ザイリンクス、帯域をさらに拡大しより多くの規格に対応した新しいコンシューマビデオキットを発表、3Dテレビなどデジタルディスプレイのイノベーションを加速

JCN株式会社

2011-01-07 11:20

ザイリンクス社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ:XLNX) は1月6日(米国時間)、1月6日から米国ネバダ州ラスベガスで開催されるコンシューマ エレクトロニクス ショー 2011(International CES 2011)において、ザイリンクス Spartan(R)-6 FPGA搭載のコンシューマ ビデオ キットの新バージョンを発表した。このキットは、フィールド プログラマブル ゲートアレイ(FPGA)の柔軟性とリアルタイム ビデオ プロセッシング性能を容易に有効活用するための開発プラットフォームをシステム設計者に提供するものである。ザイリンクスが東京エレクトロン デバイス株式会社と共同で開発し、東京エレクトロンデバイスより販売される新しいコンシューマ ビデオ キット 2.0 は、DisplayPort 1.1a や V-by-One(R)HS、3D テレビに対応した HDMI 1.4a、最高 1.05Gbpsを実現するLVDSといった最新のシリアル デジタル テレビ インターフェイスに対応しており、OEMメーカーはこのキットを利用することで、製品の市場投入期間の短縮が可能になるだけでなく、3D映像や有機EL(OLED)、Quad HD(4K2K 解像度)といったデジタル ディスプレイ技術におけるイノベーションの実現に注力できるようになる。


ザイリンクスのコンシューマ セグメント担当シニア マーケティング マネージャであるアーロン ベーマン(Aaron Behman)は、「デジタル テレビ開発における市場競争やイノベーションにより、ビデオ プロセッシング性能と帯域幅への要求が高まるにつれ、3Dテレビをはじめとするコンシューマ ビデオにおける新しい技術と、それらをサポートする規格の数は非常に速いペースで増加しています。FPGAはすでにコンシューマ向け3Dテレビの製品化を可能にしており、大手メーカーはFPGAを使用して新世代デジタル テレビにおける技術と機能の開発に取り組んでいます」と述べている。


コンシューマ ビデオ キットの中核をなすザイリンクスのSpartan-6 FPGAは、低コスト、低消費電力のプログラマブル ロジック デバイスで、設計者はこれを利用することにより、開発段階においてビデオ アルゴリズムをシリコン内でシミュレートできるだけでなく、ビデオ インターフェイスのインフラストラクチャのコーディングに悩まされることなく量産へと移行できる。Spartan-6 FPGAは競合するFPGAと比べ30%低い消費電力で15%高速の性能を提供し、LEDローカルディミング や超高精細の4K2K(Quad HD)といった帯域幅の拡大をけん引している次世代ディスプレイにおける最先端技術に対応できる。


テキサス インスツルメンツ(TI)社のPower Management製品担当のワールドワイド マーケティング マネージャのマスード ビヘスティ (Masoud Beheshti)氏は、「民生向けビデオ製品メーカーは、最終製品における総消費電力の削減を実現しながら革新的な3Dおよびその他ディスプレイ技術を採用したアプリケーションの開発に取り組んでいます。ザイリンクスと東京エレクトロンデバイスの継続的なコラボレーションにより、設計者はTIのデジタル パワー マネージメント ソリューションを容易にインプリメントし、FPGAベースのデザインにおいてリアルタイムでの消費電力をシミュレーションすることが可能になります」と語っている。


Aiptek社のオペレーション担当副社長であるFH チェン(FH Cheng)氏は、「Aiptekは、世界唯一2Dおよび3Dの高品位ビデオ撮影が可能な同社のポケット カムコーダ製品に、ザイリンクスのSpartan FPGAを採用しました。他社製品はVHSレベルのより低い解像度で撮影しますが、わが社のi2 3D-HD 720カムコーダは、真の720p HDビデオ画質での撮影が可能であり、1,000 米ドル以下で提供される 3Dカムコーダとしては最高の解像度を実現しています。ザイリンクスは、性能、コスト、消費電力におけるわが社の要件をすべて満たしただけでなく、最新のビデオ規格や策定中の規格にも対応できる柔軟性を提供してくれました。デジタル ディスプレイの設計に最適なターゲット デザイン プラットフォームを提供するというザイリンクスの戦略によって、Aiptekのような企業が革新的な技術を低コストで迅速に実現できるようになります。今後はi2 3Dの成功を踏まえて、より大きな画面を持つ1080pフル HDをサポートする次世代カムコーダの実現に取り組む予定です」と述べている。


ザイリンクスは、CESにて Aiptek のカムコーダをはじめその他革新的なコンシューマ製品のデモ実演を行う(スイート番号 MP25333)。


3DTVおよびその他デジタルディスプレイのイノベーションを加速するザイリンクスコンシューマビデオキットコンシューマ ビデオ キット 2.0 は、ザイリンクスとそのサード パーティ ベンダ ネットワークが提供している数多くのターゲット デザイン プラットフォームのひとつである。ターゲット デザイン プラットフォームは、特定のマーケットやアプリケーションに特化しており、FPGA をベースとするシステム オンチップ ソリューションを実現するためのよりシンプルで洗練されたメソドロジをシステム設計者に提供する。ソフトウェアおよびハードウェア設計者がターゲット デザイン プラットフォームを利用することにより、オープン規格や共通のデザイン メソドロジ、開発ツール、ランタイム プラットフォームを活用できるようになり、アプリケーションのインフラストラクチャ開発期間を短縮することが可能で、製品への差別化機能の組み込により多くの時間を使えるようになる。これらのプラットフォームには、各ドメインに特化したシリコン デバイスはもちろん、IPコアや設計ツール、リファレンス デザインに加え、デジタル オーディオ/ビデオ開発ボードを含む基本セットと、特定のビデオ インターフェイス(1.05Gbps LVDS および DisplayPort 1.1a (Tx/Rx)、V-by-One HS、HDMI 1.4a)に対応の業界標準FPGAメザニン カード(FMC)が同梱されている。


Spartan-6 FPGA 搭載のコンシューマ ビデオ キットは、ザイリンクスと東京エレクトロンデバイスが、設計者がパッケージから出してすぐに使えるプラットフォームを提供するために協業を続けてきた成果として CES 2010 で初めて発表されて以来、更新が行われてきた。コンシューマ ビデオ キット 2.0 は、HDMI 1.4a への対応によって 3D の開発に直ちに取りかかれるようになったことに加え、TI の新しいパワー マネージメント モジュールを搭載しており、また、次のような複数の方法でビデオ プロセッシングの帯域幅を拡大している。


●マルチ チャンネルの 1.05Gbps LVDS
●メモリバスが 32 ビットから 48 ビットに拡張されたフレーム バファリング向け DDR3 メモリ
●FMC のユーザー I/O 数が 250 から 312 に拡張され拡大された帯域幅へのアクセスを提供


民生アプリケーション向けのザイリンクス ターゲット デザイン プラットフォームに関する詳細やコンシューマ ビデオ キットのビデオ デモンストレーションは、 (リンク ») を参照されたい。


iSuppli 社のディスプレイおよびコンシューマ エレクトロニクス担当マネージャ兼主席アナリストであるランディ ローソン (Randy Lawson) 氏は、「ザイリンクスのコンシューマ ビデオ キットは、設計者が、DisplayPort 1.1a や Vby-One HS といった発展を続ける規格に遅れを取ることなく対応するために必要な開発環境を提供してくれます。ザイリンクス コンシューマ ビデオ キット 2.0 のような開発プラットフォームにより、コンシューマ エレクトロニクス製品への FPGA の採用を可能にし、90nm 以下のより小さなジオメトリへ移行する際に経費がかかる SoC のような完全インテグレート ソリューションより、最新機能をより迅速に搭載できるようになります」と述べている。


価格設定と供給体制
Spartan-6 FPGA コンシューマ ビデオ キット 2.0 は本日より発注可能で、ザイリンクスのアライアンス プログラムのメンバ企業である東京エレクトロンデバイスより同社の inrevium (インレビアム) ブランドとして提供される。LVDS FPGA メザニン カード (FMC) を同梱するエントリ レベルの Foundation キットは 1,395 米ドルで提供される。フル機能を提供する Pro キットは、HDMI 1.4a TX および RX FMC、DisplayPort、V-by-One HS、LVDS FMC を同梱し、3,395 米ドルで提供される。さらに、USB 3.0 やSATA Gen2 をサポートする FMC カードは2011年第1四半期末に提供を開始する予定である。詳細は (リンク ») を参照されたい。


ザイリンクス Spartan-6 FPGA について
Spartan-6 FPGA ファミリは、低コスト トランシーバと低コスト メモリ コントローラを内蔵し、高性能、低消費電力、高い生産性を実現しているなど、コストを重視するアプリケーションにおいて低リスク、低コスト、低消費電力、そして高性能といった要素を最適なバランスで提供する。Spartan-6 FPGA 搭載のターゲット デザイン プラットフォームとしてはさまざまな分野向けのものがリリースされており、完全に統合されたテスト済みハードウェアおよびソフトウェア、IP コア、アプリケーション フレームワークを提供し、市場投入までの期間を短縮する。Spartan-6 FPGA は量産出荷中で、直ちに入手可能である。詳しい情報は (リンク ») を参照されたい。


東京エレクトロンデバイスについて
東京エレクトロンデバイスは半導体製品とビジネス ソリューションに加え、設計受託サービス、自社開発製品を提供する技術商社である。詳しい情報は (リンク ») で公開している。


ザイリンクスについて
ザイリンクス (NASDAQ:XLNX) は、プログラマブル プラットフォームのリーディング プロバイダである。詳しい情報は Web サイト (リンク ») で公開している。


※ザイリンクスの名称およびロゴ、Virtex、Spartan、ISE、そのほか本プレスリリースに記載のブランド名は米国およびそのほか各国のザイリンクス社の登録商標または商標です。HDMI の名称およびロゴ、High-Definition Multimedia Interface はHDMI Licensing LLC の商標です。V-by-One HS はザインエレクトロニクス株式会社の登録商標です。その他すべての登録商標は、それぞれの所有者に帰属します。


このプレスリリースに関するお問い合わせは下記へ
ザイリンクス株式会社
マーケティング本部 竹腰
東京都品川区大崎1-2-2 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー4F
TEL:03-6744-7740
FAX:03-5436-0532


株式会社井之上パブリックリレーションズ
ザイリンクス広報担当 鈴木/関
東京都新宿区四谷4-34 新宿御苑前アネックスビル6F
TEL:03-5269-2301
FAX:03-5269-2305


下記のザイリンクス株式会社 Web サイトもご参照ください。
プレスリリース (日本語): (リンク »)
このリリースの全文は以下のURLを参照のこと:
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