水に関する協調体制: 今年の世界水の日に新たな課題

戦略展望グループ(Strategic Foresight Group)

From: 共同通信PRワイヤー

2018-03-21 10:50

水に関する協調体制: 今年の世界水の日に新たな課題

AsiaNet 72759

ムンバイ(インド)、2018年3月21日/PRニュースワイヤー/ --
「3月22日の世界水の日は、金融機関には国境を越えたインフラへの投資に向け新たな手段に着手する機会となり、軍事計画者にはテロ対策としての水戦略を打ち出す機会となります。」ムンバイを拠点とする国際シンクタンク 戦略展望グループ(Strategic Foresight Group)の議長、サンディープ・ワスレカー (Sundeep Waslekar)氏が述べました。

戦略展望グループはこれまで、水と平和に関するグローバルハイレベルパネルと連携を取ってきました。同パネルは15か国によって開催され、議長はスロベニアの前大統領ダニロ・テュルク氏が務めました。同パネル ( (リンク ») )は、戦争のリスクを減らしテロを封じ込めるための水使用に関する施策、国境を越えた水インフラに関して優先金融手段を講じる施策、水に関する協調体制強化のためトップ政治家達が関わる施策を提言しています。

グローバルハイレベルパネルは、持続可能性の考え方の国境を越えた水マネジメントへの拡大を支持しており、多国籍金融機関による共同投資プランと共同プロジェクトへの優先的・譲許的財政支援も提言しています。また、共同水インフラの利子、保険料、管理費に対して助成するブルーファンド(Blue Fund)を推奨しています。

従来のファイナンスとしては、川を他国と共有する国家インフラプロジェクトを支持していますが、近隣諸国との紛争、コストアップという結末になることがよくあります。また、市場における障害を作りだします。そのため、同パネルでは、新たなファイナンス手法とその実施を推奨しています。発電所、灌漑、走行ライン、エコパークなどの共同プロジェクトに官民それぞれのファイナンスをうまくブレンドするという手法です。

こうした推奨事項は、戦略展望グループによるレポートの最新の研究結果に裏付けられたものです。水に関する協調体制指数 ( (リンク ») )では、146か国、286の共有河川流域を評価しています。ここから、水辺の国家間に水に関する協調体制が活発であると戦争のリスクが減少するということが明らかになりました。最新の証拠としては、2018年3月11日のログンダムでのタジキスタンとウズベキスタンにおける合意が、その最新の証拠と言えます。この合意で、20年に渡る敵対関係が終わりを遂げました。

水に関する協調体制指数は、水資源を共有する国々が段階的にパートナーシップを結ぶツールを提供します。286の共有河川流域のうち、91の流域では水に関する協調体制が活発に実践されています。一方、55の流域は経済的にも重要性が無く、物理的に離れた場所です。残りの140河川については国境を越えた協調体制が改善される可能性があるわけです。技術データの交換に始まり、段階的に協力体制が広がり、政府リーダーによる水とその他公共財の取引の議論が可能なまでになります。中東地域で暴力的な紛争がある中、イラク・トルコの2か国は、両国の友好関係を象徴する3つのダムをチグリス川に建設することに合意しました。合意という結果に至った理由としては、イラク首相アル・アバーディ氏とトルコ大統領エルドアン氏による直接対話が行われたことが挙げられます。

水マネジメントにおける協調関係は、テロの封じ込めにも役立ちます。報告書によると、昨年5月、国際軍事連立組織がシリアのタブカダムを掌握しました。ダムは、ISISがリーダーの潜伏場所・重要な捕虜の拘禁場所に使用していました。この戦略的資産を失うと、ISISはわずか3か月で降伏する結果となりました。地域間の協調関係により、暴力とテロの影響を受けたエリアにおけるダムやその他資産の保護のため、水資源に基づいた停戦も可能になります。このような施策を導入するため、国連安全保障理事会は 水を人類の戦略的資産だと表明する決議案を早く可決させる必要があります。

国連事務総長アントニオ・グテーレス氏は、水と平和についてのグローバルハイレベルパネル ( (リンク ») )のレポートと水に関する協調関係指数に関するレポートを受け取りました。グテーレス氏は「水は平和と持続可能な発展に関連付けることができます。」と提案していました。

詳しくは、 (リンク ») をご参照ください。

メディアお問合せ先:
Ms Ilmas Futehally
電子メール: info@strategicforesight.com

ソース:戦略展望グループ(Strategic Foresight Group)

(日本語リリース:クライアント提供)


本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

【企業の皆様へ】企業情報を掲載・登録するには?

御社の企業情報・プレスリリース・イベント情報・製品情報などを登録するには、企業情報センターサービスへのお申し込みをいただく必要がございます。詳しくは以下のページをご覧ください。

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]