔軟性、そして継続的な成長力を手に入れることができます。これにより、徐々に全体最適を実現していきます」と話した。

 顧客が自社でのアプリケーション開発・運用に専念できるよう、日立ソリューションズでは、ノーコード・ローコードツールに加え、VMware Tanzuベースのコンテナプラットフォームを提供可能だ。山本氏は「ローコードツールはフィットすればアプリケーションの継続的成長に繋がる良い手段ですが、適用範囲に限界があります。特に顧客接点向けなどユーザビリティが重要なアプリケーションは、VMware Tanzuを利用した手法が有効と考えています。本手法では、Pivotalから学んだ、リーン開発、と当社従来型開発を融合したハイブリッド開発を推進します。また、コード修正を積極的に許容するテスト駆動開発も適用し、顧客ニーズに柔軟に対応して提供価値を継続的に高めていくことができます。これができるのはVMware Tanzuを中核とした「デジタルソリューション創出プラットフォーム」があるからだと考えています」と話した。

「内製化」を進めるうえで、システムインテグレーターの存在が重要

 ウォーターフォール型の開発だけでなく、長年アジャイル型の開発を実践し、ノウハウを重ねてきた日立ソリューションズは、顧客とともに開発していく新しいシステムインテグレーターの形を示している。

 丸山氏は、「サービス開発の企画段階から一緒に携わり、開発から運用までを二人三脚で進めていくのが我々のめざす「協創」のイメージです。サービス基盤や開発ツールを提供するのではなく、開発や運用に関する知見を組み合わせて提供するのが我々のソリューションです。システムの内製を進め、早いサイクルで新しいサービスを提供したいと考えている企業も多いでしょう。しかし、お客様自身でIT技術者をそろえるのは時間的、コスト的にも難しいと考えています。ですから私たちは、『協創』というやり方を強く打ち出して、お客様のニーズを実現していきます。お客様がIT技術者を確保し、育成するのではなく、技術スキルとノウハウをもった我々ITベンダーの人財を効率的に活用いただき、素早く、継続的に開発が可能なプラットフォームと合わせてお客様に提供していきます」と説明する。

 確かに、クラウドネイティブでモダンなアプリケーションの開発という新しい分野の人材を採用・育成するには、大きな困難が予想される。システムインテグレーターと協創することで、必要とする技術者を手配できるメリットは大きい。場合によっては、アジャイル型の開発が向かないシステムもあるので、ウォーターフォール型の開発にも対応できる日立ソリューションズは貴重な存在だ。実際、山本氏が手がけたプロジェクトでは、アジャイルとウォーターフォールの知見を組み合わせて、開発効率を確保しつつクラウドネイティブなシステムを実現できたという。

 日立ソリューションズがVMware Tanzuに寄せる期待も大きい。丸山氏は今後の展望について以下のように話す。

 「コンテナ技術は当たり前になり、Kubernetesが使われるシーンも増えています。「デジタルソリューション創出プラットフォーム」はVMware Tanzuを使うことで、簡単にコンテナアプリケーションを展開して新しいサービスに入れ替えることができます。DXを推進するには、モダンアプリケーションやマイクロサービスで、次々とアプリケーションを改修していかなければなりません。私たちも事例を重ねてさらなるノウハウを積み重ね、より多くの顧客のDXの実現をサポートしていきたいと考えています」

提供:ヴイエムウェア株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2021年7月26日
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