~農業の国際競争力強化へ~ ロイヤリティビジネスを見据えた、生食用ぶどうの品種開発へ参入。品種開発から生産、販売までを担う垂直統合型の事業体制を構築

三井不動産株式会社

From: Digital PR Platform

2021-09-02 16:12


株式会社GREENCOLLAR(※1)は、株式会社林ぶどう研究所(※2)と共同で、育種ロイヤリティビジネスを見据えた生食用ぶどうの育種分野へ参入いたします。優良な品種の開発は農業における競争力の源泉となる一方、日本の植物新品種の登録出願数は減少傾向にあり、将来的な国際競争力の低下が懸念されております。

この協業で、品種開発に加えて育成者権の保護と育成者への収益還元システムを構築することにより、育種ビジネスを魅力的な産業へと転換させ、国際競争力を強化いたします。

また、GREENCOLLARはニュージーランドで第1号圃場を取得し、ニュージーランドにおける生産を本格的に開始いたしました。当該圃場に林ぶどう研究所との開発拠点を設け、共同で品種開発に取り組むとともに、林ぶどう研究所が開発した「マスカットジパング」を生産いたします。

今回の育種分野への参入により、品種開発から生産、販売までを自社で行う垂直統合型での事業体制となり、年2回の生産・販売の結果を品種開発・品種改良に活かすことで、生産地の環境および多様化する消費者の嗜好に応じた品種の提供が可能となります。

※1 本社:東京都中央区、代表取締役:大場修、小泉慎、鏑木裕介
※2 本社:岡山県岡山市、代表取締役:林慎悟



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【TOPIC1】
育種ロイヤリティビジネスを見据えた林ぶどう研究所との品種開発への参入

< 育種の現状 >
優良な新品種は農業の競争力の源泉となるにも関わらず、日本の植物における新品種の登録出願数は年々減少傾向にあり、2017年の出願数では、中国、EU、米国に大きく水を開けられています。また、国内登録品種の中でも果樹の割合は小さく、将来的な国際競争力の低下が懸念されております。

各国の植物品種登録出願数


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日本の登録品種の作物別内訳(1978年から2018年の累計)


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出典:農林⽔産省⾷料産業局「国内外における品種保護をめぐる現状(2019年)」より抜粋して編集

< 株式会社林ぶどう研究所 代表取締役 林慎悟氏のコメント >
※写真右:林氏の開発したマスカットジパング



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近年農業の現場においては、気候変動による栽培リスクの高まりや消費者の嗜好の多様化によって,ますます品種が重要になってきています。
しかしながら、国内では知的財産としての品種の認知が遅れており、私のような個人育種家にとっては、品種開発にかかるコストを回収することが大きな課題でした。
今回、GREENCOLLARと品種保護制度が確立されたニュージーランドで共同開発に取り組むことで、開発のスピードを強化すると共に、ロイヤリティビジネスに取り組むことで、持続的な開発環境を整えることが可能となります。将来的にはこの開発プラットフォームをより開かれたものにし,日本の育成者や農業者に還元していきたいです。

< 育種分野への参入による課題解決 >
新たな農業知的財産戦略のもと、2020年に成立した種苗法の改正(※3)によって、日本でも育成者権の保護に関する法体系が整備されました。GREENCOLLARは、これを育種分野における社会課題の解決と農業における国際競争力の強化、さらには新たなビジネスチャンスととらえ、林ぶどう研究所と共同で育種分野へ参入します。品種の開発だけではなく、ライセンス制による育成者権の保護と育成者への収益還元システムを構築し、将来的には現状日本では未確立の育種ロイヤティビジネスを実施することで、育種ビジネスを魅力的な産業へと転換させ、国際競争力を強化いたします。

育成者権の保護と育成者への収益還元システム


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※3 優良品種の海外流出を防止するとともに育成者権を適切に保護することで、新品種の開発を促進することを目的とした法改正。この改正によって,品種の開発者は品種登録の際に、栽培地域を国内や特定の都道府県に限定する利用条件を付けられるようになった(2021年4月施行)。また、品種登録された品種(登録品種)を農業者が自家増殖する際には、今後許諾が必要となる(2022年4月施行予定)。
参考(農林水産省): (リンク »)

【TOPIC2】
ニュージーランドでの第1号圃場の取得

GREENCOLLARニュージーランド第1号圃場



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< ニュージーランド第1号圃場での生産の開始 >
ニュージーランドにおける生産用地として、ホークス・ベイ地区にニュージーランド第1号圃場(9.4ha/生産面積約8ha)を2021年4月に取得いたしました。ニュージーランドの政府による土地取得についての審査完了後、引渡しを受け、現在、日本式のぶどう棚の建設を行っております。この圃場に生産パートナーであるBUDOU-SENSHIN LIMITED(※4)の圃場に仮植中のバイオレットキングの苗木約800本を移植するとともにマスカットジパングや巨峰などを植え付け、2024年3月初収穫を迎える見込みです。
※4 本社:Clive, New Zealand、Managing Director:樋口哲也

< 通年生産と通年雇用>
ぶどう生産は繁忙期と閑散期の作業量ギャップが大きいため、従業員を大量に通年雇用することが難しく、規模拡大、高効率化、高付加価値化実現への大きなハードルの一つとなっておりました。
北半球と南半球とで年2回生産を行うことにより、通年雇用の実現、生産性の向上、技術力の向上が可能となり、北半球で生食用ぶどうを提供できない時期に世界中へ供給することにより、高付加価値化、高収益化が実現します。
GREENCOLLARでは自社の従業員だけではなく、日本の閑散期にニュージーランドで生産活動を希望する日本の農家を受け入れることで、農家の通年雇用を支援します。

GREENCOLLARの事業内容とぶどうの生産スケジュール


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< GREENCOLLAR NEW ZEALAND LIMITED Managing Director小泉慎のコメント >
ニュージーランド第1号圃場は、世界最大級の棚式(日本式)ぶどう生産用地となります。
日本の卓越した生食用ぶどうの生産技術および育種技術と、ニュージーランドの先進的な農業手法を融合させることにより、両国に経済的な利益をもたらすだけでなく、本事業を通じてローカルコミュニティを支援し地域の発展に貢献することで、両国の文化の架け橋としての役割を果たします。

■GREENCOLLARについて
大量生産、大量消費、情報飽和から全地球規模での転換期を迎える今、GREENCOLLARは、「しぜんと、生きる。」をヴィジョンに掲げ、大自然の中で、身体と頭と感性を使い、そして北半球と南半球とを行き来しながら、一つ一つ丁寧に『極旬』ぶどうを育てています。
GREENCOLLARは新しい農業のかたちを作り、農業をあこがれの職業とし、農業を通じてWellbeing(人間の本来の豊かさ)を追求します。

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■極旬について
『極旬』は、地球の表と裏の両極で、一年中ぶどうの旬の季節に育てています。
「旬」という字は 「日」を「包む」と書きます。
極旬は、地球の旬を極め、たっぷりと陽の光を浴びて、
おいしさをぎゅっと包み込んだ日本品種のクラフトぶどうです
極旬オンラインストア | (リンク »)
極旬Instagram | (リンク »)



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■会社情報
株式会社GREENCOLLAR
所在地 | 東京都中央区日本橋室町三丁目2番1号
設立日 | 2019年12月25日
代表取締役 | 大場修(写真中)、鏑木裕介(写真左)、小泉慎(写真右)
WEB | (リンク »)



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GREENCOLLAR NEWZEALAND LIMITED ※株式会社GREENCOLLARの100%子会社
所在地 | 45 Queen Street, Auckland 1010, New Zealand
設立日 | 2020年1月31日
Managing Director | 小泉慎
Director | 大場修、鏑木裕介、Tracy Hickman
Executive Advise | KIRWAN, John James Patrick

■林ぶどう研究所について
100年以上続く林農園の4代⽬林慎悟が独立して設立。「マスカットオブアレキサンドリア」の発祥の地である岡⼭市北区津⾼にて100種類以上のぶどうを栽培・管理。2003年頃より岡⼭の⾵⼟を⽣かした新品種の開発に取り組み、10年の歳⽉を経て1万分の1とも⾔われる確率で「マスカットジパング」の開発に成功。

■三井不動産グループの事業提案制度「MAG!C」について
三井不動産グループの「イノベーションを起こすDNA」を再起動し、「不動産業そのもののイノベーション」を全社的に推進していくため、2018年度に創設した制度です。
提案者が事業責任者となり、自ら提案した事業を推進することを原則としております。

■三井不動産グループのSDGsへの貢献について
(リンク »)
三井不動産グループは、「共生・共存」「多様な価値観の連繋」「持続可能な社会の実現」の理念のもと、人と地球がともに豊かになる社会を目指し、環境(E)・社会(S)・ガバナンス(G)を意識した事業推進、すなわちESG経営を推進しております。当社グループのESG経営をさらに加速させていくことで、日本政府が提唱する「Society 5.0」の実現や、「SDGs」の達成に大きく貢献できるものと考えています。
*なお、本リリースの取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)における3つの目標に貢献しています。

目標2 飢餓をゼロに
目標8 働きがいも経済成長も
目標17 パートナーシップで目標を達成しよう
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