ポルシェでアフターマーケット向け製品開発部門を率いるウルリッヒ・ルッツ氏(Dr. Ulrich Lutz)は、「以前は、マニュアル作成プロセスや使用されるソフトウェア、ハードウェアのプラットフォームまでが異なっており、情報の再利用が極めて困難な状況でした。情報も、メンテナンスや修理の認定店に届くまでにすでに古くなっているというケースもかなり見られました。オンラインで情報にアクセスできる環境を単一プラットフォームで提供できるということが、今回構築したメンテナンス・修理情報システムのコアとなる技術として、PTCのArbortextを導入した主な理由のひとつです」と述べています。
自動車の電子コントロールユニットの数は増え続けており、その結果、実施する診断の数も増えています。これは必要な修理やメンテナンスのマニュアルの量にも影響を与えています。例えばポルシェ993には4つのコントロール・ユニットが搭載されていますが、ポルシェ996には11、カイエンでは40という数になります。カイエンのマニュアルは16部構成、70,000ページ以上となっています。このような状況では、情報を可能な限り再利用することで、同じ人数のスタッフであっても、さらに多くのドキュメントを作成できるようになるのです。さらに、情報を最大限再利用することで「パナメラ」と呼ばれるスポーツ・リムジンの修理、メンテナンス・マニュアルも、2009年の発売予定までに作成が可能になります。より最新の情報、インターネット経由による簡単なアクセス、不具合や信頼性に関する情報のオンラインでの確認が可能になり、修理やメンテナンスを担当する認定店のサービスのスピードや品質が大幅に向上しました。
PTCの製品・市場戦略担当シニアバイス・プレジデントであるジョシュア・フレッドバーグ(Joshua Fredberg)は、「自動車業界における製品開発の複雑化が進む中、これを効果的に管理するためには、PLMの取り組みを設計開発のみならずテクニカル・ドキュメントならびにアフターマーケットの領域まで拡大しなければなりません。自動車開発において秀逸さの基準を築いたポルシェによって、サービスマニュアル発行の仕組みを構築するパートナーとして、PTCが認められたことを誇りに思います」と述べています。
PTCの自動車業界向けソリューションについて
PTCの自動車業界向けソリューションは、業界のOEM企業やサプライヤ各社が抱えている製品設計や製品ライフサイクル管理に関連したニーズに合わせて開発されています。1,400社を超える自動車関連メーカーに3次元設計や製品データ管理、コラボレーションなどのエンタープライズ系ソリューションを提供しており、なかでもサプライヤの上位10社のうち8社、さらにOEM企業の上位5社のうち3社がPTCのソリューションを利用しています。
PTCについて
米国マサチューセッツ州に本社を置くPTC(Nasdaq: PMTC)は、製品ライフサイクル管理(PLM)、コンテンツ管理、エンタープライズ・パブリッシングの各ソフトウェア・ソリューションを世界50,000社以上の企業に提供しており、その中には製造、出版、サービス、官公庁そしてライフサイエンスなどの産業分野の革新的な企業が含まれます。PTCの株式はNASDAQ市場に公開されており、S&P Midcap 400とRussell 2000の両指標に含まれています。
PTCジャパンについて
米PTCの日本法人(本社:東京都新宿区、社長:井上 公夫)。PLMソリューション製品群「Windchill」、コラボレーション環境に対応した機械系高機能3次元CAD/CAM/CAE「Pro/ENGINEER」、エクスプリシットモデリング/データ管理ソフトウェア「CoCreate」、エンタープライズ・パブリッシング・ソリューション「Arbortext」、技術計算/ドキュメント化支援ソフトウェア「Mathcad」、データ・ビジュアライゼーション・ソフトウェア「ProductView」を販売、併せて製品開発業務プロセス改革コンサルティング、製品教育サービスを提供。1992年3月設立。国内5事業拠点。Webサイト: (リンク »)
* PTCの社名、ロゴマークおよびArbortext、Windchill 、Pro/ENGINEER、CoCreate、Mathcad、ProductViewなどすべてのPTC製品の名称およびロゴマークは、PTC(米国および他国の子会社を含む)の商標または登録商標です。その他、記載している会社名、製品名は、各社の商標または登録商標です。
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