新聞・雑誌・ニュースサイトなど約6,000媒体以上を対象に調査・分析を行っている株式会社内外切抜通信社(所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:近藤義昭、 (リンク ») )は、平成から令和の改元に際し、全国紙5紙の全記事を対象に教授など大学関係者の解説・コメントをクリッピングして集計しました。
■時代の節目の新聞記事に多く登場した大学・教授は?
調査は新元号が施行された2019年5月1日の前後2カ月ずつ、3月1日~6月30日に、朝日新聞・毎日新聞・読売新聞・日本経済新聞・産経新聞の各東京最終版を対象に実施。取得記事数は2,054件で、大学別の合計件数では「東京大学」(187件)が2位「慶応大学」(104件)に約1.8倍の差をつけてトップとなりました。
媒体別でも朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、日本経済新聞の4紙で東京大学が1位となりましたが、産経新聞では「大阪大学」が1位となりました。ジャンル別では政治、経済、社会、教育、医療、自然・科学、文化・芸術の7ジャンルで東京大学が1位でしたが、国際では「慶応大学」が1位となりました。
教授個人別の集計では、4月から5月にかけて改元に関する記事が多かった影響もあり人文科学を専門分野とする教授のコメントが多く掲載され、時期を反映した結果となりました。
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■東京大学が1位、私大では慶応大学が最多
最も露出が多かったのは東京大学(187件)でした。次いで慶応大学(104件)、早稲田大学(87件)、京都大学(68件)、大阪大学(45件)の順となりました。5位以下は僅差のため上位の4大学が突出していると言えます。大学数は延べ330校に上り、国内780大学(※)のうち4割以上の大学が解説・コメントで全国紙紙面に登場しています。
※:文部科学統計要覧(平成30年版)
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5位~30位は、大阪大学(45件)、名古屋大学(42件)、神戸大学(41件)、中央大学(37件)、東北大学(37件)、関西大学(36件)、上智大学(35件)、法政大学(35件)、明治大学(35件)、日本大学(33件)、北海道大学(33件)、筑波大学(32件)、東京工業大学(27件)、九州大学(26件)、京都産業大学(25件)、一橋大学(21件)、国学院大学(21件)、専修大学(21件)、立命館大学(20件)、立教大学(19件)、立正大学(18件)、東洋大学(17件)、学習院大学(15件)、甲南大学(14件)、首都大学東京(14件)、千葉大学(13件)、帝京大学(13件)、東海大学(13件)、東京理科大学(13件)、兵庫県立大学(13件)となっています。
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(表1:大学関係者が解説・コメントした記事:大学別合計)
■媒体別でも東大、慶大、早大、京大が上位独占、産経新聞では大阪大学が存在感
媒体別では朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、日本経済新聞で東京大学がトップを独占しましたが、産経新聞では大阪大学が1位でした。これは産経新聞が大阪で創業し、関西を基盤としていることが表れているようです(※発行部数も大阪版が東京版より多い)。総合ランキングで2位~4位の慶応大学、早稲田大学、京都大学は、媒体によって順位が入れ替わる結果となりました。
※:産経新聞HP
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(表2:大学関係者が解説・コメントした記事:媒体別)
■ジャンル別でも強い東京大学
記事を「政治」「国際」「経済」「社会」「教育」「医療」「自然・科学」「文化・芸術」の8つのジャンル(※)に振り分けた結果でも東京大学の強さが目立ちましたが、「国際」関連の記事では慶応大学が上回りました。慶応大学の教授は、イギリスのEU離脱関連や北朝鮮情勢等でコメントを求められているケースが多くありました。「医療」関連の記事では各大学の付属病院の教授のコメントが多かったのも特徴的でした。
※:記事のジャンルは当社基準
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(表3:大学関係者が解説・コメントした記事:ジャンル別)
■令和の改元効果?個人別では元号や皇室に詳しい教授が上位に
教授など個人別の集計では、総合ランキングとは異なる上位の顔ぶれになりました。4月から5月にかけて改元に関する記事が紙面を賑わせたことで、人文科学を専門分野とする教授のコメントが多く求められたようです。登場した大学関係者は延べ1,507名でした。
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(表4:大学関係者が解説・コメントした記事:教授別)
大手新聞社などは東京に本社を置いていることもあり、東京の大学に解説のニーズが集中する傾向があるのかもしれません。その中でも東京大学の教授はジャンルを問わず多方面での登場が群を抜いていました。
また、今年は京都大学OBの吉野彰氏がノーベル化学賞を受賞し、各紙の1面を飾るなど大きく取り上げられましたが、発表時期(10月)は今回の調査期間に含まれていません。ノーベル賞の発表時期を対象期間とした場合、ランキングの結果は変わっていたかもしれません。
内外切抜通信社では、クリッピングを活用して今後も様々な記事の傾向に注目していきます。
【調査概要】
・調査期間:2019年3月1日~2019年6月30日の4カ月間
・調査媒体:全国紙5紙(朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、日本経済新聞、産経新聞)の各東京本社版の朝刊と夕刊、延べ2,054記事
・調査対象:国内の大学に所属する教授の解説を含む記事(※)
・調査方法:内外切抜通信社のクリッピングサービスを利用(※)
※:所属・肩書きは記事掲載時点のもので集計。
大学院や付属病院、関連施設等に所属する研究者も当該大学として集計。
所属大学が複数明記されている場合、一つ目に記載された肩書きのみ集計。
共同・時事配信記事も対象とする。新刊解説は対象外とする。
※:調査員が新聞紙面を目視で調査して対象記事を抽出。記事を切り抜き、情報を集計した。
■内外切抜通信社のクリッピングサービスとは
依頼されたテーマを調査員が把握して、担当する媒体すべてに目を通して必要な記事をピックアップしています。対象媒体は新聞、業界紙、雑誌など1,900以上を数え、調査するテーマ数は常時2,000を超えているため熟練のスキルが求められます。
テーマは「大学名、教授名、OB名」といったキーワード検索だけではなく「大学受験改革に関する記事」のような曖昧な設定や、「自大学が主体でない記事は除く」といった不要設定も可能です。また、写真の写り込み調査など判断が難しい依頼にも対応できるのが特長です。要望に応じてリスト集計や効果測定といった分析作業まで柔軟にお応えしています。
■WEBニュースやSNSの調査にも対応
業界最多の対象サイト数(約4,200サイト)を誇るWEBニュースクリッピングも調査員が目視で記事を収集。機械検索だけでは検出しづらい露出もピックアップ可能です。さらに近年需要が高まっているTwitter、Instagram、スマホニュースアプリ(Yahoo!ニュースアプリ、Smart Newsアプリ、LINE NEWSアプリ、Gunosyアプリ)、TV・ラジオ、海外メディア、過去のクリッピング等、様々なニーズに応えています。
■今年で創業80周年
デジタル時代を迎えても、人手を掛けたクリッピングのきめ細やかさや職人技ともいえるアナログの知見が多くのお客様に求められています。日々の広報業務の外注や購読が難しい媒体の調査、過去の掲載の収集など、お困り事があれば何でもお気軽にご相談ください。80年間で培ったノウハウでお応えします。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。