AsiaNet 52020
共同JBN 0118 (2013.2.4)
【ジュネーブ(スイス)2013年2月4日】国際対がん連合(Union for International Cancer Control、UICC)と国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer、IARC)は4日、非感染性疾患(NCD)による早すぎる死を2025年までに25%減らすという世界保健機関(WHO)の「25年、25%」目標を達成するために決定的な措置を取れば、がんのために失われる年間150万人の命を救うことができると発表した。(ⅰ)
現在、世界で760万人が毎年がんのために死亡しており、このうち400万人は年齢的に早すぎる死(30歳から69歳)である。このため、この病気についての理解を高めるための緊急行動を起こし、がんに対処する実際的な戦略を作成しなければ、2025年までにがんによる早すぎる死は年間600万人という危機的な数になると予測されている。
IARCのクリストファー・ワイルド理事は「世界で年間推定150万人の命が予防できるのにがんによって失われていることはWHOの『25年、25%』を実行するわれわれの努力を刺激するのに役立つに違いない。いまや、政策の前進推進を助け、包括的な国家対がん計画の実行を力づける世界的なコミットが必要である。これに成功するためにわれわれは不十分なリソースでがんのまん延と取り組んでいる低中所得国をサポートする集団責任を負っている」と語っている。
毎年150万人の人命喪失は、2025年までに起こる推定600万人の早すぎるがん死の25%にあたり、600万人という数字自体は現在の人数、年齢による人口予測に基づいている。(1)
世界対がんデー(World Cancer Day)にあたりUICCとそのメンバーは、一般国民と政府がともに1つの声でがんに関する有害な神話と誤解を追い払うために声を上げるよう呼び掛ける。「がん-あなたは知っていましたか」というテーマでUICC World Cancer Day Appを通じてがんの「4大神話」とこれに対応する「真実」に光を当てるよう個人とコミュニティーを励ます。このAppを (リンク ») でダウンロードして、がんの受け入れがたい負担を減らすことに参加を。
1)神話:がんは健康問題にすぎない
真実:がんは単なる健康問題ではない。広い範囲に及ぶ社会、経済、開発、人権面の意味を持つ。
2)神話:がんは金持ち、高齢者、先進国の病気である。
真実:がんは世界的な疫病であり、すべての年齢、社会経済グループがかかり、途上国が不釣り合いな重荷を負っている。
3)神話:がんは死の判決である。
真実:かつては死の判決と考えられていた多くのがんがいまでは治癒可能であり、ほかの多くのひとびとにとってがんは効果的に治療できる。
4)神話:がんは私の運命である。
正しい戦略によればがんの最低30%は現在の知識に基づいて予防できる。
UICCのケアリー・アダムス最高経営責任者(CEO)は「この世界対がんデーでUICCとそのメンバー、パートナーは個人から政府まですべての人に対しがんについての有害な神話に反対する立場を取るよう呼び掛ける。生命に関わるこの病気を真に理解することによって、各国政府は早すぎる死を減らし、WHOの『25年、25%』目標に到達するための適切な戦略を作成することができる。本日IARCとUICCが発表した数字はこの目標を達成することの基本的な人間的価値を明らかにしている。毎年がんによる死から救われる150万人という数はフィラデルフィア、オークランド、バルセロナ、マプトの総人口に等しい」と述べている。
対がん運動に参加し、行動するための詳しい情報はvisit: worldcancerday.orgへ。
▽世界対がんデー(World Cancer Day)について
世界対がんデーは毎年2月4日に、UICCとそのメンバー、パートナーの単独イニシアチブの下で行われ、世界的ながんのまん延と戦うために世界全体が団結できる。
Twitterは (リンク ») 、#WorldCancerDay、ないしはFacebookは (リンク ») で最新イベントをフォローできる。
▽UICCについて
UICCは世界的にがんの予防、管理に専心している有力な国際的非政府組織(NGO)である。 (リンク »)
(1)これは全体の死亡数の25%減少が主要なNCD(がん、心臓疾患、慢性肺疾患、糖尿病)で同等に広がることを想定していることも強調しなければならない。例えば、心臓血管疾患でがんより多くの進歩がありうるので、これは「25年、25%」目標の達成に実際には必要ない。
(i.)GLOBOCAN - online resource. IARC. 2013.
ソース:Union for International Cancer Control (UICC) & International Agency for Research on Cancer (IARC)
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