CSR、新ソフトウェアSynergyを発表

業界初のマルチ無線ホスト対応ソフトウェアスイートにより モバイルデバイスプラットフォーム上での先進的な接続性を提供

CSR Plc

2009-02-13 13:00

CSRは本日、Connectivity Centre戦略の基幹となる、新たな組込系ワイヤレスソフトウェア、「CSR Synergy」のリリースを発表しました。この製品の導入は、ワイヤレスシステム用ソフトウェアの新たなアプローチを提案するものであり、単一で、統合的なパッケージを通じて、CSRのConnectivity Centreに搭載されている、あらゆる技術を横断的に連携させることを可能にするものです。
今後は、Bluetooth、Bluetooth Low Energy、Wi-Fi, UWB、eGPS、NFC、Audio-DSPの各機能の利用、ならびにFMトランシーバーに対するあらゆる対応を単一のソフトウェア環境内で行うことができるようになります。CSR Synergyは、総合的なシステムアプローチによって接続性を実現するもので、単一または複数のワイヤレス技術の実装を望む設計者が、容易な統合、市場投入までの時間のさらなる短縮を実現できるようにサポートします。また、メーカーは、Synergyによってワイヤレス技術の相互運用性の向上を実現し、エンドユーザ向けに斬新で優れた利用体験を提案することができます。

CSR Synergyは、世界初のホストコネクティビティソフトウェアプラットフォームとしての機能を想定して開発された製品です。Synergyソフトウェアは、CSRのConnectivity Centreの根幹となるもので、当社のあらゆるコネクティビティ技術を横断的に利用可能にすることで、OEM先やエンドユーザの皆様にとって最高に価値ある製品となるでしょう。

CSR Synergyは、Synergy Frameworkが導入されているため、ポーティングプロセスを加速することが可能です。Synergy Frameworkは、仮想オペレーティングシステムとハードウェアアブストラクションレイヤ(BAL)のことで、これによって複数のワイヤレス技術を共通の環境で動作させることが可能になります。これにより、OEM先では、対応すべきポーティング上の課題は1つだけになり、結果的にマーケット投入までの時間短縮が可能です。また、CSRのワイヤレス技術はすべてSynergyの技術モジュールに集約されているため、開発メーカーは、各々の製品の開発要件に応じたシンプルなコンフィギュレーションを行うだけで、Synergy Frameworkに簡単に統合することができます。また、あらゆる技術は、高度で、統一されたAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)を搭載しており、アプリケーション及び、ユーザインターフェース(UI)への統合ができる限り簡単かつ迅速にできるように設計されています。このような総合的な発想が、あらゆるエレメントを連携させ、完璧に共存させることを可能にしています。このCSRのアプローチは、Bluetooth Seattle規格における高速性の向上など、さまざまな可能性を新たに切り開くものとなっています。また、CSRでは、今後登場するBluetooth Seattle規格に対応するために、AmpliFiという名称の自社開発の高速ソフトウェアも開発しており、これまでの6か月間に主要企業のお客様を対象としたサンプリングを実施しております。

CSR Synergyの導入により、OEM先は、上記のような先進的かつ共存可能な機能を、障害なく連携できるという前提で、迅速かつ簡単に統合を実現できます。それとは反対に、1つのスタックに1つの技術というモデルは複雑で、時間の浪費となることが往々にしてあり、さらに複数の技術に対応した業務ソリューションとはなっていません。

CSRのソフトウェアにより、ユーザーは、どの技術を利用すべきかという選択から開放されるようになります。さまざまなワイヤレス技術を簡単に連携させて、最高の効果を出せるようになるからです。たとえば、大容量のファイルの転送ではBluetoothからUWBに切り替えることでバッテリー電力の節約が可能になりますし、WLANのホットスポット内でインターネットにアクセスしたいときにはBluetoothからWi-Fiへの変更を行うことができます。

さまざまなコネクティビティ規格をこのようにシームレスに連携させることにより、スマートソフトウェアに対する用途も広まり、新しい利用シーンを初めて技術的に実現可能なものにすることができます。たとえば、1台の電話機を通じて、オフィスネットワークの圏外にいる時はWi-Fiをオフにして、自動車で帰宅するためにGPSをオンにすることもできるのです。

CSR社ハンドセット ビジネス ユニットSVP Matthew Phillipsのコメント:
「CSR Synergyは、コネクティビティに焦点を当てた、業界初のマルチ無線ホスト対応ソフトウェアスイートで、当社のConnectivity Centreにインテリジェンスを付加するものとなっています。このホスト用ソフトウェアは、先進的なコネクティビティ機能の多くに対応しており、将来的にはこれらのコネクティビティ機能の優れたものが複数の無線技術を横断して利用されるようになるでしょう。Synergyはあらゆるタイプのハンドセットを対象としています。スマートフォンのオペレーティングシステムはコネクティビティへの対応がなされていますが、通常はきわめて基本的な性能のものであり、多くの機能が利用できない状態になっています。そのため、当社のお客様からは、CSR Synergyを使ってスマートフォン製品のコネクティビティソフトウェアのアップグレードをできるようにして欲しいという要望も数多く寄せられています。たとえば、Google Androidの現在のリリースは基本的なハンズフリー操作に対応しているだけですが、CSR Synergyでコネクティビティソフトウェアへアップグレードすれば、同一のプラットフォームでワイヤレスでのステレオストリーミング、電話帳へのアクセスとともに他の29のBluetoothプロファイルへの対応が可能になります」

CSR Synergyは、Bluetoothソフトウェアスタックとしてはもっとも普及している、CSRのBlueCore Host Software(BCHS)が基礎となっています。BCHSと同様、CSR SynergyはソースコードがANSI Cであるため、機能拡張が簡単にできるほか、仮想OSを使用していますので移植も容易に可能です。Synergyを導入したOEM先では、共通のソリューションでのポーティングが可能となりますので、メモリー容量の圧縮ができ、さらにポーティング作業に必要とされるリソースを個別のソリューションを組み合わせた場合に比べて削減することができます。また、CSR Synergy上での技術の追加・無効化も簡単にできます。

CSR社ハンドセット ビジネス ユニット ソフトウェア マーケティング マネージャー Allan Eriksenコメント:
「OEM先が、複数のワイヤレス技術を実装した、革新的で、高性能な製品を開発できる最良の方法は、あらゆるワイヤレスソフトウェアを単一のソースで設計することです。1つのスタックに1つの技術という方法は、多様な技術を連携させるという点では完璧には程遠い結果となります。デバイスで重要なのはハードウェアが優れているかどうかだけ、という考え方があります。しかし、すべてを連携させる、統合的なソフトウェアがなければ、ハードウェアが優れていても意味がありません。ソフトウェア開発とフルシステムソリューションという戦略は、つねにCSRの技術の根幹となっています。CSR Synergyではそれぞれの技術の特徴が織り込まれており、それぞれの技術を連携させることで性能の最大化とバッテリー寿命の最長化が実現できます。CSR SynergyはCSRのConnectivity Centreに実装されている多様な技術を結び合わせる接着剤の働きをします」

もっとも人気のあるワイヤレス規格だけでなく、Synergyは、CSRが提供する革新的な各種の新機能に対応します。CSRのプロトコルであるInfoStreamは発信者の名前やヘッドセットのバッテリーレベルといった情報をストリーミングされている音声に一緒にパッケージ化し転送します。また、CSRのAuriStreamにより、ハンドセット間での広帯域高品質音声の伝送が可能となります。

CSRでは、すでにハンドセットの主要顧客にSynergyソフトウェア環境での製品開発をお願いしています。

本件に関する問い合せ先
      
シーエスアール株式会社
深田 学
E-mail:prjp@csr.com

このプレスリリースの付帯情報

Synergy

本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

【企業の皆様へ】企業情報を掲載・登録するには?

御社の企業情報・プレスリリース・イベント情報・製品情報などを登録するには、企業情報センターサービスへのお申し込みをいただく必要がございます。詳しくは以下のページをご覧ください。

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]