AsiaNet 70351
「JCA-Mauvernay Award 2017」の受賞者は山田泰広教授と西川博嘉教授
スイス・ローザンヌ – 2017年9月29日 –スイスを拠点とする世界的なバイオ医薬品会社、Debiopharm Group(TM) (以下、Debiopharm – www.debiopharm.com)は9月30日付けで、京都大学iPS細胞研究所の山田泰広教授と、国立がん研究センター先端医療開発センター(NCC-EPOC)および名古屋大学大学院医学系研究科の西川博嘉教授に「JCA-Mauvernay Award」を授与いたします。山田氏はリプログラミング技術を利用したがんエピジェネティクスの解明に関する基礎研究、西川氏は効果的ながん免疫療法の対象としての免疫制御メカニズムに関する応用研究が認められての受賞となります。
山田氏と西川氏には、横浜で開催される第76回日本癌学会学術総会の期間中に賞が授与されます。総会の今年のテーマは「ネットワークの理解から、がんの予防・根治へ」です。授与式では、日本癌学会理事長の宮園浩平氏とDebiopharm Group代表取締役社長ティエリ・モヴェルネより、二人の受賞者にトロフィーが授与されます。
エピジェネティックの異常は、in vitroとin vivoのいずれの場合でもがんの進行において大きな役割を果たしています。山田氏は、エピジェネティック制御が様々な種類のがんの発生に影響を与えることを立証されました。遺伝子の変異によって引き起こされるエピジェネティック修飾の役割を解明するために、山田氏はリプログラミング技術を利用して、ゲノム情報を保存しながらエピジェネティックの制御機構を積極的に変化させました。このアプローチにより、がんの発生、維持、進行のすべての段階においてエピジェネティック制御が関係していることを生体内で実証されました。さらに山田氏の最近の研究では、がん原因遺伝子とエピジェネティック制御因子をターゲットにすることで、がん細胞から非がん化細胞へのリプログラムが可能であることも示されました。
西川氏は長年にわたり抗腫瘍免疫応答に取り組んでおり、制御性T細胞が固形腫瘍の免疫機能障害に関与することを示した画期的な研究が行われました。西川氏による制御性T細胞群の詳細にわたる分析は、生体内の自己免疫を惹起させることなく抗腫瘍免疫応答を向上させ、免疫療法による大腸がんの治療を目的とした予後バイオマーカーを同定するための方法の確立につながるものです。
Debiopharm Group代表取締役社長ティエリ・モヴェルネは次のように話しています。「山田先生と西川先生の素晴らしい科学的成果は、日本のがん研究の重要性と世界的な影響力を証明するものです。これによって将来のがん治療と患者さんのQOL改善における新たな道が開かれるでしょう。」
JCA-Mauvernay Awardについて
日本癌学会(JCA)とDebiopharm Groupは2005年より、「JCA-Mauvernay Award」を共同で授与しています。この賞は、日本とスイスの間の科学的協力関係、および研究者の原動力となる知的好奇心に焦点をあてています。そして、基礎研究と臨床応用の両方の観点から、腫瘍学の分野における日本の研究者による卓越した業績を高く評価することを目的としています。賞金総額は25,000スイスフランです。
Debiopharm Groupについて
Debiopharm Group(TM)はスイスに拠点を置く世界的バイオ医薬品グループで、医薬品開発、自社医薬品のGMP製造、診断ツール、および投資管理を含むライフサイエンス分野の5つの会社から成り立っています。Debiopharmは未だ満たされていない医療ニーズに対する処方薬の開発に重点を置いています。当グループは有望な薬剤候補をライセンス導入し、自社で開発した後、その製品は世界各地の多数の患者さんの手に届けることができるパートナー企業によって販売されています。
詳しくはホームページをご覧ください:www.debiopharm.com
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Debiopharm International SA お問い合わせ先
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コミュニケーションコーディネーター
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(日本語リリース:クライアント提供)
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