このたび、2020年10月の血圧測定推進月間において、家庭血圧の測定率 *1 100%を達成しました。
今年度は、新型コロナウィルス感染症の感染拡大によるリモート勤務が推奨される中、社員向けのオリジナル健康経営アプリ「ゼロイベントアプリ」および社内メールを活用したデジタルコミュニケーションや、各職場でアンバサダーを任命し、日々のコミュニケーションの中で測定を推奨するなどの働きかけを行いました。その結果、社員の血圧測定に対する気づきや意識が高まり、血圧測定率100%を達成しました。
現在、日本国内には高血圧患者が約4,300万人いると言われています。そのうち約73%の人が血圧を適正にコントロールできていません*2。高血圧の恐ろしさは症状が分かりづらく気づかないうちに進行するところにあります。高血圧を放置すると脳梗塞や心不全などリスクの高い脳・心血管疾患の発症につながる可能性が高まります。脳・心血管疾患は、発症後に後遺症が残る、寝たきりになるなど生活に大きな影響を及ぼします。
*1 期間中、参加者が1回以上血圧を測定し専用アプリにデータ転送した割合
*2 日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」より
当社は、2015年より「脳・心血管疾患の発症をゼロにする(ゼロイベント)」を循環器疾患事業の事業ビジョンに掲げ、家庭血圧測定の大切さを伝える活動に取り組んできました。しかしながら、日本国内の血圧適正コントロールの実態からも、その取り組みは十分とはいえません。そこで、社員全員が家庭で血圧を測定し、血圧の適正コントロールを目指す健康経営プロジェクト「オムロン ゼロイベントチャレンジ」を2017年に立ち上げました。
「オムロン ゼロイベントチャレンジ」では、家庭で朝晩2回血圧を測定し血圧の適正コントロールを目指す「血圧測定推進月間」、血圧改善に効果的な減量を目指す「減量チャレンジ」、塩分の排出を助けるカリウムが多く含まれる野菜の摂取を促す特別ランチメニューを社員食堂で提供するなど、様々な取り組みを行っています。測定した家庭血圧データは、社内の保健師が確認し、血圧値が高めの社員には改善のための生活習慣指導や高血圧オンライン診療の紹介を行うなどして、全社員の血圧適正コントールを目指しています。2019年の血圧測定推進月間では、定期健康診断では正常血圧に分類されているが、家庭血圧値は高血圧の基準値を超えている社員が、全体の16%(84人)おり「仮面高血圧」のリスクがあることがわかりました。定期健康診断で測定した血圧データに家庭で測定した血圧データを照らし合わせたことで、社員の健康状態を詳しく確認することができました。また、今年度の定期健康診断の結果を踏まえた更なる解析を進め、今後の健康経営活動に役立てていきます。
これからも、オムロン ヘルスケアは、革新的なデバイスやサービスを提供するだけでなく、健康経営など自らの活動を通じて「脳・心血管疾患ゼロ」の実現にチャレンジしていきます。
「オムロン ゼロイベントチャレンジ」概要
■目標
・社員全員が家庭血圧を測定
・家庭血圧の適正コントロール(収縮期血圧135mmHg、拡張期血圧85mmHg未満)の達成
■実施期間
2017年7月~2021年3月
■内容
血圧の適正コントロールを目指して「家庭血圧測定」「食事」「運動」をテーマとした施策を実施。
主な取り組み
・全社員が家庭血圧を一斉に測定する「血圧測定推進月間」を設定
・塩分の排出を助けるカリウムが多く含まれる野菜摂取を促す「特別ランチメニュー」を社員食堂で提供
・血圧改善に効果的な減量を実践する「減量チャレンジ」の実施
■血圧測定率の推移
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※2018年7月の測定率低下が、測定促進活動を見直すきっかけになる。
■血圧測定ができる環境づくり
・全社員に血圧計を配布
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本体とカフが一体化したチューブレスタイプの上腕式血圧計 HEM-7600T
・職場でも血圧が測れるように測定ステーションを設置。
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桂川事業所に設置された測定ステーション ※品川事業所、松阪事業所にも設置
■社内の働きかけ
ポスターやアプリ内メッセージを使って血圧測定を促す。
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■社員向けのオリジナル健康経営アプリ
通信機能付き血圧計、体重体組成計、活動量計で測定したデータをアプリ上で管理できる。
社員同士で血圧測定回数や歩数で対戦、部門対抗で歩数を競う事もできる。
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アプリ画面イメージ(社員同士の対戦画面)
■ゼロイベントランチ
塩分の排出を促すと言われているカリウム量が考慮されている。
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いわしの香草パン粉焼きラタトゥイユセット
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スパゲティ・ナポリタンセット
■減量チャレンジ
専門トレーナーを招いての運動イベントを実施。※2019年に撮影したものです。
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イベント風景
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