様々な分野でニッチ市場を見出す新興のChip-to-Chipインターフェース技術

株式会社データリソース

2004-08-31 11:00

米国インスタット/MDR社によると、複数のDSP(Digital Signal Processor)を搭載したホストコントローラーを持つ組み込みシステムがある市場なら、RapidIOはどの市場でも受け入れられるという。
PCIバスが衰退して、Chip-to-Chipインターフェース技術である HyperTransport、 PCI Express、RapidIOが様々な市場に進出しているとインスタット/MDR社は報告している。チップの高速化、複雑化するシステムアーキテクチャ、関連したデータストリームによって次世代技術は今後確実に繁栄する。そのためこれら3つのインターフェース全体の年間平均成長率は2003年から2008年まで173%となる。

PCI Expressは市場に出回り始めたばかりである。「スタートは少々不調だったが、少なくともPC分野でPCI Express が短期間で広範囲に普及するのはまず間違いない。しかしデスクトップ、ノート型パソコンやサーバー以外の分野に進出できるかは不明だ」と、インスタット/MDR社の統括マネージャーで半導体業界の専門家であるMark Kirstein氏は言う。

一方、HyperTransportはPC市場だけでなく、ビデオコンソールやネットワークスイッチやルーターでも既に成功を収めた。「スタートは順調だったが、今後HyperTransportはPCI Express ほどの数には達しないないだろう」とKirstein氏は言う。RapidIO市場が成長するにはまだ時間がかかる。だがRapidIOは組み込み市場で難なく受け入れられるとインスタット/MDR社は考えている。その筆頭が3G デジタルセルラーベースステーション市場である。大まかに言えば、複数のDSP(Digital Signal Processor)を搭載したホストコントローラーを持つ組み込みシステムがある市場ならRapidIOはどの市場でも受け入れられる。

インスタット/MDR社の調査結果を以下に挙げる。

- PCI Expressの普及によって市場が大幅に減少するのはHyperTransportやRapidIOではなくPCI-Xである。PCI-Xはサーバー向けのPCI バスの拡張版で、サーバー市場で求められているI/O 周辺機器へのデータ転送速度の高速化を実現する。そのためPCI-Xは2008年末までに市場から姿を消す。
- 移行期間中PCIとPCI Expressは共存するが、PCIeとAGPの両方のグラフィックがサポートされることはない。そのため特定のシステムでAGPグラフィックからPCIeに移行するのは難しい。AGPからPCI Expressへは非常に短期間で移行する。
- HyperTransportとPCI ExpressがPC内で並立して使用されることはない。 HyperTransportは、ノースブリッジからプロセッサおよびマルチプロセスシステムのプロセッサ間を結ぶ。一方PCI Expressは、ノースブリッジとグラフィックアクセラレーター、そしてサウスブリッジとPCI の周辺機器との連結専用である。
- 家庭用電化製品の分野でこれら3つのインターフェースの市場になるのは、ホームエンターテインメントである。だがこれまで成功したのはビデオゲームのコンソール市場のHyperTransportだけである。

インスタット/MDR社の調査レポート「新しいChip-to-Chipインターフェース:次世代システムへの接続」では、重要な役割を果すスタンダードな Chip-to-Chipインターフェースを特定し、個々のインターフェースについて予測を立てている。特に、HyperTransport、PCI Express、RapidIOの普及に重点を置き、これらの技術が普及する可能性のある市場やアプリケーションについて考察している。

◆調査レポート
新しいChip-to-Chipインターフェース:次世代システムへの接続
(リンク »)

◆インスタット/MDR社について
(リンク »)

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