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【プノンペン(カンボジア)2019年8月16日PR Newswire=共同通信JBN】
*75万人の労働者の生計と約300万人のカンボジア人の福祉が危機に瀕しているとして
欧州連合(EU)は2019年2月12日、カンボジア政府による人権侵害や労働権侵害の疑いに対する調査を開始した。この調査は、カンボジアが「Everything But Arms」関税特恵プログラム(EBA)から除外される結果を招く恐れがある。EBAは武器以外の全品目を数量制限なしにEU域内への輸入関税を撤廃する制度である。この案件に関する決定は2020年2月に発表されると見込まれている。
カンボジアは2001年以降、EBAプログラムの恩恵を受けてきた。主たる受益者は(GMACにより代表される)同国の衣料、履物、旅行用品産業で働く男女労働者である。これら産業はカンボジアの全製品輸出の約75%、およびカンボジアのEU向け輸出の90%を占めている。2018年の貿易額は47億7000万ユーロと、EBAが初めてカンボジアに適用されて以来、10倍に増えた。EUは(衣料、履物に対する特恵関税を提供しない)米国を抜き、同産業にとり最大の市場となった。
EBAによるEUの支援の結果、何百万人ものカンボジア人が貧困から解放され、同国の経済的および社会的発展に大きく貢献してきた。GMACの産業の75万人の労働者は、カンボジアの総正規労働力の半分以上を占め、全世帯の20%以上に直接の収入支援を提供している。労働者の80%以上は女性であり、ほとんどが35歳未満である。全体的にみて、EBAはカンボジアの約300万人の生活にプラスの影響を与えている。
GMACは、労働コンプライアンスと労働条件における透明性と説明責任のカルチャーを確立し、これらの価値を尊重してEU当局に詳細な情報を提出してきた。「カンボジアモデル」として知られるようになったこのモデルでは、GMACは国連の国際労働機関(ILO)が国内および国際労働法の順守に関し工場を査察することを歓迎した世界初の協会だった。「Better Factories Cambodia」(BFC)として知られるこのプログラムは、それ以来ILOにより他の国々での査察に採用されてきた。EU市場への優先的アクセスの恩恵を受ける国として、カンボジアほど透明性とILOとの積極的な協力の一貫した実績がある国はない。
BFCプログラムの下で、ILOはすべての衣服、履物、旅行用品輸出工場の厳格な年次評価を行い、労働者の権利と労働基準のすべての面に関するコンプライアンスについて報告する。これには結社の自由、団体交渉、児童労働、強制労働、差別禁止、賃金・福利厚生、労働安全・衛生に関する要件が含まれている。これらの評価の結果は公開されている。(注)
GMACはEUの懸念に対応し、国内法およびILO基準に関する当産業の進捗とコンプライアンス記録を示すための裏付けとなる証拠を提出してきた。
GMACは、EUの議員、当局者、およびすべての利害関係者に、GMACのセクターへのEBA便益が停止されれば、衣料、履物、旅行用品業界での大規模な雇用喪失をもたらし、貧困撲滅および持続可能開発というEBAプログラムの目的に貢献しないことを再度強調したい。それは、ILOと協力し、事実上、カンボジアならびに他の国々で労働者の権利を監視する役割を促進する上で多くの努力を払ってきたGMACとその労働力にとって、悲しく残念な結果をもたらすことになる。
▽GMACについて
GMACは、75万人の労働者を直接雇用するカンボジアにおける580を超える衣料、履物、旅行用品製造施設を代表している。GMACの使命は、商品の品質と労働者の生活の質で最高基準を順守することにより、カンボジアを競争の激しいグローバル市場で優先パートナーにすることである。
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ソース:The Garment Manufacturers Association in Cambodia (GMAC)
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