今回のトピックは、今年で24回目を迎える世界最大のインターネット総合展示会InteropTokyo (リンク ») です。幕張メッセで6月7日から9日までの3日間開催され、来場者143,365人と盛況でした。
Interop Tokyoの最大の特徴は、最新鋭の技術の結晶とも言える近未来ネットワーク「ShowNet」を会場内に構築し実際に動かしてみせていることです。ShowNetはInteropが始まった1990年代の最初のコンセプトである「インターネットにおける各種技術の相互接続性や運用検証」を今も主眼においており、他に類を見ない世界最大級のデモネットワークとなっています。ここに来ればネットワーク構築の最新のトレンドをリアルに体感することができます。私は1994年の初回から24年間連続でShowNetの構築運営に関係しており、1995年からはNOCとしてこのプロジェクトにずっと参画しています(とは言っても最近はご意見番ですが:-))。
また、Interop Tokyo では、出展者の展示製品についてBest of Show Award審査委員会を組織して、プロダクトの表彰を行っています。こちらもInteropらしく、単なる新規性だけではなく、動作していること、相互接続性などを加味した独自の評価基準で審査が行われる特徴あるアワードです。今年で19回目なのですが、このアワードの審査員も私は兼務しています(今年の受賞アワード一覧 (リンク ») )。というわけで、普通の来場者とは少し違う視点でInterop Tokyoを紹介してみたいと思います。
「今年のInterop ShowNetは?」
今年のInterop ShowNetは、リクエストに応じて柔軟なサービスを選択できる「サービスチェイニング」の思想を具現化したネットワークオーケストレーションに特徴があります。VRFによるFunction SliceやBGP FlowSpec等の技術を活用してサービスチェイニングを実現しています。これによりインラインセキュリティ機能の出展者毎に異なる選択的な提供が実現されています。また。次世代データセンター技術の実験場としても様々な技術を組み合わせたネットワークを出展者に提供しています。ShowNetの中心機材が集まっているNOCブース周辺にいれば、関係者が細かな説明をしている場面に出くわすことがあります(当社の営業がお客様を連れてくることも)。どうしてもという方はNOCによるツアーも予約制で実施されていますので是非参加してみてください。
こうした技術はクラウドサービスや当社の事業分野であるCDNにも適用できますし、実際の業務フローに応じて各種のサービスを部門ごと、あるいは担当者ごとに提供することも可能です。ある意味CDNもWEBサービスに特化したサービスチェイニングの選択肢のひとつですね。
「トレンドキーワードは、AI、IoT、セキュリティ」
さて、展示会場を見るとAI、IoT、セキュリティと、トレンドキーワードが目白押しです。特にAI技術は格差が激しいので、いいかげんな説明に騙されないようにしないといけません。
Deep Learning(DL)技術も学習アルゴリズムと何をどのように学習させていくか(教えた内容で方向性が変わるので)が重要です。間違った学習をしてしまった時にどうそれを教え直すか?が考慮されているシステムはあまりありません。セキュリティ分野でAIやDL技術を組み合わせたものが多数提案されていますが、何のためにAI/DL技術を適用しているのかその目的と効果をきちんと見極めましょう。
・・・ここから先は、アクセリア株式会社で公開中のコラム本編でご覧ください。
本編では、会場の様子などの写真も公開しています。
(リンク »)
【小林 和真氏のコラム】
・第1回:米国の家電展示会「CES」で見えてきたCDNとAI、IoTのつながりとは? (リンク »)
・第2回:世界最大の放送に関する総合展示会「NAB」に見る技術のトレンド (リンク »)
・第3回:WEBサービスの安定供給に欠かせないセキュリティ対策とは (リンク »)
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。