CSRのMusiCore1は、携帯電話のCPUに於いてオーディオと音声の両方を処理しなければならないという制約を克服し、Bluetoothとオーディオ プロセッサ チップの両方を採用し高額になってしまうBOM(部品コスト)や設計上の制約を大幅に削減することが可能。携帯電話のCPUは、音楽(MP3ファイルなど)のデコーディングや再生をサポートするのに適していない。つまり、CPUが音楽用に設計されていないので、結果として、音楽の処理をしようとする過程で大きな電力を消費する。
この機能に対応するために別個のオーディオ処理チップを搭載すると、追加で4ドル以上のコストがかかり、36mm2以上のスペースが必要になる。しかしこれは、最終的な端末のデザインをエンド ユーザーにとって魅力的なものにし、BOMを下げる必要がある端末メーカーの皆様にとっては受け入れがたい条件。
MusiCore1は、MP3、AAC、AACプラス、WMA及び、SBCを含むすべての主な音楽ファイル形式のデコーディングをサポート。優れた実績を有すCSRのDSPアーキテクチャを使用すれば、オーディオ ファイルの処理を極めて効率的に行える。一般的な携帯電話のCPUでは、1つのMP3ファイルのデコーディングに80mWが消費されますが、MusiCore1なら5.25mWしか消費されない。
この効率性により、MusiCore1は、携帯電話で100時間の音楽再生を可能にする。MusiCore1が音楽ファイルを処理している間、CPUはスリープ状態になることができる。
オーディオ プロセッサのもう1つの制約は、音声処理機能を提供できないこと。CSRのMusiCore1は、CSR独自のパワフルなKalimba 64MIPSデジタル シグナル プロセッサ(DSP)をベースとしてる。このDSPにより、CSRのBlueCore Multimedia製品群では、高品質のステレオBluetoothによる音声と音楽が楽しめる。MusiCore1は、CSRのDSPを使用することで、単体のMP3プレイヤーにも匹敵する、S・N比95dBのオーディオ品質を提供。また、CSRの最新のCVCノイズ低減テクノロジが、30dBのダイナミックなバックグラウンド ノイズを削減する。このノイズ抑制機能は、例えばロック コンサートや空港などでも十分クリアに聞こえる水準の音声を実現する。
多機能携帯電話やハイエンドな音楽携帯電話の開発者の皆様は、MusiCore1を使用することにより、高品質で、遅延の少ないステレオ オーディオとBluetoothを組み込むだけでなく、低消費電力化、低コスト化、PCBの省スペース化、さらにボイス エンハンスメント機能も実現できる。また、超低コスト携帯電話の開発者の皆様も、コスト、機能、品質を犠牲にせずにBluetoothおよびオーディオ処理機能を搭載することで、端末の差別化が図れる。
MusiCore1のBluetoothエレメントには、市場をリードするCSRのBlueCoreテクノロジが搭載されており、v2.1以降の EDR Bluetoothをサポート。また、同じく搭載されているCSRのFastStream遅延低減(40ms)Bluetoothテクノロジにより、携帯電話がBluetoothヘッドフォンに接続されており、ゲームや動画の視聴に使用されている場合であっても、映像と音声のズレや時間の遅延などの問題は起こさない。競合他社のBluetoothソリューションのレイテンシは最大200msなので、ゲーム、動画、モバイルTVといった用途で使用するには機能上問題となる。
CSRは、携帯電話の限られたPCBスペースを考慮しながら、MusiCore1がほとんどのBluetoothチップよりもさらに小型になるように設計。現在は、非常にコンパクトな3.8x4.8mmのCSPまたはBGAパッケージのサンプルが入手可能で、量産は2008年9月に開始する予定。
【本件に関するお問い合わせ先】
会社名シーエスアール株式会社
担当 深田 学
TEL 0352762911
このプレスリリースの付帯情報
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。