編集部からのお知らせ
新着記事まとめPDF「ランサムウェア」
注目の記事まとめPDF「Chrome OS」

カカオ中の成分が寿命を延長することをショウジョウバエで確認 特定成分による効果確認は世界初 -- 東京工科大学応用生物学部

東京工科大学

From: Digital PR Platform

2022-08-02 14:05




東京工科大学(東京都八王子市、学長:大山恭弘)応用生物学部の今井伸二郎教授と山梨学院短期大学(山梨県甲府市、学長:遠藤清香)食物栄養科の萱嶋泰成教授、株式会社 明治(東京都中央区、代表取締役社長:松田 克也)らの研究グループは、カカオ種子に含まれる成分「脂肪酸トリプタミド」が、生命維持に重要な酵素であるサーチュインを特異的に活性化することを発見しました。同酵素は、老化抑制や肥満、糖尿病、メタボリックシンドロームなどの予防にも関与するとされています。本研究成果は、英国Nature系の科学誌「Scientific Reports」オンライン版において、2022年7月15日に掲載されました(注1)。




【研究背景】
 わが国の平均寿命は年々伸び超高齢社会が進む一方、寝たきりや認知症患者の増加など必ずしも健康寿命が延伸していないのが実態です。健康寿命の延伸は喫緊の課題となっており、高齢者の健康維持・疾病予防等を実現する技術の開発が期待されています。こうした背景から、今井教授と萱嶋教授らは老化を抑制し、肥満を代表とするメタボリックシンドロームに有効な機能性食品の開発に取り組んできました。

【研究成果】
 老化や肥満抑制に関与する分子としてサーチュインという酵素が知られています。この酵素は、細胞の維持や増殖に関与するアセチル化タンパク質のアセチル基を取り除く働きをしており、この酵素を活性化することで、寿命の延長や肥満抑制につながるとされています。今井教授と萱嶋教授らはこれまでの研究において、穀物外皮に存在する成分(注2)が、この酵素を活性化する知見を得ていたことから、伝統的に長寿食とされているカカオ(Theobroma cacao)に着目し研究を開始しました。その結果、カカオ種子に多く含まれるサーチュインを活性化する長寿成分が「脂肪酸トリプタミド」であることが確認されました。この成分をショウジョウバエに食べさせたところ、通常食に比べ平均寿命が4日(14%)程度増加することが確認されました(図1)。これをヒトに当てはめると81.6歳(注3)が93.0歳に延長したことに相当します。同研究グループでは、ぶどう種子に含まれる成分「レスベラトロール」でもショウジョウバエの寿命の延長効果を確認していますが、脂肪酸トリプタミドの方がより強い効果を示しました。



図1: ショウジョウバエの寿命延長効果
 Control=対照、Res=レスベラトロール、Fa-Trp21=脂肪酸トリプタミド(アルキル鎖21)、Fa-Trp23=脂肪酸トリプタミド(アルキル鎖23) 有意差:*>0.05


【社会的・学術的なポイント】
 カカオにはさまざまな有効成分が含まれており、代謝性疾患の予防食として期待されているほか、定期的なカカオ摂取は健康寿命を延ばすと長らく考えられてきました。一方でその直接的な成分などについての知見は得られていませんでした。またチョコレートやココアに含まれるカカオポリフェノールは、活性酸素を抑制し、生活習慣病に有効であるとの報告が多くあるほか、コレステロール値の改善や血圧低下および血管内皮機能の改善、心疾患リスクの低減、インスリン抵抗性の改善といった多岐にわたる臨床試験結果が得られています。
 今回の発見は、カカオの継続的摂取が寿命の延長と同時にこれら生活習慣病を予防し、健康寿命の延伸に繋がる可能性を示したものと言えます。また、特定成分である「脂肪酸トリプタミド」がサーチュインを活性化し、ハエの寿命延長を確認した世界で初めての研究であり、学術的にも意義深いと考えられます。
(注1) 著者:Kanno K, Kayashima Y, Tamura K, Miyara T, Baba K, Koganei M, Natsume M, Imai S. 
    題名:Fatty acid tryptamide from cacao elongates Drosophila melanogaster lifespan with sirtuin-dependent heat shock protein expression.
    掲載誌:Sci Rep. 2022 12(1):12080.(オンライン版URL (リンク ») )
(注2) 今井教授らのこれまでの研究において、小麦やライ麦外皮に存在する成分「アルキルレゾルシノール」も、同様な機能を持っていることを解明しおり、脂肪酸トリプタミドもこれと同程度でサーチュインを活性化しました。
(注3) 日本人男性の平均寿命(厚生労働省 令和2年簡易生命表)


■東京工科大学応用生物学部 今井伸二郎(免疫食品機能学)研究室
 アレルギー等の免疫疾患や老化関連疾患予防に有効な機能性食品についての研究を行っています。
[主な研究テーマ]
1.トウモロコシヒゲによるアレルギー疾患の予防
2.植物多糖と乳酸菌の組合せによるアレルギー疾患の予防
3.植物種子外皮成分による老化抑制
4.食品成分によるインドールアミンジオキシゲナーゼの制御


■応用生物学部WEB:
  (リンク »)


【研究内容に関してのお問い合わせ先】
 東京⼯科⼤学 応⽤⽣物学部 教授 今井伸⼆郎
 Tel 042-637-2584(研究室直通)

【リリース発信元】 大学プレスセンター (リンク »)
本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

東京工科大学の関連情報

【企業の皆様へ】企業情報を掲載・登録するには?

御社の企業情報・プレスリリース・イベント情報・製品情報などを登録するには、企業情報センターサービスへのお申し込みをいただく必要がございます。詳しくは以下のページをご覧ください。

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]