近畿大学水産研究所×入善町×入善漁協の共同プロジェクト 富山湾深層水でのサクラマス商用養殖試験を開始

近畿大学

From: Digital PR Platform

2016-11-30 08:05


近畿大学水産研究所富山実験場(富山県射水市)、入善町(富山県下新川郡)、入善漁協は、共同プロジェクトとして、富山湾深層水を利用した完全養殖サクラマスの商用養殖試験を開始する。


【本件のポイント】
●富山湾深層水(日本海固有水)を利用した完全養殖サクラマスの商用養殖試験を開始
●清浄性、富栄養性、低温安定性という深層水の3つの特性を活かし、通年飼育や増産を目指す
●絶滅の恐れがある富山県を象徴する魚・サクラマスを産官学連携で養殖し、事業化する

【本件の概要】
 サクラマスは、富山県の名産品である鱒寿司の原料でもあり、富山県を象徴する魚であるが、準絶滅危惧種に指定されるなど、現在では漁獲量が激減している。近畿大学水産研究所富山実験場では、その現状を知り、平成23年(2011年)から海水でのサクラマス人工稚魚飼育に着手した。今年10月には完全養殖を達成するなど順調に研究を進めてきたが、このたび、入善町、入善漁協と連携し、入善海洋深層水パークにおいて、富山湾深層水(日本海固有水)を利用した完全養殖サクラマスの商用養殖試験を実施する。
 深層水の特性である、清浄性(水質がきれい)、富栄養性(ミネラルバランスが良い)、低温安定性(いつも冷たい)を活かして、冷水を好むため夏を越すことができないサクラマスの通年飼育や、事業化に向けた増産技術の確立を目指す。

【今後の展開】
 今後は、今年10月に達成した完全養殖のサイクルを確立するとともに、富山産サクラマスの増産を目指す。サクラマスの資源枯渇の影響で、現在、富山の名産品である鱒寿司は、県外産・海外産のサケ・マスの使用が主流となっているが、完全養殖サクラマスの増産によって、安全安心でおいしい富山産のサクラマスによる鱒寿司を復活させる。また、それを事業化し、特産品を生かした産官学連携による地方創生で地元に貢献する。

【富山実験場でのサクラマス研究】
 近畿大学水産研究所富山実験場は、平成3年(1991年)に開設された。富山湾の水深100m層の清冷な海水を使用して、サクラマスのほかマアナゴ、アユ、アワビなどの養殖研究に取り組んでいる。
 サクラマスの研究は、平成23年(2011年)から海水での人工稚魚飼育に着手し、約7カ月の飼育で食用サイズに成長させることに成功。天然魚に比べ年間を通して脂ののりが良いのが特徴で、平成24年(2012年)から出荷を開始した。今年10月には、近畿大学産人工親魚から採卵して完全養殖を達成している。

【入善海洋深層水パーク】
 入善海洋深層水パークは、平成13年(2001年)に開設された、入善町の施設である。水深384mから海洋深層水を取水しており、その取水能力は、100立方メートル/h(2,400立方メートル/日)。
 パーク内の深層水活用施設では、3種類の深層水(原水・濃縮水・脱塩水)を給水することができるほか、深層水関連商品や地元産品の販売、カフェ・休憩スペースや観光情報の提供、深層水を活用したさまざまな取り組みの紹介など、深層水の利活用に関する事業を行っている。

【入善町概要】
■町 長: 笹島 春人
■総人口: 25,530人
■特産品: チューリップ、入善ジャンボ西瓜、深層水仕込カキ

【入善漁業協同組合概要】
■所在地: 富山県下新川郡入善町芦崎338番地
■代表者: 代表理事組合長 車 正利
■設立年: 平成13年(2001年)5月
■組合員: 正組合員78人、准組合員431人、合計509人

【近畿大学概要】
■所在地: 大阪府東大阪市小若江3丁目4番1号
■学 長: 塩崎 均
■設 立: 大正14年(1925年)
■学生数: 52,386人(学園全体)

▼本件に関する問い合わせ先
 近畿大学 広報部
 TEL: 06-4307-3007
 FAX: 06-6727-5288

【リリース発信元】 大学プレスセンター (リンク »)
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