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【プラハ2017年5月11日PR Newswire=共同通信JBN】グルテンフリー製品はグルテン含有食品の十分な代替品と見なすことはできず、研究者は小児期の健康な栄養状態を確保するためにグルテンフリー食品にさらに健康な原材料を使用するよう製法の見直しを呼び掛けている。
第50回欧州小児栄養消化器肝臓学会(ESPGHAN)年次総会が11日明らかにしたこの研究結果によると、グルテンフリー製品はグルテン含有食品に比べて極めて高カロリーで栄養組成も異なっている。またグルテン含有製品の多く―とりわけパン類、パスタ類、ピザ類、小麦粉類―はグルテン除去食品に比べ最大で3倍のタンパク質を含有する。
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研究が強調するこれらの栄養の偏りは子供の成長に影響を及ぼし、小児肥満のリスクを高める可能性がある。
1300以上の製品を対象とした研究の結果は以下の通り。
*グルテンフリーのパンは脂質と飽和脂肪酸の含有量が極めて高い
*グルテンフリーのパスタは糖質とタンパク質の含有量が極めて低い
*グルテンフリーのビスケットはタンパク質の含有量が極めて低く、脂質の含有量が極めて高い
ESPGHANの専門家で主任研究員であるジョアキン・カルボ・レルマ博士は「より多くの人々がセリアック病の効果的な対処法としてグルテンフリー食を実践するようになり、代替品として市販されている食品が実際に同等の栄養価を持つよう製法を見直すことが急務である。これはバランスの取れた食事が健全な成長と発達のために不可欠である子供たちにとって特に重要である」と述べた。
さらに専門家は、ずさんな栄養成分表示によって消費者がこれらの不健康な食い違いに気付いていない恐れがあると警告している。
フェロー主任研究員であるマルティネス・バロナ博士は「グルテンフリー製品の栄養価はグルテン含有食品のものとは大きく異なる場合、そのことを明記するラベル表示が必要だ。また消費者がより多くの情報に基づいて購入し、健康的な食生活を送れるよう、製品の栄養組成について理解を深める指導を受けられるようにするべきだ」と語った。
欧州議会環境・公衆衛生・食品安全委員会のダチアナ・サルブ副委員長は「未包装のグルテンフリー製品は、包装済み製品に課されている成分表示義務の対象とならない。その場合、消費者は健康に多大な影響を及ぼす可能性のある重要な栄養価の差異に気付きにくいことがある。私は常に、タンパク質・脂質・糖質等の主要栄養素について容易に製品間の比較ができるいわゆる『信号』表示を支持している」と述べた。
詳細はメールmedia@espghan.org または電話+44(0)1444-811-099でJames M. Butcherまで。
ソース:The 50th Annual Congress of the European Society for Paediatric Gastroenterology
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