Rolith社とAGC、反射防止膜処理ガラス市場への展開で協業

世界有数のガラスカンパニーと反射防止膜処理ガラス基板の開発で協定

Pleasanton, Ca., Jan 22, 2013 - ( JCN Newswire ) - ナノ構造形成技術及びその応用開発を行っているRolith社は、世界有数のガラス製造会社である旭硝子株式会社(AGC)と建築用反射防止膜処理ガラス基板の共同開発をすることを発表しました。今回の共同開発契約で、両社が引き続き先端製造技術を商業化することで合意したものです。

現在一般的に使われているガラス基板の可視光反射率は4～8％です。光の反射は屈折率の異なる材料同士の界面(例えばガラス基板と大気の間)において光の速度が著しく変化することにより生じます。こうして生じる反射光は、視認性を低下させてしまいます。

Rolith社と旭硝子が開発した反射防止膜処理ガラス基板は、基板表面に「蛾の目(モスアイ)」と呼ばれる、自然界に見られるナノ突起構造を模倣した配列を付与したものです。Rolith社は、今回のプロジェクトにおいて、「ローリング・マスク・リソグラフィー」と呼ばれる、大面積のガラス基板にナノ構造を形成することを可能にする独自の製造方法を用いています。

ナノ構造の反射防止膜処理ガラス基板は、従来のPVD(物理的気相成長)法により薄膜コーティングを施したガラス基板と比較して、広い光波長帯および視野角全域にわたり反射光を低減することができます。さらに、ナノ構造ポリマー薄膜や有機無機ハイブリッドコーティングなど他の反射防止膜処理方法と比較しても、高い環境安定性が期待されます。

Roith社共同創業者、CEOのBoris　Kobrin博士は、次のように述べています。「今回の戦略的協業により、我々は真に革新的で高性能の反射防止膜処理ガラス基板を生産することが可能になります。旭硝子のコミットメントは、Rolith社が持つ先端技術の著しい進展を示すものです。両社が力をあわせ、新たな製造方法に基づく、先端ガラス製品の開発を加速してまいります」

AGC America, Inc.の事業本部長である臼井 寛は、次のように述べています。「当社は、最先端技術と優秀なチームを持つRolith社を選択しました。今回の戦略的協業は、当社がRolith社の商業化に向けての将来性に対する確信を示すものです。当社では引き続き、革新的なガラス・ソリューションの提供に努めてまいります」

Rolith社について

Rolith社は、独自のナノリソグラフィー技術を使用してコンシューマーエレクトロニクスやグリーンテクノロジー向けのナノパターン加工技術／製品を開発しています。Rolith社は 2008年にBoris Kobrin博士、Mark Brongersma Stanford University教授、Julian Zegelmanの３人で創業され、現在カリフォルニア州プレザントンに拠点を置いています。また、ナノリソグラフィー、有機蒸着とエッチ法、ナノフォトニック・デバイスの分野において包括的な特許ポートフォリオを持っています。Rolith社は SUSS MicroTec AGや旭硝子株式会社など戦略的パートナーと開発を進めています。現在の株主は、DFJ VTB Capital Aurora（Draper Fisher JurvetsonとVTB Capitalによる合同運用ファンド） 及びベンチャー投資を目的とするAGCアメリカ株式会社（AGCグループ）によって構成されています。

旭硝子株式会社について

私たちAGCグループは、旭硝子株式会社を中心に、建築・自動車・ディスプレイ用ガラス、化学品、その他の高機能材料を世界のお客様に提供するソリューション・プロバイダーです。100年以上にわたる技術革新の歴史の中で、AGCグループはガラス、化学、セラミックスなどの分野で世界トップクラスのコア技術を培ってきました。

報道関係者からのお問い合わせ先

Rolith社
Caitlin Regan
Caitlin.regan@horngroup.com
+1-415-905-4008

EASTWEST PR for Rolith, Inc.
Melinda Ilagan/Grace Yu
rolith@eastwestpr.com
+65-6222-0306 (Singapore); +86-010-6582-0018 (China)

旭硝子株式会社
上田 敏裕
(Contact Yasuo Sugiyama)
info-pr@agc.com
+81-3-3218-5603

概要：Rolith, Inc.