「知ろう まもろう 抗菌薬 -クスリが効かないバイ菌の話-」
風邪に抗菌薬は効かない!?
つるの剛士さんもビックリ!!
国立国際医療研究センター病院 AMR臨床リファレンスセンター (東京都新宿区) は、近年問題となっている抗菌薬・抗生物質が効かない薬剤耐性(AMR)に関するイベント「知ろう まもろう 抗菌薬 -クスリが効かないバイ菌の話- 」を 2018年3月18日 (日)、みなとみらいクイーンズスクエア横浜のイベントスペース “クイーンズサークル”で開催しました。
当日は、細菌とウイルスの違いや、抗菌薬に関する正しい知識などを、感染症専門医が解説、クイズ大会やリズムに合わせた「じょうずな手の洗い方」ステージなど、子供から大人まで多くの来場者で賑わいました。
タレントの“つるの剛士さん”が登壇したトークショーでは、つるのさんが5児のパパならではの視点で、風邪と抗菌薬について大曲医師とのトークをくりひろげました。
つるのさんコメント
「AMRという言葉は今回のイベントで初めて知り、勉強になりました。子供には外から帰ったら手洗い、うがいをよくさせていますが、薬は自分の方がよく飲みます。風邪で病院に行って抗生物質をもらったら、お医者さんとよく話して、本当に必要かどうかを確認しましょう。一番はしっかり手を洗って、風邪をひかないこと。ひいてしまったらマスクをして人にうつさないことが大切ですね」
薬剤耐性(AMR=Antimicrobial Resistance)とは
病原体が変化し、特定の抗菌薬・抗生物質が効きにくくなる、または効かなくなることです。現在、薬剤耐性によって世界では年間70万人が死亡しています。このまま何の対策も講じなければ、約30年後には1,000万人が死亡すると予想され、現在のがんの死亡者数を上回るとされています。薬剤耐性菌が増加し続ければ、医療の継続が困難になります。世界保健機関(WHO)総会で、2015年に薬剤耐性に関する国際行動計画 が採択され、わが国も薬剤耐性の問題に取り組むため2016年4月に「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」を策定しました。AMR臨床リファレンスセンターは、「薬剤耐性(AMR)アクションプラン」に基づく取り組みを推進する目的で厚生労働省委託事業として2017年4月に設立しました。未来に使える抗菌薬を残すため、薬剤耐性菌をつくらない、増やさない対策に取り組んでいます。
<あなたにもできる感染症対策3つの予防策>
①きちんと手を洗おう
きちんと手を洗う習慣をつけることは、だれにでもすぐにできる感染症対策です。指先、指の間、手のシワ、手首は汚れがのこりやすい箇所なので要注意です。
②咳エチケットを守ろう
咳やくしゃみのしぶきは約2m飛び散ります。マスクを着用したりマスクがないときはティッシュペーパーやハンカチ、袖で覆うなど、人に広げないエチケットが必要です。
③ワクチンで流行を防ぐ
感染症にはワクチンで予防できるものも多くあります。ワクチンをうって病気にならなければ人にうつすこともなく、感染の拡大を抑えることができます。
<正しいクスリの知識を身につけよう!>
クスリは正しくのむ
抗菌薬や抗生物質は医師から処方された通りに、最後まで飲みきることが薬剤耐性菌を増やさないことにつながります。残った薬をとっておいたり、人にあげることは、病気に効かないだけではなく、副作用で下痢や発疹などが出ることもあり厳禁です。
日曜日のみなとみらいで開催したこともあり、当日は多くの家族連れが足を止め、イベントに参加しました。「じょうずな手の洗い方」ステージでは一緒に体を動かし、クイズラリーではヒントのパネルを真剣に読んで回答していました。バルーンパフォーマンスでは、抗菌薬をきちんと飲むことのお話と、次々と完成する作品に子供たちの目はくぎ付けでした。クイズコーナーではたくさんの親子が参加し楽しくAMRを学びました。
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