アバゴ・テクノロジー株式会社(本社:東京都目黒区、代表取締役社長:米山周)は、本日、産業アプリケーション向けの独特な低コストポリマー光ファイバ(POF)を利用した歪みセンサ・ソリューションを発表しました。アバゴ・テクノロジーが開発し特許取得済みの光学位相検出(OPI:Optical Phase Interrogation)技術を利用した検出ソリューションは、入手しやすいPOFを使用して、風力タービンのウィンドブレード負荷管理や様々な他の構造物状態監視を含む幅広いアプリケーション向けに現在の光ファイバグレーティング(FBG)歪みセンサと同等の高精度歪みセンサを提供することが可能です。
主な特長は、以下の通りです。
•センサ素子として低コストで量産可能なポリマー光ファイバを使用
•高い弾性歪み範囲(>5%)
•広いダイナミックレンジ
•取り扱いと取り付けが容易
•高感度と高精度
•EMI/EMC耐性
•検出ゲージ実装用の堅牢なセンサ電子回路
この光センサは、POFを使用して「蛇行経路」センサアレイを構成しており、限られた領域内に1本のファイバで複数のループを収容することができます。このループは、歪んだとき、ファイバに注入された光信号の位相を変化させます。歪みのない別の参照ループが蛇行経路を取り囲み、参照信号を歪み信号と比較するために使用され、2つの信号の位相差を歪み測定値に変換することが可能です。参照ファイバは同時に、温度補償を提供します。検出アレイは光ファイバしか含んでいないため、EMIおよびEMCと関連した干渉に耐え、系の他の部分から完全に電気的に分離されます。
アバゴ・テクノロジーの産業用ファイバ製品事業部部長のマーティン・ワイゲルトは次のように述べています。「アバゴ・テクノロジーは、産業ネットワーキングおよびデータ通信用途向けに大量のPOFケーブルと通信モジュールを供給し、これら市場で膨大な量の経験を積んできました。これら経験により、産業用光検出技術の開発は弊社のコア・コンピタンスを拡張し、急成長する市場に対応することができました」「弊社独自の光学位相検出方法は、POFを用いた画期的な歪み検出ソリューションを提供することができ、多くの用途で電気的および光学的な従来の歪み検出技術に置き換わるものです。」
アバゴ・テクノロジーは、これまで風力エネルギー産業に関連した多くのアプリケーションに携わってきており、現在は、ウィンドブレード及びタワーの負荷監視のためにマルチメガワット型タービンにセンサを組み込んでいます。この市場では、従来の歪み測定技術に代わる堅牢な技術を提供することができます。
また、設計者がセンサ技術を試験及び評価を手助けする開発キットを作成しています。このキットは、ファイバで歪みセンサを作成し結果を評価するのに必要なポリマー光ファイバ、光学位相検出器および文書で構成されています。開発キットは、2014年1月に配布開始の予定です。
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